花や植物が凍った場合の対処法

花や植物が凍った場合の対処法

ガーデニング初心者さんの中には、パンジーやビオラ、金魚草などを秋から育て始めた方もいらっしゃるのではないかと思います。

パンジーやビオラなどがすくすくと育っていたのに、気温が下がって冬に霜がおりた時に、カチンコチンに凍ってしまった!植物がベチャッとなってしまった!など、どうして良いか分からず困っていませんか?

園芸初心者の方やガーデニングを始めてまだ日が浅い方は、こんな時、対処に戸惑うことがあるかもしれません。せっかく育てた植物が凍ってしまった時に「してはいけないこと」も含めて「どんな対処をしたらよいのか」をお伝えしたいと思いますので、参考にしていただければと思います。

花や植物が凍った場合の対処法

凍ってしまった時に、してはいけないこと

水やり禁止

他のものを解凍するときのように、植物の場合もお水やお湯などをかければいいかなと思うかもしれませんが、強制的に解凍すると植物が枯れてしまうことになりますのでNGです!

急に水分を取ったり、お湯の場合は植物内のたんぱく質が壊れてしまったりして、植物が弱ったり枯れたりする原因になりますので、絶対にやらないようにしてください。

凍った場合の対処法

花や植物が凍った場合の対処法

凍ってしまったら…そのまま何もせず外に放置!自然解凍を待つのが植物にとって一番おすすめの解凍の仕方になります。人がむやみに手をかけて、お水を与えたり、お湯を与えたりして解凍しようとすると、植物がびっくりして弱ってしまいます。

朝の早い時間帯に凍った植物の様子を見て、なんとかしてあげたいなという気持ちはわかりますが、そこは辛抱していただき、外の日当たりが良い場所に置いて自然に解凍するのを待ってください。

植物が寒さから身を守るメカニズムとは?

花や植物が凍った場合の対処法

植物がカチンコチンに凍った時、葉や茎がくたっとなったり、だら~んとしていることがあるかと思いますが、これは植物自身が葉っぱや茎にある水分を少なく調整することで寒さと戦っている証拠になります。細胞内の溶質濃度(溶液全体に対する溶質の割合)をあげることで、氷点下±0℃でも凍らないようにしています。

水は氷点下±0℃になったら凍っていきますが、海水は氷点下±0℃になっても凍っているイメージはないですよね?それは海水は中に塩分が入っているため、水が凍る温度の0℃よりももっと低いマイナスになっているからです。

植物はもともと細胞内の溶質濃度は高くありませんが、氷点下になるような時には植物の防衛反応として、植物全体の水分量を調節することで、±0℃で凍らないように対策をしています。

だら~んとなっている植物も、気温があがってくる11時とか12時になって、自然に解凍が進めば徐々に茎が起き上がってきて復活してくれると思います。

ただし注意する点が2つあります。

注意点その1:寒さに強い植物が前提条件!

そもそも論として、寒さに弱い植物は冬を越すことができず氷点下になると枯れてしまいます。1年草の例をあげると、ビオラは寒さに強いですが、ペチュニアは非耐寒性のため寒さに弱く霜が降る頃にはほとんど枯れてしまいます。

注意点その2:急激な環境変化は弱る原因に!

人間でも季節の変わり目や環境の変化で風邪をひいたり、体調を崩したりすることがありませんか?それと同じように植物にとっても、急激な温度変化や環境の変化は、耐寒性があるとしても弱ったり枯れたりすることがあります。例えば、マーガレットの鉢植えを室内で1月に楽しんだ後、耐寒性があるからといって急に外へ出して育てるようになると、気温が一気に下がったり、氷点下になって霜が落ちたりすると植物が環境に対応できなくなり一気に弱ります。植物は徐々に寒さに慣れていくことで寒さへの対策をしていますので、暖かい所で育てていたものを急に寒いところに置いてしまうと枯れる原因になることを覚えておいてください。

「【緊急事態】お花・植物が凍った場合の対処法 」についてはYouTubeでも解説していますので、よろしければこちらもご覧ください。

まとめ

  • あらかじめ、耐寒性がある植物かどうか確認しておきましょう。
  • 凍ってしまったら何もせず、自然解凍に任せましょう。
  • 耐寒性がある植物でも、急激な環境変化には対応できません。