ガザニアの育て方・基本情報・まとめ

ガザニアの育て方

ガザニアとは

ガザニアの育て方

ガザニアは、和名でクンショウギク(勲章菊)と呼ばれ、勲章のように光沢のある色鮮やかな花を春から秋まで咲かせます。花は日光に当たると開き、日光が減少する夕方から夜、曇りの日は閉じる性質があります。南アフリカを原産とする多年草の植物で、高温乾燥に強く、地植えでは水やりの必要はほぼありません。

直径が5~15cm程度の明るい花色は、存在感があり花壇や鉢植えなどでも広く楽しまれています。花色は、黄色や白、オレンジ、ピンクなどがあります。また、葉の色がシルバータイプの品種もあり、そちらはカラーリーフとしても楽しめます。

一般的に梅雨時期の多湿には弱いため真夏が来る前に弱って腐ることがあります。関東より西では外で冬越しが可能な地域もあります。-5℃程度までの気温まで耐えられる品種も出てきていることもあり、環境があえば毎年たくさんの花が楽しめます。

店頭で苗を購入する際は、葉の色がきれいで蕾がたくさんある元気な苗を選びましょう。徒長したものや株がぐらつくものは避けるようにしましょう。

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ガザニアの基本情報

名前ガザニア
学名Gazania
科・属名キク科/クンショウギク属(ガザニア属)
英名Gazania
和名クンショウギク(勲章菊)
分類多年草
開花時期4~10月
お勧め植え付け時期3月下旬~5月中旬、9月
販売時期3月~5月
原産地南アフリカ
耐暑性強い
耐寒性やや弱い※氷点下0℃だと問題なく越冬します。

ガザニアの栽培カレンダー

ガザニアの栽培カレンダー

ガザニアの基本的な育て方

植え付け

3月下旬から5月上旬が植えつけの適期です。春にできなかった場合は秋の9月下旬から11月上旬も可能です。水はけと通気性がよい土が適しています。自分で土を配合する場合は、赤玉土小粒5、腐葉土3、パーライトまたは日向土小粒2などの割合で混ぜ、緩効性化成肥料も適量を加えて混ぜ込みましょう。水はけが悪い土壌では軽石、パーライトや腐葉土などの有機物を多めに入れて土壌改良を行い、株元の芽が土に埋まらないように高植えにして植えつけます。株間は蒸れ防止のため20cm程度にするとよいでしょう。

鉢植えやプランターに植える場合は市販の培養土を用いるのが手軽です。

植え替え 

鉢植えの場合、根詰まりを起こしやすくなり、株が弱ってしまいますので、3月下旬〜5月の間に植え替えを行いましょう。

地植えの場合は、株が大きくなってきたら株分けを兼ねて植え替えを行うのがよいでしょう。

日当たり・置き場所 

日当たりと風通しのよいところで育てます。日当たりが悪いと花つきも悪くなり、花が開かなくなるため気をつけてください。寒冷地では移動が可能な鉢植えでの栽培がおすすめです。

水やり 

多湿に弱いため乾燥気味に育てるようにしましょう。地植えであれば水やりはほとんど不要です。

鉢植えの場合は土がよく乾いたら、たっぷりと水やりします。生育がゆるやかになり水を吸い上げる力が弱くなる冬は、土の表面が乾いてから2~3日後に水を与えるようにします。

肥料  

植え付け時に緩効性化成肥料を元肥として土に加えます。また春と秋の生育旺盛な時期に緩効性化成肥料か液体肥料を定期的に施します。この時期に肥料が切れると花つきが悪くなりますので肥料切れにならないように気をつけましょう。また、秋以降、花が咲かなくなったら肥料は控えてください。

病害虫 

風通しが悪く湿度が高くなると、うどんこ病や葉腐病が発生することがあります。

葉腐病は、株元に近い葉に黒い斑点が出て菌糸ができ、全体に広がっていきます。うどんこ病は、初夏と秋に発生しやすく、葉にうどん粉(小麦粉)をまぶしたような白いカビが生え、ひどくなると株全体がカビで覆われ枯れます。梅雨の時期の雨を避けたり、剪定したりして風通しをよくして予防しましょう。

あざみうま(スリップス)が発生すると、葉にかすり状の白斑ができたり、花弁の色が抜けたりします。新芽が吸汁されると葉が委縮したり奇形になったりします。定期的に園芸用の殺虫剤を撒いておくなどして対策をするとよいでしょう。また、葉が内側に巻き込んで食害にあっていたらハマキムシがいる可能性があります。見つけ次第、駆除しましょう。

剪定・切り戻し 

湿度が高くなる梅雨や夏の間は、混み合った葉や茎の切り戻しをかねて剪定を行いましょう。ガザニアは蒸れに弱く、風通しが悪いと病気や害虫の発生につながります。茂った葉や枯れた葉や花などを剪定し、株元が蒸れないようにしましょう。

花がら摘み 

花が終わったら、花茎のつけ根から切り取りましょう。種を採取するのであれば花を摘み取らなくてもよいですが、花をたくさん楽しみたいようであれば、花がらをこまめに摘むようにしましょう。

夏越し 

真夏の直射日光や、暑さ、湿気を避けるため、風通しがよい明るい日陰に移動させるか、遮光をしましょう。また、梅雨時期のように長雨が続く時は鉢を軒下などに移動させるのがよいでしょう。

冬越し 

地域によっては屋外での冬越しが可能なガザニアビーストなどの品種も出てきていますが、寒冷地では株を掘り上げて鉢に植え替え、室内に取り込んで明るい窓辺で育てるのがおすすめです。外で管理する場合は凍結しないように、腐葉土や堆肥などで株元をマルチングしたり盛り土をしたりして、肥料も控えます。根がしっかり残っていれば、葉が枯れても春には新芽が出てくるでしょう。

ガザニアビーストについてはこちらの動画でもご紹介しています。

増やし方 

ガザニアは挿し芽や、種まき、株分けなどで増やすことができます。

挿し芽 

挿し芽は、3月下旬から5月上旬または9月下旬頃が適期です。茎の先端を5~7cmほどに切り水はけのよい用土に挿して発根させます。

種まき 

ガザニアの種まき時期は、4月中旬〜5月中旬頃です。9月の種まきも可能ですが春まきがおすすめです。ガザニアの種は嫌光性ですので、種をまいたら必ず覆土をして、発芽まで乾かさないように管理しましょう。発芽後、本葉が3枚くらいになったらポットに移植して育苗します。

移植の際には株元の芽が土に埋まらないように浅植えしましょう。F1品種の場合は種を採取しても親株と同じ花が咲かないことがあります。

株分け 

挿し芽と同様に3月下旬から5月上旬、または9月下旬頃が適期です。株分けは5芽くらいを目安に分けましょう。

育て方のポイントまとめ

  • 日当たりと風通しをよくし、過湿にならないよう乾燥気味に育てるようにしましょう。
  • 花がら摘みをこまめに行い、剪定をして蒸れを防ぎましょう。
  • 生育期間中は肥料切れをおこさないように注意し、病害虫が発生していないか観察するようにしましょう。