
セネシオとは

セネシオ(またはセネキオ)は、キク科に属する多肉植物で、世界中の乾燥地帯を中心に広く分布しています。品種によって姿形が大きく異なり、立ち上がるタイプから垂れ下がるタイプまで多様。銀白色の粉をまとった葉や、個性的なフォルムが特徴で、インテリアにも映えるスタイリッシュな多肉として人気です。
代表的な品種には、レモンに似た形状の多肉質の葉が特徴的な「白寿楽(はくじゅらく)」や、ぷっくりとした丸い葉が連なる姿がかわいらしい「グリーンネックレス」、長く垂れ下がる「ドルフィンネックレス」や「ピーチネックレス」などがあり、名前の通り、葉の形がイルカや小さな実のように見えるユニークさも魅力のひとつです。
セネシオは、シルバーリーフの美しい葉色や独特の質感を楽しむ植物。陽の光を受けると白粉をまとった葉がキラリと輝き、どこか洗練された印象を与えます。吊り鉢にして垂れ下がる姿を楽しんだり、寄せ植えに加えて動きを出したりと、飾り方のバリエーションも豊富です。
高温過湿が苦手なところはありますが、室内では比較的管理しやすい点も人気の理由。明るい窓辺などに置くだけで、ナチュラルでおしゃれな空間を演出できます。
丈夫で育てやすく、個性豊かな姿が魅力のセネシオ。品種ごとの形や色の違いを集めて、自分だけの“セネシオコレクション”を楽しむのもおすすめです。
ガーデンパーティではさまざまなセネシオを取り扱っていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
セネシオの基本情報
名前 | セネシオ(セネキオ) |
学名 | Senecio |
科・属名 | キク科/セネシオ属 |
英名 | Senecio |
分類 | 多肉植物 |
生育タイプ | 春秋型 |
開花時期 | 春から夏(植物が成熟してから2年目以降に開花することがある) |
お勧め植え付け時期 | 春と秋 |
原産地 | 南西アフリカ、マダガスカル、カナリア諸島 |
耐暑性 | やや弱い(強い日差しには注意) |
耐暑性 | やや弱い(冬季は室内がおすすめ) |
セネシオの栽培カレンダー

セネシオの基本的な育て方
植え付け
春や秋の穏やかな気候が植え付けの適期です。水はけのよい多肉植物用培養土を使い、鉢底には軽石を敷いて通気性と排水性を確保します。鉢植えが基本ですが、暖かい地域では地植えも可能です。品種によって立ち性・つる性があるため、形に合わせて器を選ぶと見た目も美しく仕上がります。
植え替え
1〜2年に1回、春の生育期に植え替えましょう。根詰まりしていたり、土が劣化していたりしたら新しい用土に替えます。古い根や傷んだ部分を整理し、乾いた土に軽く植え付けてから数日後に水やりを行うと、根付きがよくなります。
日当たり・置き場所
明るい日なたを好みますが、真夏の直射日光には注意が必要です。屋外では風通しのよい半日陰に、室内ならレース越しの光が当たる場所に置きましょう。長雨や蒸れは根腐れの原因になるため、雨の当たらない場所で管理します。
水やり
春と秋の生育期は土の表面が乾いたらたっぷり与え、夏と冬は控えめにします。特に多湿を嫌うため、受け皿に水が溜まらないように注意しましょう。茎や葉に水がかかると腐ることがあるので、株元からそっと与えるのがおすすめです。
肥料
生育期の春と秋に、緩効性化成肥料を2か月に1回少量施すか、薄めた液体肥料を月1回ほど与える程度で十分です。肥料が多すぎると徒長(茎がひょろひょろ伸びる)しやすくなるため、控えめを心がけましょう。植え替え時に緩効性肥料を混ぜた場合は、その後数か月は追肥をしなくても大丈夫です。
病害虫
多湿や下葉が腐敗すると軟腐病になることがあります。風通しをよくし、枯れ葉などは早めに取り除くようにしましょう。
またアブラムシやバッタなどが発生することがあります。みつけたら早めに駆除しましょう。
切り戻し
茎が伸びてバランスが崩れたときは、春から秋に切り戻します。切った部分の下から新芽が出て、株姿が整います。つる性のセネシオ(ネックレス系など)は、定期的な切り戻しでこんもりとした姿に育てられます。カットした茎は挿し芽で再利用できます。
夏越し
高温多湿に弱いため、風通しのよい半日陰に移動させ、強い西日や直射日光を避けます。水やりは控えめにして根腐れを防ぎましょう。屋外で管理する場合は、雨の当たらない場所が安心です。
冬越し
寒さに弱い品種が多く、霜や凍結に注意が必要です。気温が5℃を下回るようになったら、室内の明るい場所に取り込みます。冬は休眠気味になるため、水やりを月1〜2回に減らして乾燥気味に保ちましょう。斑入り品種は特に寒さに注意が必要です。
増やし方
挿し芽で簡単に増やせます。
挿し芽
春か秋に元気な茎を切り取って土に挿します。根が出るまでは直射日光を避け、明るい日陰で管理します。ネックレス系はカットした茎をそのまま土の上に置くだけでも発根します。
・ネックレス系のセネシオはどうして「○○ネックレス」と呼ばれるの?
葉がビーズや実のように連なって見える姿が、ネックレスのように美しいことから名付けられました。「グリーンネックレス」「ピーチネックレス」「ドルフィンネックレス」など、形にちなんだ名前が多く付けられています。
・白い粉は拭き取っても大丈夫?
植物自身が作り出す天然の保護物質の「ブルーム」の場合と、「うどんこ病」や「コナカイガラムシ」といった病害虫が原因の場合があります。ブルームであれば触らないのが最適ですが、うどんこ病やコナカイガラムシの場合は物理的に除去するか、必要に応じて殺虫剤などを使用します。
・セネシオはどのくらいのスピードで成長しますか?
品種により異なりますが、春と秋の生育期には目に見えて伸びるものもあります。特につる性のネックレス系は生長が早く、適切に管理すれば1シーズンで数倍にボリュームアップすることがあります。
まとめ
- 高温多湿に弱いため、夏の直射日光を避け、風通しのよい環境で育てましょう。
- 過湿は根腐れの原因になるため、水のやりすぎに注意しましょう。
- 定期的な切り戻しで、美しい形を維持しましょう。