
セデベリアとは

セデベリアは、エケベリアとセダムの交配によって生まれた園芸品種で、両者の魅力をあわせ持つハイブリッド多肉植物です。エケベリアのロゼット状の美しいフォルムに、セダムの丈夫さや増えやすさを受け継ぎ、育てやすさと観賞性の高さを兼ね備えています。葉は肉厚で、光の加減や気温によって色が変化するものも多く、春や秋には特に色づきが鮮やかになります。
代表的な品種には、淡いグリーンに赤みを帯びる「ファンファーレ」、ぷっくりした薄緑色の葉に白い粉をまとった「樹氷」、寒さにあたると葉の縁が赤く色づく「レティジア」などがあります。どれもロゼットの形が整っていて、鉢植えはもちろん、寄せ植えやリースのアクセントとしても映える存在です。
セデベリアは太陽の光を浴びるほど発色がよくなり、季節ごとに違った表情を見せてくれます。小型種が多く、窓辺やデスクの上など限られたスペースにもぴったり。鉢や器の雰囲気を変えるだけで印象ががらりと変わるため、インテリアグリーンとしても人気があります。
丈夫で環境の変化にも比較的強く、初心者の方にも育てやすいセデベリア。かわいらしい姿と色の移ろいを楽しみながら、少しずつ株を増やしていく喜びも味わえます。
ガーデンパーティではセデベリアを取り扱っていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
セデベリアの基本情報
名前 | セデベリア |
学名 | Sedeveria |
科・属名 | ベンケイソウ科/セデベリア属 |
英名 | Sedeveria |
分類 | 多肉植物 |
生育タイプ | 春秋型 |
開花時期 | 春から夏(植物が成熟してから数年目以降に開花することがある) |
お勧め植え付け時期 | 春から夏 |
原産地 | 交配種(北アメリカ、中南米、ヨーロッパなど) |
耐暑性 | 強い(強い日差しには注意) |
耐寒性 | やや弱い(冬季は室内がおすすめ) |
セデベリアの栽培カレンダー

セデベリアの基本的な育て方
植え付け
春や秋の穏やかな気候の時期が植え付けの適期です。水はけのよい多肉植物用の培養土を使い、鉢底には軽石を敷いて排水性を高めます。鉢植えが基本ですが、暖かい地域では雨の当たらない軒下などで地植えも可能ですが、広がり過ぎないよう気をつけてください。植え付け後すぐ水やりはせず、10日ぐらい経ってから水を与えるようにしてください。
植え替え
1〜2年に1度を目安に春または秋に植え替えを行います。鉢底から根が出てきたり、吸水が悪くなってきたりしたら植え替えのサインです。古い土を軽く落とし、傷んだ根を整理して新しい用土に植え替えましょう。
日当たり・置き場所
セデベリアは日光を好み、日当たりがよいほど葉色が鮮やかになります。屋外では風通しのよい日なたに、室内なら明るい窓辺に置きましょう。夏の強い直射日光は葉焼けの原因になるため、30〜40%ほど遮光すると安心です。長雨や高温多湿の環境では根腐れしやすいので、雨を避けて管理します。
水やり
春と秋の生育期は、土がしっかり乾いてから鉢底から流れ出るほどたっぷりと水を与えます。夏は高温多湿を避けるため、水やりを10日に1回ぐらいと控えめにし、冬は月に1〜2回ほどに減らします。乾燥気味に管理することが元気に育てるコツです。
肥料
多くの肥料は必要としません。春と秋に薄めた液体肥料を月1回ほど与える程度で十分です。植え替え時に緩効性肥料を混ぜておけば、その後数か月は追加の施肥は不要です。
病害虫
風通しが悪い環境では、カイガラムシやアブラムシなどが発生することがあります。見つけ次第、歯ブラシやピンセットなどで早めに取り除きましょう。過湿は根腐れや病気の原因になるため、水はけのよい用土と乾湿のメリハリが大切です。
切り戻し
茎が徒長して株姿が乱れたときは、株を整えるため春と秋に切り戻しを行います。切った茎の節から新芽が出て形が整うほか、カットした部分は挿し木や葉挿しに利用できます。
夏越し
高温多湿が苦手なので、夏は風通しのよい半日陰で管理します。強い直射日光は避け、遮光ネットなどを使うと安心です。水やりは控えめにして根腐れを防ぎましょう。
冬越し
寒さにやや弱く、氷点下になると枯れることがあります。気温が5℃を下回る前に室内の明るい場所に移動させましょう。冬は休眠期に入るため、水やりを控え、乾燥気味に管理します。寒さに強い品種であれば、日の当たる軒下でも冬越しできることがあります。
増やし方
セデベリアは挿し芽や葉挿しで簡単に増やせます。
挿し芽
春や秋に茎をカットし、切り口を2〜3日乾かしてから土に挿します。発根まで明るい日陰で管理します。
葉挿し
健康な葉を1枚取り、数日乾燥させてから土の上に置くか軽く挿すと、新しい芽と根が出てきます。根が安定したら通常の管理に切り替えましょう。
・茎が間延びしてしまうのはなぜ?
日照不足の他に水や肥料の与えすぎが考えられます。日当たりや水やり、肥料が適切かどうか見直しを行い、風通しの良い場所で管理することが重要です。特に冬は日照時間が短いため、室内ではできるだけ明るい窓辺に置きましょう。
・葉の色が変わるのは病気ですか?
環境による自然な色変化(紅葉)で、温度差や日光によって赤みやオレンジ色に色づくことがあります。日照不足では、葉の色がくすんでくることがあります。その他に水や肥料が適切でない場合にも色が茶色や黄色に変化することがあります。
・育てている途中で株の下葉が枯れてきました。大丈夫?
老化現象で下葉が枯れることがあります。無理に引っ張らず、完全に乾いてから取り除きましょう。ただし、急に多くの葉がしおれる場合は、水の与えすぎや蒸れが原因の場合があります。
まとめ
- 日光をたっぷり浴びせて、明るく風通しのよい場所で育てましょう。
- 梅雨から夏にかけては、高温多湿を避け、風通しの良い半日陰で育てるようにしましょう。
- 水やりは春と秋は鉢底からでるぐらいしっかり与え、夏と冬は控えめにしましょう。