
梅雨が明けると本格的な夏の暑さがやってきます。暑さを理由にガーデニングをお休みするのもひとつの選択ですが、今の時期にしっかりと対策をしておくことで、植物は夏を元気に乗り越え、秋にはいきいきとした花や葉を楽しませてくれます。
今回は、梅雨明け後の植物を健やかに育てるための管理ポイントを5つご紹介します。

ポイント1:植え替えは「根鉢を崩さず」に!

この時期に、割引セールで植物の苗を購入して植え替えしたい方、小さな鉢から大きな鉢へ植え替えしたいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
ただし、暑い時期の植え替えには注意が必要です。
根鉢が多少回っていても、決して崩さないようにしましょう。
梅雨明け直後は、植物自身も高温や強い日差しでストレスを感じています。そんな中で根を傷つけてしまうと、一気に弱ってしまう恐れがあります。特に暑さに弱い種類は要注意です。
植え替え後は、直射日光を避けた半日陰の場所で、1週間ほど養生させるのがおすすめです。
ポイント2:鉢植えの移動に注意!

梅雨中は日照が少なかったため、日陰で管理していた植物も多いのではないでしょうか?久しぶりに日光に当てようとして、梅雨明け後にいきなり強い日差しに当てると植物が葉焼けを起こしたり枯れたようになってしまったりすることがあります。
植物を日陰から日なたに移動させる際は、夕方以降や曇りの日を選びましょう。日中の暑い時間を避けることで、植物が環境の変化に少しずつ慣れることができ、ストレスも軽減されます。
ポイント3:水やりの時間と温度に注意!

水やりは朝か夕方の涼しい時間帯が基本です。
ただし、葉がしおれているなど明らかにSOSを出している場合は、暑い時間帯でもためらわず水を与えてください。下記のような状態のものは迷わず水を与えましょう。

また、ホースの中に残っている水にも注意が必要です。夏の太陽で水温が50〜70℃近くになることがあり、それをそのまま植物にかけてしまうと、かえってダメージを与えてしまいます。植物に与える前に、必ずホース内の温められた水を出し切って冷たい水が出るようになってから使用しましょう。

ポイント4:蒸れを防いで風通しよく!
気温が高くなると、葉が混み合っている場所では湿度がこもりやすくなります。そのまま放置すると蒸れによるダメージや病気の原因になります。
下葉をこまめに取り除く、剪定を行う、株元の風通しを良くするなどのひと手間で、蒸れを防ぎ、植物の健康を保つことができます。
ポイント5:夏の肥料は控えめに!

気温が高いと、肥料の溶けるスピードも早くなります。
たとえば、100日かけて効くはずの緩効性肥料も、35℃を超える気温では50日ほどで溶けきってしまうことも。すると、濃すぎる肥料が一気に効いて植物が弱る原因になります。
固形肥料は、通常の1/2〜1/3程度に減らすのが安心です。液体肥料の場合は、春や秋の2〜3倍に薄めた濃度で与えるとよいでしょう。
「梅雨明け後暑い夏の植物の管理5選」についてはYouTubeでもご紹介していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
- 植え替えする時は、根をいじらず、日陰で養生を。
- 水やりは温度&タイミングに注意しましょう。
- 夏は肥料は控えめに、蒸れ対策も忘れずに行いましょう。
植物の夏越し成功のカギは、「暑さに備えるちょっとした気配り」です。
以上の3つのポイントをおさえて、元気に夏を乗り切りましょう。