アベリアの育て方・基本情報・まとめ

アベリアの育て方

アベリアとは

アベリアの育て方

アベリアは、 枝いっぱいに小さな葉と花を付ける常緑または落葉の低木で、花は春から秋まで咲き続けます。斑入りの葉や、白やピンクで縁取りしたもの、寒さに当たると紅葉するものなど多様な品種が誕生しており、花だけでなく葉の美しさを楽しむことができる品種が増えてきています。

アベリアの野生種は日本には4種が自生しており、和名は、「花衝羽根空木(ハナツクバネウツギ)」といいます。ウツギに似た姿でプロペラのように広がる5枚の萼が花が終わった後も残り、羽根つきの羽根のように見えることに由来しています。

病害虫の被害も少なく、耐寒性と耐暑性があり強健で育てやすい樹木で、環境がよければ勢いよく枝を伸ばしていきます。高さも1m~1.5mほどで、剪定や刈り込みに強く、公園の生け垣や道路の脇、歩道などによく植えられており、一般家庭などでは生け垣や目隠しとして使われることもあります。丈夫で育てやすいため、ガーデニング初心者の方にもおすすめです。

代表的な品種としては、葉は緑色で花は白から淡いピンク色をしたグランディフローラ、グランディフローラよりも濃いピンクでややふっくらとした花をつけるエドワードゴーチャー、季節で葉色が変化しカラーリーフとしても人気があるカレイドスコープ、葉の縁にクリームホワイトの斑が入り寒さに当たると斑の部分が紅葉するコンフェティなどがあります。

アベリアの苗を購入する際には、葉の色が濃く元気なものを選ぶようにしましょう。虫食いがないかも確認するようにしましょう。

ガーデンパーティーでもアベリアを販売していますので、ご興味を持たれた方はこちらからどうぞ。

アベリアの基本情報 

名前アベリア
学名Abelia × grandiflora
科・属名スイカズラ科 / ツクバネウツギ属
英名Glossy abelia
和名ハナツクバネウツギ(花衝羽根空木)
分類低木 / 常緑
開花時期5月~10月
お勧め植え付け時期3月~6月、10月~11月
原産地交配種
耐暑性強い
耐寒性強い

アベリアの栽培カレンダー

アベリアの栽培カレンダー

アベリアの基本的な育て方

植え付け 

丈夫な植物ですが、植え付けは春と秋の季節に行うようにし、夏と冬は植え付けを避けましょう。

庭植えでは、水はけが良ければ、土質は特に選びません。根鉢の2倍の深さと幅の植え穴を掘り、腐葉土を掘り上げた土の1/3ほど混ぜて植えつけます。根鉢のまわりに十分に水を注ぎ、棒などでつついて根と土をなじませます。生け垣にする場合は、成長後の大きさを予測して株と株との間を十分にとるようにしましょう。

鉢植えでは、水もちと水はけがよく、腐植質に富んだ土壌でよく生育します。市販の培養土を使ってもよいですし、自分で作る場合は、赤玉土(細粒)、鹿沼土(細粒)、腐葉土を5:2:3の割合で配合した土を用います。根鉢を1/3ほど崩して一回り大きな鉢に植えたら、たっぷり水を与えましょう。

日当たり・置き場所 

土質は特に選びませんが、水はけがよい場所が適しています。花を咲かせるためには日なたで栽培しましょう。日陰では花が咲きにくくなります。葉が傷まないよう、冬に乾燥した冷たい風が当たらない場所を選ぶようにするとよいでしょう。

水やり 

庭植えでは、降雨にまかせておけばよいので特に必要ありませんが、極端に乾燥する夏の高温期には朝か夕方に水やりします。鉢植えでは、表土が乾いたときに鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりをします。

肥料 

2〜3月に寒肥(寒い時期に休眠状態の植物に与える肥料)を施します。

庭植えの場合は、有機質肥料を中心に株元の周辺に埋めるとよいでしょう。鉢植えの場合は、緩効性の固形肥料を株元に施します。

開花中の9月頃に緩効性化成肥料を施すと花が長持ちすることがあります。

病害虫 

ほとんど見られません。

剪定

開花期が長期間にわたり、環境が適していれば時を選ばず枝が伸びて、次々に花芽をつくります。そのため4月から8月であれば、いつでも好みの長さに剪定ができます。生長期の剪定は勢いがある株元から出てくる若い枝を、地際から切るだけにします。丸くしたい場合は、丸くこんもりと剪定し、垣根のようにしたい場合は、横に出てきた枝を剪定し希望の形に整えます。

ぴょんと飛び出るように上に向かって勢いよく伸びる枝(徒長枝)は、枝が分岐している部分から切るようにしましょう。ある程度大きくなって枝が混みあってくると、日当たりや風通しが悪くなり、葉が枯れたり花付きが悪くなってきたりしますので、込み過ぎた枝を間引きましょう。

剪定

増やし方 

アベリアは挿し木で増やすことができます。6月から7月または9月に、充実して堅くなった枝を7~10㎝程度カットし、枝の先4~5枚を残して下の方の葉は取り除き、1~2時間ほど水に浸けてしっかり吸水させて、鹿沼土(細粒)や赤玉土(細粒)の挿し木用の土に挿します。発根し新芽が出て安定してきた頃に、植えたい場所へ植えつけます。

挿し木や挿し芽は人に譲らず自宅で楽しむようにしましょう。

挿し木や挿し芽で増やした登録品種苗を、無断で人に譲ったり売ったりすることは「種苗法」という法律で禁止されています。増やした苗は人に譲ったりせず、自宅で楽しむだけにしましょう。

育て方のポイントまとめ

  • 水やりは、庭植えでは降雨に任せ、鉢植えは乾いたらたっぷりやるようにしましょう。
  • 日陰では花が咲きにくくなるため、花を咲かせるには日なたで育てるようにしましょう。
  • ある程度大きくなってきたら適切な時期に剪定をして、樹形を保つようにしましょう。