
パラへーべ(へーべ)とは

パラへーべ(へーべ)は、楚々とした可憐な花と繊細な葉姿が魅力の多年草です。ゴマノハグサ科に分類され、主にニュージーランドを原産とする植物です。
草丈は10〜40cmほどとコンパクトで、這うように広がる性質をもつため、グラウンドカバーとしても優秀です。葉は細長くて光沢があり、明るい緑色がさわやかな印象を与えます。初夏から秋にかけて、小さな星形の花を次々と咲かせ、色は白や淡いピンク、ラベンダーなどがあり、控えめながらも清楚な美しさがあります。
そのコンパクトな草姿と花の愛らしさから、鉢植えやコンテナ、ロックガーデン、またはハンギングバスケットにもぴったり。花壇の縁取りや寄せ植えにもよく映え、ナチュラルガーデンにやさしい彩りを添えてくれます。
日当たりと風通しの良い場所を好みますが、夏の強い直射日光はやや苦手なため、半日陰になる場所が理想です。水はけの良い土壌を選び、過湿にならないよう注意しましょう。耐寒性もある程度あるため、関東以南の温暖な地域であれば戸外でも冬越しが可能ですが、地植えよりも鉢植えで育てた方が夏や冬に置き場所を移動できるのでおすすめです。
季節を通じて長く楽しめるパラへーべ(へーべ)は、ナチュラルでやさしい庭づくりにぴったりの植物です。
ガーデンパーティではパラへーべ(へーべ)を取り扱っていますので、興味を持たれた方はこちらからご購入いただけます。
パラへーべ(へーべ)の基本情報
名前 | パラへーべ |
学名 | Parahebe catarractae |
科・属名 | ゴマノハグサ科 /パラヘーベ属(またはへーべ属) |
英名 | Parahebe |
和名 | パラへーべ、へーべ |
分類 | 多年草 |
開花時期 | 6月~9月 |
お勧め植え付け時期 | 3月~4月、9月~10月 |
原産地 | オーストラリア、ニュージーランド |
耐暑性 | 普通 |
耐寒性 | 普通※品種によって異なります。 |
パラへーべ(へーべ)の栽培カレンダー

パラへーべ(へーべ)の基本的な育て方
植え付け
植え付けの適期は春と秋の過ごしやすい時期です。水はけのよい草花用培養土を使い、鉢植えの場合は鉢底に軽石を入れて排水性を高めましょう。庭植えやロックガーデンにも適していますが、長雨や過湿を避けるため、風通しのよい場所に植えるのがポイントです。
植え替え
地植えでは植え替えは特に必要ありませんが、鉢植えで育てる場合は、1〜2年に1回を目安に春か秋に植え替えを行いましょう。根詰まりを防ぎ、元気な株を保つために、古い土を軽く落とし、痛んだ根を整理してから新しい土に植え替えます。
日当たり・置き場所
日当たりの良い場所を好みますが、真夏の強い直射日光は避けたほうがよいでしょう。半日陰や午前中だけ日が当たる場所が理想的です。風通しがよく、蒸れにくい環境が適しています。
水やり
過湿を嫌うため、表土が乾いてからたっぷりと与えるのが基本です。水のやりすぎは根腐れの原因になるので注意しましょう。梅雨時や雨が続く時期は鉢を雨の当たらない場所に移すなどの配慮を。
肥料
元肥として緩効性肥料を植え付け時に混ぜ込んでおけば十分ですが、開花期(春〜初夏)には月に1回程度、液体肥料を与えると花つきがよくなります。多肥は避けましょう。
病害虫
風通しが悪いとアブラムシなどの害虫が発生することがあります。葉に異常が見られたら早めに対処しましょう。また、過湿による根腐れにも注意が必要です。梅雨や夏場は特に通気性に気を配ってください。
切り戻し
株が乱れてきたら、花後や成長が落ち着いた時期(春または秋)に切り戻しを行いましょう。コンパクトな姿に整えやすくなり、再び新芽が出て美しく育ちます。咲き終わった花がらは早めに取り除くと株が疲れにくくなります。
夏越し
高温多湿が苦手なため、風通しのよい半日陰で管理しましょう。直射日光を避け、水やりも控えめにして、根腐れや蒸れを防ぐようにします。
冬越し
比較的寒さに強いですが、霜や凍結には注意が必要です。寒冷地では霜よけや室内での管理が安心です。水やりは控え、乾燥気味に保ちましょう。
増やし方
パラへーべは挿し木で増やすことができます。
挿し木
春または秋に、元気な茎を10cm程度の長さにカットし、下葉を取り除いてから水に1時間ほどつけてから挿し木用の清潔な土に挿しましょう。明るい日陰で管理し、根が出てきたらポットへ鉢上げします。
挿し木や挿し芽で増やした登録品種苗を、無断で人に譲ったり売ったりすることは「種苗法」という法律で禁止されています。増やした苗は人に譲ったりせず、自宅で楽しむだけにしましょう。
・パラへーべ(へーべ)は冬越しできますか?
パラへーべは比較的耐寒性があり、関東以南の温暖な地域であれば屋外でも冬越し可能です。ただし、霜や凍結には弱いため、寒冷地では軒下や室内に取り込んで管理するのが安心です。乾燥気味に保ち、水やりは控えめにしましょう。
・ パラへーべ(へーべ)の和名は?
パラへーべには明確な和名は定着していませんが、流通上は「へーべ(ヘーベ)」または「パラヘーベ」という名前で呼ばれることが多いです。ヘーベ属の植物の一部は花穂が虎の尾のように見えることから「虎の尾の木(トラノオノキ)」と呼ばれることもあるようです。
・パラへーべ(へーべ)の花言葉は?
へーべの花言葉として「永遠の命」「青春」などがあります。ギリシャ神話に登場する青春を司る女神ヘーベーに由来していることから、このような花言葉がつけられたようです。
まとめ
- 夏は強い直射日光を避け、風通しの良い半日陰で管理しましょう。
- 過湿を嫌うため、土が乾いてから水やりをしましょう。
- 寒冷地では霜に当てないよう室内に取り込むなどして、防寒対策をしましょう。