ラナンキュラスの育て方・基本情報・まとめ

ラナンキュラスの育て方

ラナンキュラスとは

ラナンキュラスの育て方

ラナンキュラスはキンポウゲ(ラナンキュラス)属の植物で500種ぐらいありますが、ラナンキュラスと呼ばれているものは地中海性気候の地域に分布するラナンキュラス・アシアティクスを改良した品種で、秋から春にかけて生育し、夏は休眠します。

鮮やかな色合いの花弁がたくさん重なり合った華やかな花を春に咲かせ、春の花の中でとても人気があります。花の色は赤や黄色、オレンジ、白、ピンク、紫などがあり、花のつけ方のバリエーションも豊富で、一重咲きや八重咲き、アネモネ咲きやポンポン咲き、ボール咲きやスプレー咲きなどあります。背丈は30~50cm程度になり、同じ時期に咲くパンジーやビオラ、ネモフィラやアリッサムなどと寄せ植えして楽しむこともできます。

品種改良により、色や形など変化に富んだ品種がたくさん誕生しており、花壇や鉢植えのほか、花束や切り花として楽しむこともできます。

代表的な品種として、花びらに艶があるラックスシリーズや複色(黄色と黒、赤と白など)の品種が多いモロッコシリーズ、花びらが波打ったように重なるポンポン咲きのポンポンシリーズなどがあります。

ラナンキュラスは球根または苗で販売されます。店頭で球根を購入する場合は、傷やカビなどがなく、よく乾燥した重さがあるものを選ぶとよいでしょう。苗を購入する場合は、株がしっかりとして、葉も元気で生き生きとした緑色のものを選ぶようにしましょう。葉が黄色かったり、傷んでいたりするものは避けましょう。

ガーデンパーティでもラナンキュラスを取り扱っていますので、よろしければご覧ください。

ラナンキュラスの基本情報

名前ラナンキュラス
学名Ranunculus asiaticus
科・属名キンポウゲ科 / キンポウゲ(ラナンキュラス)属
英名Ranunculus
和名ハナキンポウゲ(花金鳳花)
分類多年草
開花時期3月~5月
お勧め植え付け時期10月~12月
原産地中近東からヨーロッパ南東部
耐暑性弱い
耐寒性普通

ラナンキュラスの栽培カレンダー

ラナンキュラスの栽培カレンダー

ラナンキュラスの基本的な育て方

植え付け

購入した苗を植え付ける場合、根鉢を傷つけないようにしてポットから取り出し、元肥を入れた水はけのよい土に植え付けます。

球根の場合は、気温が下がってくる10月以降に、元肥を入れた水はけのよい土に植え付けます。球根の植え付けは、事前に給水処理が必要となります。湿った土や軽く湿らせたバーミキュライトなどに球根を埋めるなどして、1週間から10日ぐらい時間をかけて給水させます。水につけすぎるとカビの原因になりますので注意が必要です。球根が給水できて膨らんでいるのが確認できたら、球根の先が細くなっている方を下にして2~3cm程度の深さに浅く植え付けます。

植え付けについては下記の動画でもご紹介しています。

日当たり・置き場所

日当たりの良い場所で育てるようにします。風通しをよくして蒸れないように管理しましょう。

水やり

軽く湿らせた土に球根を植えつけて4~5日後からは、用土の表面が乾いたらたっぷり与えます。開花中も同様に水を与えますが、球根は腐りやすいため、過湿にならないようにしましょう。開花中、花びらにはなるべく水をかけないようにしましょう。

葉が黄色く変色してきたら乾かし気味にし、すべての葉が黄色になったら水やりを止めます。

肥料

元肥として緩効性化成肥料を施します。葉が増え始めたら緩効性化成肥料を追肥し、開花後も追肥します。つぼみがつき始めてから開花中は液体肥料も2週間に1回程度与えるようにし、肥料切れを起こさないようにしましょう。 球根が腐らないように、3月末ぐらいには肥料をやめるようにしましょう。

病害虫

過湿で風通しがよくない場合や、株の上に落ちた花がらなどにより灰色かび病が発生することがあります。花がらや枯れ葉をこまめに取り除き、乾かし気味に管理しましょう。

秋から春にかけて、若い葉や蕾にアブラムシがつくことがあります。見つけたら早めに防除しましょう。

ハモグリバエが3~5月頃に発生することがあります。白い筋をつけた跡を見つけたら幼虫が筋の先端にいますので、葉の上から潰します

花がら摘み

枯れた花を放置しておくとカビや病害虫の原因となるため、下に落とさないよう早めに花がらを摘み取るようにしましょう。

切り戻し 

花が終わったあと、1輪ずつ葉の付け根部分で切り戻すことで繰り返し開花を楽しむことができます。花が終わる頃、茎を株元まで切り戻します。

植え替え

鉢植えで長期間育てている場合、根詰まりを起こして成長に影響が出てくるようになります。鉢から葉があふれてきたり、一番花の小さな蕾が見え始めてきたりしたら、植え替えしましょう。古い鉢から根鉢を崩さないよう株を取り出して土を落とし、一回りぐらい大き目の鉢に植え替えます。

夏越し

暑さにはあまり強くないため、花が終わった夏からは休眠期間に入ります。球根を掘り上げて風通しの良い場所で保管するようにしましょう。

冬越し

日当たりのよい屋外で管理します。軒下などの霜の当たらない場所がよいでしょう。

球根の保存

葉や茎が完全に枯れてから掘り上げ、球根についた土をよく洗い落とし数日から1週間程度、陰干しにより乾燥させます。その後、バーミキュライトやピートモスなどに入れて風通しの良い場所で保管するようにしましょう。

※葉にモザイク病の濃淡が出ていたら、ウイルス病にかかっている可能性がありますので、掘り上げず土ごと廃棄するのがよいでしょう。

増やし方

掘り上げた球根を分球して増やすことができます。親となる球根の横に新しくついた子球を切り離すことで増やします。切り離す際は消毒したカッターやナイフを使うようにしましょう。

品種によっては、種まきで増やせるものもあります。種まきは10月に行います。

育て方のポイントまとめ

  • 乾燥した球根を植え付ける際には、球根が腐らないように給水処理をしてから植え付けるようにしましょう。
  • 水やりは土の表面が乾いてからやるようにし、乾かし気味に管理しましょう。
  • 肥料をこまめに与えるようにしますが、3月末には肥料を止めましょう