コチレドンとは
ふっくらとした葉に産毛のような細かい毛をまとい、どこか動物のような可愛らしさを感じさせる「コチレドン」は、ベンケイソウ科コチレドン属に分類される多肉植物です。原産地は乾燥地帯で知られる南アフリカ。現地では強い日差しと乾いた空気の中でたくましく育ち、日本でも鉢植えやコンテナで楽しむのにぴったりな植物です。
コチレドンには「熊童子（くまどうじ）」「福兎耳（ふくとじ）」など、ユニークな名前の品種が多く、葉の形や質感が特徴的。たとえば熊童子は、まるでクマの手のようなギザギザの葉先と、やわらかそうな毛に覆われた葉姿が人気で、見ているだけで癒されます。草丈は10～30cmほどでコンパクトに育ち、鉢や寄せ植えに適したサイズ感です。
種類によってはベル型の可愛らしい花を咲かせることも。朱赤やオレンジ色など、温かみのある色合いが多く、ぷっくりとした葉とのコントラストが楽しめます。
おすすめの育て方は鉢植えやコンテナ植え。室内の明るい窓辺やベランダで育てやすく、寄せ植えのアクセントにもなります。乾燥に強く、水やりは土がしっかり乾いてからでOK。風通しのよい場所に置き、過湿を避けるのが元気に育てるポイントです。寒さにはやや弱いため、冬は室内に取り込むと安心です。
コチレドンは個性的な見た目と、手のかからない育てやすさが魅力。多肉植物の中でもインテリア性が高く、初めての方にもおすすめの一鉢です。お気に入りの鉢に植えて、あなただけの癒しのグリーンを育ててみませんか？
ガーデンパーティではコチレドンを取り扱っていますので、興味を持たれた方はこちらからご購入いただけます。
コチレドンの基本情報
| 名前 | コチレドン |
| 学名 | Cotyledon |
| 科・属名 | ベンケイソウ科コチレドン属 |
| 英名 | Cotyledon |
| 分類 | 多肉植物 |
| 生育タイプ | 春秋型 |
| 開花時期 | 秋から冬、春から初夏（植物が成熟してから数年目に開花することがある） ※品種により開花期は異なります。 |
| お勧め植え付け時期 | 春から夏 |
| 原産地 | アフリカ、マダガスカル、アラビア半島、南アジアなど |
| 耐暑性 | 強い（強い日差しには注意） |
| 耐暑性 | やや弱い（冬季は室内がおすすめ） |
コチレドンの栽培カレンダー
コチレドンの基本的な育て方
植え付け
春と秋の過ごしやすい時期が適期です。多肉植物用の水はけの良い土を使い、鉢底に軽石を入れて通気性を確保しましょう。また、元肥として緩効性化成肥料を少量施しておくとよいでしょう。鉢植えが基本ですが、雨のかからない軒下やベランダでのコンテナ栽培も可能です。
植え替え
1〜2年に一度、春か秋に植え替えましょう。古い土を軽く落とし、枯れた葉や傷んだ根・茎を取り除いて、新しい清潔な用土に植え直します。
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所が適しています。日光を好みますが、真夏の直射日光は葉焼けの原因になるため、半日陰や遮光ネットの使用をおすすめします。室内で育てる場合は、南〜東向きの窓辺が理想的です。屋外では長雨に当てないようにしてください。
水やり
乾燥に強く、基本は「土がしっかり乾いてから水やり」です。成長期の春と秋は、土が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷりと。夏はやや控えめにし、涼しい時間帯に行います。冬は休眠するため、月1〜2回程度の水やりにとどめます。
肥料
多くは必要ありませんが、生育期にあたる春と秋に、緩効性肥料を少量与えるとよく育ちます。液体肥料を使う場合は、2週間に1回程度の薄めたものを。
病害虫
風通しの悪い場所ではカイガラムシやアブラムシが発生しやすくなります。葉の付け根や裏側を定期的に観察し、異常があれば早めに対応を。過湿が続くと根腐れのリスクも高まるため、水やりと置き場所には注意が必要です。
切り戻し
間延びして形が崩れた場合は、春または秋に切り戻しを行いましょう。カットした部分から新芽が出て、美しい姿に戻ります。咲き終わった花茎や枯れた下葉も取り除くと清潔に保てます。
夏越し
高温多湿が苦手なので、風通しの良い場所に移動して管理しましょう。直射日光を避け、蒸れを防ぐように心がけましょう。水やりはやや控えめにします。
冬越し
寒さにやや弱いため、5℃を下回る地域では室内に取り込みましょう。明るく暖かい窓辺で管理し、水やりは控えめにして乾燥気味に保ちます。
増やし方
コチレドンは主に挿し芽で増やすことができます。
挿し芽
春か秋に元気な茎をカットし、日陰で数日乾燥させた後、多肉植物用の土に挿しましょう。直射日光を避けた明るい日陰で管理し、発根後は徐々に日光に慣らします。
・コチレドンの花言葉は？
「枯れない愛」です。乾燥に強く、比較的長い期間、水やりを怠っても枯れにくいことに由来するようです。また、コチレドン属の一種であるコチレドン・ペパーミントは、プロポーズや記念日のギフトとして「枯れない愛」の花言葉を添えて贈られることがあります。
・コチレドンの生育型は？
主に春秋型に分類されます。春と秋に生育し、夏と冬に休眠する性質を持ちます。成長期にはしっかり日光に当てて水やりを行い、夏と冬は水やりを控えめにして休ませると元気に育ちます。
・コチレドンは冬越しできますか？
寒さにやや弱いため、冬は室内に取り込んで管理するのがおすすめです。5℃を下回る環境では葉が傷んだり、株が弱ったりすることがあるため、暖かく日当たりの良い場所で、乾燥気味に管理しましょう。品種によっては比較的寒さに強いものもありますが、霜には注意が必要です。
まとめ
- 日当たりと風通しの良い場所で育てると、葉がふっくらと健康に育ちます。
- 水やりは「乾いたらたっぷり」、過湿は避けて根腐れに注意しましょう。
- 寒さに弱いため、冬は室内の明るい場所で乾燥気味に管理します。
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