
デッキア(ディッキア)とは

デッキア(またはディッキア)とは、まるで小さなドラゴンが砂漠から飛び出してきたような、鋭いトゲと堂々たる姿が魅力の多肉植物です。パイナップルの仲間で、原産地はブラジルを中心とした南米の乾燥地帯。強烈な日差しが照りつけ、夜は気温が急激に下がる厳しい環境に順応してきたため、丈夫で育てやすい点も人気の理由です。
葉はロゼット状に広がり、銀色に輝くものから深い紫、褐色まで色彩豊か。葉縁のトゲが光を受けてキラリと輝く様子は、まるで生きたアート作品。日当たりのよい場所を好み、風通しの良い土を使えば、より引き締まったカッコいい姿へ育ちます。水はけが悪い環境は苦手なので、水やりは控えめに、土がしっかり乾いてから与えるのがポイントです。冬は寒さを避けつつ乾燥気味に管理しましょう。扱う際には、怪我を防ぐために厚手の手袋を着用してトゲに気をつけてください。
ひと鉢だけでも存在感抜群ですが、サボテンやアガベなどと合わせて“荒野の景色”をつくる寄せ植えもおすすめ。じっくり育つタイプなので、変化を楽しみながら長く付き合えるのも魅力です。
代表的な品種では、鋭いトゲが迫力満点の「ジョーズ」、シルバーがかった葉が重厚感を漂わせる「ゴエリンギー 」、美しい黄色い斑入りの「パラファット」などがあります。それぞれ個性がくっきりしており、コレクション心をくすぐります。
荒々しい美しさとロマンを秘めたデッキア。お庭やベランダに迎え、あなただけの小さな冒険世界を育ててみませんか?
ガーデンパーティでは、デッキア(ディッキア)を取り扱っていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
デッキア(ディッキア)の基本情報
| 名前 | デッキア、ディッキア |
| 学名 | Dyckia |
| 科・属名 | アナナス科(パイナップル科)またはブロメリア科/ ディッキア属 |
| 英名 | Sawblade、Dyckia |
| 分類 | 多肉植物 |
| 生育タイプ | 春秋型 |
| 開花時期 | 春(秋に咲くことも) |
| お勧め植え付け時期 | 春と秋 |
| 原産地 | 南アメリカ |
| 耐暑性 | 強い |
| 耐寒性 | 普通(なるべく日の当たる暖かい室内) |
デッキア(ディッキア)の栽培カレンダー

デッキア(ディッキア)の基本的な育て方
植え付け
春や秋の穏やかな時期が適期です。水はけのよい多肉植物用培養土に軽石やパーライトを混ぜ、通気性を高めましょう。ロックガーデンにもよく似合いますが、梅雨など長雨が続く環境では鉢植え管理が安心です。鋭いトゲがあるため、植え付け作業時は手袋を着用してください。
植え替え
成長に伴い鉢が窮屈になってきたら、春または秋に植え替えます。根の状態を確認し、傷んだ部分があれば取り除きます。乾いた用土に植え付け、数日経ってから軽く水を与えると根腐れを防げます。
日当たり・置き場所
日光をしっかり浴びるほど葉色が締まり、トゲの存在感も増します。屋外での管理が理想的ですが、真夏の強光は葉焼けの原因になるため、半日陰に移動しましょう。雨が当たらない場所で風通しを保つことも大切です。
室内で育てる場合は、できるだけ明るい場所に置いて日が当たるようにします。
水やり
乾燥に非常に強い一方、湿気を嫌います。春から秋は土が完全に乾いてからたっぷり与えます。冬は休眠期となるため、月に1~2回程度の軽い水やりで十分です。
肥料
基本的に肥料はほとんど必要ありませんが、葉色や発色をよくするために与える場合は、生育期に薄めた液肥を月に1~2回少量与えます。肥料過多は徒長や根腐れを招く原因になります。
病害虫
比較的病害虫に強いですが、乾燥や風通しが悪いと病害虫が発生することがあります。害虫ではハダニやアブラムシがつくことがあるため、見つけたら早めに対処します。
剪定
4〜6月と9〜10月の生育期に、古い葉を取り除き、混み合った部分を整理することで、風通しと日当たりを良くします。元気な葉は無理に取らないようにします。
夏越し
強い日差しが長時間当たる場所を避け、必要に応じて遮光します。風通しのよい半日陰で水やりは控えめに。蒸れ防止のため、梅雨時期などには雨ざらしを避けて管理しましょう。
冬越し
寒さに弱いため、気温が5℃以下になる地域では室内へ。乾燥気味に管理し、凍結を防ぎます。
増やし方
株分けが一般的です。
株分け
子株が育ってきたら切り離して植え付けましょう。4〜6月または9〜10月の暖かい晴れた日に、根元が分かれている部分をナイフなどで切り離します。株を取り出したら根をちぎらないよう子株の根元をゆっくりと揺らしながら剥がすか、消毒したナイフで子株の分かれ目が見えるまで葉をかき分けて切り離します。切り離した後は根が乾かないようにすぐに植え付け、雨の当たらない日陰で管理します。
・トゲは切っても大丈夫?
切ることは可能ですが生きている葉のトゲをむやみに切ってしまうと、見た目を損なったり植物の成長に悪影響を及ぼしたりする可能性がありますので、あくまで枯れた部分の処理にとどめましょう。
・花は咲く?
成長した株は春から初夏にかけて花茎を伸ばし、小さな花を咲かせます。品種によってはオレンジや黄色など鮮やかな花を楽しめます。
・なぜ色が変わるの?
日光を浴びるほど赤みやシルバーの色が強く出ることがあります。環境による変化を楽しめるのもデッキアならではの魅力です。
まとめ
- 日当たりと風通しよい場所で育てましょう。
- 水やりは土がしっかり乾いてから与えましょう。
- ディッキアを扱う際は、怪我を防ぐために厚手の手袋を着用してください。

