
アルンクスとは
ふんわりとした白い花穂が初夏の庭をやさしく彩るアルンクス(ヤマブキショウマ)は、ナチュラルガーデンやシェードガーデンに人気の宿根草です。羽のように繊細な花が株いっぱいに咲く姿は涼しげで、ほかの草花ともよく調和します。
アルンクスはバラ科ヤマブキショウマ属の多年草で、ヨーロッパやアジア、北アメリカなどの温帯地域に自生しています。暑さや寒さに比較的強く、一度植え付ければ毎年花を楽しめるため、初心者にも育てやすい植物です。
開花時期は5~6月頃。ふんわりと立ち上がる白い花穂は存在感がありながらも主張しすぎず、宿根草やカラーリーフとの相性も抜群です。庭植えはもちろん、大きめの鉢植えでも育てることができます。また、切り花として飾れば、お部屋でも初夏らしい爽やかな雰囲気を楽しめます。
アルンクスを元気に育てるポイントは、「半日陰から明るい日陰で育てること」と「乾燥させすぎないこと」です。真夏の強い西日や乾燥を避け、水切れに注意して育てることで、美しい葉姿と花を長く楽しめます。
宿根草ならではの丈夫さと育てやすさを兼ね備えたアルンクスは、初めて宿根草を育てる方にもおすすめです。毎年少しずつ株が充実し、年々見応えのある姿へと育っていく楽しみも味わえます。

アルンクスは品種によって草丈は様々ですが、PW「シャンテリーレース」は花つきがよく鉢植えでコンパクトに育てることができます。庭植えだけでなく鉢植えでも育てやすいため、限られたスペースでも楽しみやすい品種として人気があります。
アルンクスの基本情報
| 名前 | アルンクス |
| 学名 | Aruncus |
| 科・属名 | バラ科/ヤマブキショウマ属 |
| 英名 | Goat’s Beard |
| 和名 | ヤマブキショウマ(山吹升麻) |
| 分類 | 多年草(宿根草) |
| 開花時期 | 5〜6月 |
| お勧め植え付け時期 | 3〜5月、9〜11月 |
| 販売時期 | 春・秋 |
| 原産地 | ヨーロッパ、アジア、北アメリカなど |
| 耐暑性 | 弱い~やや強い ※品種により異なります。 |
| 耐寒性 | 強い |
アルンクスの栽培カレンダー

アルンクスの基本的な育て方
植え付け
植え付けの適期は春または秋です。腐葉土などを混ぜた、水はけと保水性のバランスがよい土を好みます。
庭植えでは、夏の西日が強く当たり続ける場所は避け、午前中に日が当たる半日陰や明るい日陰に植えるのがおすすめです。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使用すると手軽です。成長に合わせてゆとりのある鉢を選ぶと、根がしっかり張り元気に育ちます。
また、害虫防除のために殺虫剤を撒いておくのがおすすめです。
植え替え
鉢植えは2~3年に1回を目安に植え替えましょう。根詰まりすると生育が悪くなったり、水切れを起こしやすくなったりします。植え替えの際は古い土を軽く落とし、傷んだ根を整理して新しい土で植え直します。
庭植えの場合も株が大きくなって混み合ってきたら、株分けを兼ねて植え替えると株の更新になります。
日当たり・置き場所
アルンクスは半日陰から明るい日陰でよく育ちます。午前中だけ日が当たる場所や木漏れ日が差すような環境が理想です。日当たりが悪すぎると花付きが悪くなることがありますが、真夏の強い西日では葉焼けを起こすことがあります。特に鉢植えは、夏場は風通しのよい半日陰へ移動すると安心です。
「シャンテリーレース」は日本の高温多湿の暑さへの適応性が高く、日当たりのよい場所でも育てやすい品種です。ただし、真夏の強い西日が当たる場所では葉が傷むことがあるため、午後は日陰になる場所や風通しのよい場所で育てると、より美しい葉姿を保てます。
水やり
アルンクスは乾燥が苦手です。
庭植えでは、植え付け後にしっかり根付けば通常は降雨だけで育ちますが、夏に雨が少ない時期は様子を見ながら水やりをしましょう。
鉢植えでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。夏場は乾きやすいため、水切れに注意してください。冬は生育が緩やかになるので、水やりは控えめで構いません。
肥料
鉢植えは、春と秋に緩効性肥料を与えるぐらいで、控えめで良いです。
地植えの場合は、ほとんど不要です。
病害虫
比較的病害虫は少ない植物ですが、高温多湿の環境ではうどんこ病や灰色かび病が発生することがありますので、植えつけ時に害虫防除のために殺虫剤を撒いておくのがおすすめです。
また、新芽にはナメクジやアブラムシが付くことがありますので、見つけ次第取り除きましょう。風通しをよくし、蒸れを防ぐことで病気の予防につながります。
花がら摘み
花が咲き終わったら、梅雨入り前に株の半分程度まで切り戻すと再び花茎が伸びて花が咲きます。
初夏に花が咲き終わった後は、切り戻して傷んだ葉や古い葉を取り除き、風通しをよくしてください。傷んだ葉や枯れた葉もその都度取り除くと、風通しがよくなり病気の予防にもなります。
夏越し

