ラナンキュラスについて
ラナンキュラスは、鮮やかな明るい色の花びらが重なり合って可愛らしい姿で咲く秋植え球根で、春を代表するお花の一つといえるでしょう。中でも、宮崎県の綾園芸さんが開発した「ラックス」は花びらの光沢が美しく花色も豊富で、近年とても人気があります。
冬になるとラナンキュラスラックスの花苗が通販サイトで販売され始め、早速ガーデンパーティーのホームページや他の販売店などで苗を購入された方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ただ、購入した苗を買った鉢の状態のままにしていませんか?花をきれいに咲かせるために購入後の苗の管理のポイントについてご紹介していきたいと思いますので、参考にしていただけたらと思います。
また、ラナンキュラス全般の基本情報や育て方については、栽培ブログ「ラナンキュラスの育て方・基本情報・まとめ」をご参照ください。
ラナンキュラス ラックスの苗を購入したら鉢増しを!
苗を購入後、大事になってくるのは鉢増しです。土の量に比例して根の成長の度合いが変わってきます。ガーデンパーティーでは、4寸ロングのスリット鉢に芽出し球根の3寸ポット苗を植え付けて、養生して根を張らせたものをお届けしています。(2024年12月販売分)
買った鉢の状態のままではダメということはないのですが、ラナンキュラスは1回休眠から目を覚ましてスイッチが入って根が出てくると、根の生育がかなりよくなります。小さな鉢のままだと、すぐ根が撒いてしまって鉢の中がいっぱいになってしまいます。一回り大きいぐらいの鉢では土の量はほとんど変わりませんので、二回りぐらい大きな鉢への植え替えがおすすめです。
鉢増しの方法
二回りぐらい大きな鉢と、土、化成肥料を用意してください。
ここでは、園芸ユーチューバーのやっちゃんとコラボしたスリット鉢(6号)へ植え付ける例をご紹介します。
ちなみにスリット鉢は、こちらからご購入いただけます。
根がしっかり張っていますので、このまま植え付けますが、根がもう一回り巻いていたら根鉢を切って植え付けをしたらよいかと思います。
もともとスリット鉢に植えてあったものですので、根鉢がぐるぐる巻いていませんのでこのまま鉢増しします。基本的に根を傷めてしまうと寒い時期ということもあってラナンキュラスがストレスを感じることになります。
植え付け
植え替える鉢に土を入れていきます。購入した苗にも基本的に元肥が入っているかと思いますが、追加で元肥を与えてあげると、もっと生育がよくなりますし肥料切れを起こすこともありませんので、マグァンプKを適量入れて鉢の中で混ぜます。
植え替える鉢がスリット鉢の場合、水がはけるスリットがありますので鉢底石は入れなくても問題ありません。スリット鉢に鉢底石を入れてしまうとその分土の量が少なくなって根が張る量が少なくなりますので、スリット鉢は土だけを入れてあげる方がよいです。
ポットから苗を取り出す際は、なるべく葉っぱを折らないように優しく取出してくださいね。ポットから苗がなかなか取り出せない時は、ポットを回しながら押してみてください。
苗が取り出せたら鉢の中に取り出した苗を置いてみて、土の量を加減して高さを調整します。元のポットや鉢の土と同じぐらいの高さか、ちょっと高いぐらいに株元を合わせるようにしてください。深く植えてしまうと、株が蒸れてしまう原因になります。
苗によっては、芽が出ている部分が中心ではなく、角によっているものや、斜めになっているものがあるかもしれません。植える時にまっすぐになるようにしたり、斜めにして中心になるようにしたりして工夫してください。植え付け位置を調整することで植えた後のバランスがとてもよくなります。ウォータースペースも忘れずに設けてくださいね(鉢の上端から2~3cm程度下のあたりまでは土を入れないでおきましょう)
高さの調整ができたら、土を周囲に入れていきます。全て入れ終えたら、株周りの土をキュッキュッと手で押さえて完成です!植え替え後はたっぷり水をあげてくださいね。
土の量に比例して根が出る量も変わってきますし、来年、株が育った跡、夏には休眠しますので、購入した時の鉢のままで管理するよりも大きな鉢で管理して上げた方が球根も大きくなる確率があがります。絶対に鉢増しをしてあげてください。
蕾ができているものがあるのですが、どうしたらよいですか?というご質問をいただくことがあります。株を充実させたい場合は、切ってください。
ただ、せっかくついた蕾を切ってしまうのはもったいないと感じますよね。花は取らなくても株が枯れることはありませんので、花を楽しんだ後、切ってください。途中まで花に養分を吸い上げられますが、全部の養分が行くまでに切ってあげると株の方にも養分が行きます。花を見た後で切ってあげるということで問題ないですので、ぜひ花を楽しんでください。
植え替え後の管理のポイント
ラナンキュラスラックスは宮崎県にある綾園芸さんが作られた品種です。綾園芸さんは比較的温かい地域で栽培されており、ガーデンパーティーの農場がある鳥取県と違って天候もよく環境も違います。お住いの地域が太平洋側の暖かい地域であれば、外において管理しても問題ないですが、日本海側や寒さの強い地域ですとラックスが枯れてしまうことがあります。寒さが厳しい地域では、地植えよりも鉢植えで管理していただき、寒い時期は軒下へ移動させるなどすれば球根が寒さで弱ってしまうリスクが下がります。
地植えの場合、マルチングなどで保温していただくと、表面が出ている場合と出ていない場合で球根の温度が変わってくるかと思います。比較的寒さには強いので、-10℃ぐらいまで行かなければ枯れることはないかと思います。
「【重要】ラナンキュラス ラックスの苗を買った後の管理のポイントについて 」についてはYouTubeでも解説していますので、よろしければこちらもご覧ください。
まとめ
- 苗を購入したら、二回りぐらい大きな鉢へ鉢増しをしましょう。
- 植え替えの際にも追加で元肥をあげると生育がよくなります。
- 届いた苗に蕾がついていたら、花を楽しんでから切ってあげても問題ありません。