アルテルナンテラとは
アルテルナンテラは熱帯~亜熱帯アメリカを原産とするヒユ科のツルノゲイトウ属(アルテルナンテラ属)の植物です。
ツルノゲイトウ属(アルテルナンテラ属)は世界中に200種ほどがあり、本来は多年草ですが、熱帯~亜熱帯地方に分布するため冬を越せないものが多く、基本的には一年草として扱われることが多いです。
世界各地で野生化しているものがあり、日本にもツルノゲイトウなど、いくつかの品種が帰化植物として定着しています。また、アクアプランツとして、熱帯魚の水槽で観賞する種類もあり、通称「アキランサス」と呼ばれるものも現在はアルテルナンテラ属に含まれています。
主にカラーリーフとして楽しまれるアルテルナンテラは、葉の色がとても美しく、赤やピンク、黄色、オレンジ、紫色などのきれいな葉が、花壇や寄せ植えなどを明るく彩ってくれます。品種によって大きさや形もさまざまあり、グランドカバーとして利用可能な匍匐性タイプ、こんもり茂るタイプ、木立ち性タイプなどがあります。多くは葉を観賞しますが、ポリゲンス種は花を観賞して楽しむことができます。短日植物で、10月~12月に千日紅に似た小さな花を咲かせます。
アルテルナンテラは、高温期に成長が盛んになり、秋以降気温が低下してくると生育が緩慢になり、霜や凍結などにあうと枯れます。日なたから明るい日陰まで幅広い環境で生育し、高温多湿にも強いです。ただし日陰になるような場所では葉色の赤や黄色が薄くなります。
店頭で苗を購入する際は、葉色がきれいで痛みがない苗を選ぶようにしましょう。
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アルテルナンテラの基本情報
名前 | アルテルナンテラ |
学名 | Alternanthera |
科・属名 | ヒユ科 / ツルノゲイトウ属(アルテルナンテラ属) |
英名 | Joseph’s coat. Parrot leaf. |
和名 | アカバセンニチコウ |
分類 | 多年草、一年草 |
開花時期 | 10月~11月 |
お勧め植え付け時期 | 5月~11月(寒冷地は6月~10月) |
原産地 | 熱帯~亜熱帯アメリカ |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 弱い |
アルテルナンテラの栽培カレンダー
アルテルナンテラの基本的な育て方
植え付け
赤玉土7、腐葉土3の割合で配合した土を使うか、市販の草花用の培養土を使って、初夏から秋まで植えつけすることができます。
植え替え
一年草扱いのため植え替えの作業は特に必要ありませんが、株の移植や株分けは容易にできます。植え替えの適期は6月から10月頃です。必要に応じて植え場所を変えたり、鉢替えをしたりします。株が混み合うようなら株分けして株間を広げましょう。
日当たり・置き場所
日向から明るい日陰まで、幅広い環境で栽培が可能ですが、なるべく日当たりと風通しが良い場所に植えて育てましょう。高温多湿には強いですが、寒さには弱いため霜に当たると枯れてしまいます。また日陰では葉色の赤や黄が薄くなります。
水やり
庭植えではほとんど水やりの必要はありません。
鉢植えは、土が乾き始めたらたっぷりと水を与えます。乾燥すると生育が止まって下葉から枯れやすくなります。
肥料
庭植えでは肥料をあまり必要としませんが、夏の間に株の周囲に化成肥料などをまいておくと大株に育ちます。
鉢植えは、6月から10月頃に月に1回置き肥をするか、月に3~4回程度、液体肥料を施すようにすると、生育がよくなり葉色も鮮やかになります。
病害虫
病気はほとんど見られませんが、場所によってはナメクジが発生して食害することがあります。
切り戻し
アルテルナンテラは伸びすぎた時に切り戻しをすることで、枝分かれが増え茎数が多くなります。ほとんど放任でもよいのですがスペースに応じて、伸びすぎた枝を刈り込むとよいでしょう。品種によって、草丈や茎葉の茂り具合、横の広がりなどが異なるため、植え場所に合わせて使い分けしましょう。
夏越し
アルテルナンテラは暑さにはとても強い植物ですので、夏越しの作業は必要ありません。
冬越し
アルテルナンテラは寒さには弱いため、ほとんどの品種が一年草扱いです。本来は多年草ですが冬越しには5℃以上が必要となります。鉢植えであれば、寒くなる冬の間は、室内に取り込むなどして越冬させるようにしましょう。
増やし方
葉色の美しい園芸品種は、挿し芽や株分けで増やします。原種や一部の品種は種まきでも増やすことができます。
種まき
種まきの適期は5月から7月です。
挿し芽
挿し芽は5月から9月頃が適期です。夏の高温期は発根が早く、水を入れた容器に茎を挿しておくだけでも根が出てきます。匍匐性のものは土についた茎の節からも根が出ます。
株分け
株分けは6月から9月頃が適期です。
育て方のポイントまとめ
- 明るい日陰でも育ちますが、なるべく日当たりがよい場所で日に当てて育てましょう。
- 鉢植えで育てる場合は、土の表面が乾き始めたら水をたっぷりやるようにしましょう。
- 基本的には冬を前に枯れてしまいますが、冬越しさせたい場合は、鉢植えにして5℃以上になるよう室内で管理しましょう。