アルンクスの耐暑性は品種により異なりますが、高温と乾燥が続く環境を苦手とする品種が多いです。夏場は土が乾燥しすぎないように注意し、株元を腐葉土やバークチップなどでマルチングすると乾燥対策になります。
「シャンテリーレース」は暑さに比較的強く、日本の夏でも育てやすい品種ですが、乾燥が続く場合は水切れに注意しましょう。株元をマルチングすると土の乾燥や地温上昇をやわらげ、夏越しがしやすくなります。
鉢植えでは風通しのよい半日陰へ移動し、西日を避けて管理することで葉の傷みを防ぐことができます。
冬越し
冬になると地上部は枯れますが、根は生きており、春になると再び新芽を伸ばします。耐寒性は高く、暖地から寒冷地まで比較的育てやすい宿根草です。
寒冷地では株元を腐葉土やワラなどで覆っておくと、防寒と乾燥防止になり安心です。
増やし方
種から育てることもできますが開花まで数年かかるため、家庭では株分けで増やす方法が一般的です。
株分け
株分けは春または秋がおすすめです。
植え替えと同時に株を掘り上げ、芽が付くように分けて植え直します。株分けを行うことで株の若返りにもつながります。
・花が咲かないのはなぜですか?
夏の強い直射日光による葉焼けや乾燥(水切れ)、植え付けや株分けをして間もないこと、根詰まりなどが原因として考えられます。
植え付けや株分けをした1年目は、株が根をしっかり張ることを優先するため、花が咲かないことも珍しくありません。適切な水やりと肥料で株を充実させ、翌年以降の開花を楽しみに待ちましょう。
また、鉢植えでは根詰まりによって水分や養分を十分に吸収できず、花付きが悪くなることがあります。鉢底から根が出ている場合は、秋または春に一回り大きな鉢へ植え替えるか、株分けを行いましょう。
・真夏の日なたでも育てられますか?
真夏の強い直射日光や西日は葉焼けの原因になることがあります。午前中だけ日が当たる場所や、落葉樹の株元などがおすすめです。
・花が終わったら切った方がよいですか?
はい。咲き終わった花穂は花茎の付け根や株の半分程度を目安に切り戻しすることで、株の体力を回復させます。
・鉢植えでも育てられますか?
育てられます。庭植えに比べて土が乾きやすいため、水切れに注意しながら管理しましょう。根詰まりを防ぐためにも、2~3年に1回を目安に春または秋に一回り大きな鉢へ植え替えを行いましょう。
まとめ
- 半日陰から明るい日陰で育てると、美しい花や葉姿を楽しめます。
- 土を乾燥させすぎないよう、水やりやマルチングを心掛けましょう。
- 花後のお手入れや株分けを行い、毎年元気な花を咲かせましょう。
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