
植える前がいちばん大切?植物を元気に育てるための3つの基本ポイント
「植物を育てても、なぜかうまくいかない」
「自分は園芸に向いていないのかも…」
そんなふうに感じたことはありませんか。
実は、植物が元気に育つかどうかは植える前の準備で大きく左右されます。
今回は、植物を植え付ける前にぜひ知っておきたい、失敗を減らすための3つの基本ポイントをご紹介します。
これから園芸を始める方はもちろん、何度かチャレンジしている方にも役立てていただけたら嬉しいです。

ポイント① 土は「pH調整済」のものを選ぶ
植物が健やかに育つためには、土の性質がとても重要です。
多くの草花が好む土のpHは、pH6.0前後(弱酸性)といわれています。
市販の培養土には、
- pH調整済
- pH調整なし
といった違いがあり、袋の表示で確認ができます。
特に注意したいのが、価格だけで選んでしまう土。
極端に安価なものの中には、pH調整がされていない土も多く、植物が根を張りにくくなる原因になります。
安定して植物を育てたい場合は、最初からpH調整されている培養土を選ぶのがおすすめです。
※ザ・ガーデンパーティーでは、実際に花苗の生産で使用している栄養バランスの整った培養土をご用意しています。
ポイント② 鉢は「通気性」と「水はけ」を重視する
次に大切なのが、鉢選びです。
どんなに良い土を使っても、鉢の環境が悪いと根が傷み、根腐れの原因になります。
おすすめなのは、右の画像のようなスリット鉢。
底だけでなく側面にもスリット(切れ込み)がある鉢で、プラスチック製が多いです。

・通気性が高く、根が蒸れにくい
側面にもスリット(切れ込み)があるため鉢の中に新鮮な空気が入りやすく、根が呼吸しやすい環境を保てます。
・水はけがよく、根腐れを防ぎやすい
余分な水がスムーズに排出されるため、水の与えすぎによるトラブルが起こりにくくなります。
・根が健全に伸び、株が育ちやすい
根が鉢の中でぐるぐる回りにくく、白く元気な根が張りやすいため、植物全体の生育が安定します。
・初心者でも管理しやすい
水やりや排水の失敗が起こりにくく、「枯らしてしまった…」という経験を減らせるのが大きなメリットです。
・プロの生産現場でもよく使われている
花苗の生産現場でも多く採用されており、実績のある鉢として安心して使えます。
※ザ・ガーデンパーティーでは、6号サイズのスリット鉢も販売しています。
一方で、デザイン性の高いおしゃれな鉢は、排水穴が1〜2個しかないものも少なくありません。
その場合は、次の点に気をつけましょう。
おしゃれ鉢を使うときの工夫
- プラスチック鉢なら、可能であれば穴を増やす
- 鉢底石を2〜3cm敷き、水が抜ける層を作る
- 直接地面に置かず、鉢スタンドなどで底を浮かせる
少しの工夫で、鉢内の環境は大きく改善します。

ポイント③ 植え付け直後に大量の肥料を与えない
「肥料はたくさんあげたほうが元気に育つ」
そう思われがちですが、実は逆効果になることもあります。
植え付け直後の植物は、環境に慣れることで精一杯の状態。
このタイミングで肥料を多く与えると、根を傷めてしまう原因になります。
肥料を与える目安は、植え付けから1週間〜10日ほど経ってから。
植物の様子を見ながら、適量を与えることが大切です。

今回ご紹介した内容は、YouTubeチャンネル「花農家ゆうきの園芸ガーデニングチャンネル」でも、動画で詳しく解説されています。ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
- 植え付けにはpH調整されている培養土を選ぶのがおすすめ。
- 鉢は通気性・排水性を意識し、根が呼吸できる環境を作るようにしましょう。
- 植え付け直後は肥料を控え、1週間〜10日後から与えるようにしましょう。
植える前の準備に気をつけるだけでも、植物の育ち方は大きく変わってきますので、ぜひ参考にしてみてください。


