
パキベリアとは
エケベリアとパキフィツムを掛け合わせて生まれた交配種で、両方の良さをバランスよく受け継いだ人気の多肉植物です。ふっくらとした葉に粉をまとったような質感や、淡いブルーやパープルの色合いが特徴で、光の当たり方や季節によって色が変化するところも魅力のひとつ。ロゼット状に葉を広げ、成長するとボリュームのある株姿へと育ちます。
乾燥に強く育てやすいため、初心者の方でも安心してチャレンジできる品種が多いのもパキベリアの魅力。明るく風通しの良い場所を好み、特に春と秋はよく成長します。夏は直射日光が強すぎると葉焼けすることがあるので、遮光や明るい半日陰環境に置くと安心です。冬は比較的寒さに強い種類が多いですが、氷点下を下回る環境では室内に取り込むと安全です。
水やりは土がしっかり乾いてから、鉢底から出るまでたっぷりと。多湿状態が続くと根腐れの原因になるため、メリハリのある管理が上手に育てるコツです。また、葉の粉(ブルーム)は植物を紫外線から守る役割もあるので、触りすぎて取れてしまわないように優しく扱いましょう。
楽しみ方としては、寄せ植えに取り入れると、ぷっくりとかわいらしい存在感で雰囲気をぐっと明るくしてくれます。色の変化も楽しめるので、季節ごとに写真に残すのもおすすめ。コンパクトに育てられるため、室内の明るい窓辺でも気軽に飾れます。
代表的な品種としては、淡いブルーグリーンが美しい「ブルーヘイズ」、スモーキーブルーの肉厚な葉を持つ「グラウカ」などが人気です。それぞれに違った個性があるので、お気に入りの品種を集めて育てる楽しみも広がります。
交配種ならではの多様な姿と丈夫さが魅力のパキベリア。置き場所と水やりのちょっとしたコツさえ押さえれば、初心者さんでも美しく育てられる多肉植物です。ぜひお庭やお部屋で、その愛らしい表情を楽しんでみてください。
ガーデンパーティでは、魅力的なパキベリアを取り扱っていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
パキベリアの基本情報
| 名前 | パキベリア |
| 学名 | Pachyveria |
| 科・属名 | ベンケイソウ科/パキベリア属 |
| 英名 | Pachyveria |
| 分類 | 多肉植物 |
| 生育タイプ | 春秋型 |
| お勧め植え付け時期 | 春と秋 |
| 原産地 | 交配種 |
| 耐暑性 | 強い(強い日差しには注意) |
| 耐寒性 | やや強い(冬季は室内がおすすめ) |
パキベリアの栽培カレンダー

パキベリアの基本的な育て方
植え付け
春と秋が適期です。多肉植物用培養土に軽石やパーライトを混ぜ、水はけを良くしましょう。ロゼットが崩れにくい鉢に植えると扱いやすくなります。植え付け後は数日置いてから水を与えると根腐れ予防になります。
植え替え
1~2年に一度、春か秋の生育期に行います。株が大きくなると葉が下から枯れ込みやすくなるため、古い葉を外しながら植え替えましょう。根の傷んだ部分があれば取り除き、新しい土に植え付けます。
日当たり・置き場所
明るく風通しの良い場所を好みます。日光をよく浴びるほど葉色が引き締まり、本来の美しい発色が楽しめます。ただし真夏の直射日光は葉焼けの恐れがあるため、遮光ネットや半日陰で管理しましょう。雨ざらしは避け、屋根のある屋外が理想です。葉色が悪くなったり、茎がひょろひょろと徒長したりする場合は、光が不足している可能性があります。冬は室内の日が当たる明るい場所で管理してください。
水やり
基本は乾いたらたっぷり与えますが、多湿を嫌うため水やりの頻度は控えめにしてください。成長期の春と秋は、週に1回程度を目安に土が乾いたら鉢底から水が流れ出るぐらいたっぷり与え、夏と冬は月1~2回の軽く湿らせる程度と控えめにします。
肥料
肥料をそれほど必要としませんので、春と秋に薄めた液肥を月1~2回程度与える程度で充分です。元肥が含まれている市販の土などに植え付けた場合は、植え付けてから1年間は追肥の必要はありません。肥料過多は徒長しやすくなるので注意してください。
病害虫
風通しが悪い環境や過湿の状態が続くと、カイガラムシやアブラムシ、ハダニが発生しやすくなります。古い葉はこまめに取り除き、蒸れを防ぎましょう。根腐れを防ぐためにも、適切な水やりを心がけましょう。
切り戻し
徒長したら生育期にカットして仕立て直します。切り取った部分は乾燥させて挿し木や葉挿しにすることもできます。
夏越し
風通しの良い明るい半日陰で管理するのがおすすめです。真夏の強い直射日光は葉焼けの原因となるため、遮光ネットを使用するか、明るい木陰に移動させるのがよいでしょう。水やりは、頻度を減らし、根を湿らす程度に留めます。梅雨から夏にかけては、雨に当てないようにしましょう。
冬越し
比較的寒さに強い品種が多いですが、霜に当てないようにします。5℃以下になる地域では屋内の日当たりのよい場所へ移動させましょう。乾燥気味に管理し凍結を防ぎます。
増やし方
春または秋に、挿し木や葉挿しで増やせます。
挿し木
茎を3~5cm程度の長さに切り、切り口を1週間ほど日陰で乾燥させてから土に挿します。風通しの良い明るい日陰に置き、新芽や根が出てきたら少しずつ水やりを開始します。
葉挿し
葉挿しは成功率が品種によって異なりますが、パキフィツム譲りの発根力で比較的挑戦しやすいです。元気な葉を葉の付け根から丁寧に外し、数日間乾燥させてから土に置くと1ヶ月ほどで根や新芽が出てきます。根が出たら、根を土に埋め込み、土が乾いたら水やりを開始します。
・葉の粉はなに?
ブルームと呼ばれ、紫外線や乾燥から株を守る役割があります。こすれると取れてしまうので優しく扱いましょう。
・なぜ色が変わるの?
寒暖差や日光により、ピンクや紫が濃くなることがあります。環境で変化する色味が魅力です。
・花は咲く?
春から初夏にかけて花茎を伸ばし、可憐なベル状の花を咲かせます。株が充実するとより美しい花が楽しめます。
まとめ
- 明るい光と風通しの良い環境で育てましょう。
- 水やりは乾いてからたっぷり与え、過湿にならないように注意しましょう。
- 夏は暑さ対策、冬は凍結対策をして管理しましょう。

