ベロニカの育て方・基本情報・まとめ

ベロニカの育て方のポイント

ベロニカとは

ベロニカの育て方のポイント

ベロニカは世界中に300種ほどあるルリトラノオの仲間で、多くは多年草(宿根草)ですが、一年草の品種もあります。

縦に伸びた花姿が美しい直立する高性種や、横に広がって増える匍匐性のものまでさまざまな種類があり、品種により草姿や草丈が大きく異なります。花色も青や紫、白やピンクなどあり、春咲きや秋咲き、常緑タイプ、落葉タイプなどバリエーションが豊富です。

高性種はボーダー花壇や寄せ植えの後方などによく使われ、匍匐性のものはグラウンドカバーや寄せ植え、花壇の縁どりなどに使われることが多いです。

暑さや寒さにも強く、ガーデニング初心者の方にも育てやすいでしょう。

花数が多く脇芽が咲くものも多いので、長い期間花を楽しむことができます。店頭で苗を購入する際には、全体的にがっしりとしたもの、葉色が濃く、病害虫がついていないものを選ぶようにするとよいでしょう。花芽が上がっているものを選ぶと、すぐに花を楽しむことができます。

ガーデンパーティでもベロニカの苗を取り扱っていますので、植えてみたいなと思われた方はこちらのページもご覧ください。

ベロニカの基本情報

名前宿根ベロニカ
学名Veronica
科・属名オオバコ科 / クワガタソウ属(ベロニカ属)
英名Speedwell
和名ルリトラノオ
分類多年草(宿根草)
開花時期4月~11月(春咲き・夏咲き・秋咲きの品種がある)
お勧め植え付け時期3月~4月、10月~11月
原産地ヨーロッパ、北アジア、北アメリカ
耐暑性強い
耐寒性強い

ベロニカの栽培カレンダー

ベロニカの栽培カレンダー

ベロニカの基本的な育て方

植え付け

春の3月から4月に、堆肥や腐葉土を混ぜた土に、根鉢を崩して植え付けます。市販の培養土も利用できます。秋以降も咲く品種であれば9月から11月に植え付けるとよいでしょう。根がつくまでは乾燥に気をつけます。花がついている苗を購入した場合は、開花後早めに庭に植え付けるか、一回り大きめの鉢へ植え付けるようにしましょう。

植え替え

成長が早く、芽数も増えやすいため、毎年春か秋に古い土を落として、芽数を制限して植え替えるとよいです。梅雨の時期は蒸れて枯れやすいので、水はけのよい土に植え替えるとよいでしょう。

日当たり・置き場所

日当たりや、水はけのよい場所が適していますが、環境への適応性もあるため、ロックガーデンのような乾燥した土質でもよく育ちます。暑さには強いですが、夏の直射日光は苦手なので、地植えなら午前中だけ日光が当たる場所や半日陰などがよいでしょう。

水やり

根が張るまではしっかり水を与えます。根が張ってからは、庭植えの場合、雨水が当たるような場所であれば、水やりはほとんど不要です。鉢植えは、土が乾き始めたらたっぷりと与えるようにしましょう。蕾が出はじめ、花が咲くまでの春の生長期は多めに与えるようにするとよいでしょう。

肥料

開花前の時期と翌年の芽が育つ前の時期の年2回肥料を与えるようにします。品種にもよりますが秋と春に株元へ緩効性肥料を施すとよいでしょう。春の時期は液体肥料を使うのもよいですが、芽が伸びてからの多肥は、茎が倒れやすくなるので注意しましょう。

肥料

病気と害虫

品種により、葉っぱに白い斑点が出るうどんこ病がつきやすいものがあります。また日当たりや風通しが悪いと灰色かび色などが発生することがあります。

春から秋にかけてアブラムシがつきやすいので、見つけたら早めに防除しましょう。

花がら摘み

咲き終わった花はハサミで順に切り取ります。

切り戻し

脇芽が次々と咲くものも多く、花が一段落したら、茎の中ほどで切り戻しをしましょう。

刈り取り

休眠に入る頃には株元に新しい芽ができて茎が枯れてくるので、刈り取ります。

夏越し

極端な乾燥と過湿に気をつければ、特に夏越しの作業はありません。

冬越し

耐寒性がありますが、地植えの場合は、霜に当たらないように株元をバークチップなどでマルチングし、鉢植えは軒下などに移動させるとよいでしょう。

増やし方

ベロニカは株分け、挿し木、種まきで増やすことができます。

株分けでの増やし方

春か秋の植え付け・植え替え時期に、古い根や長い根を整理しながら株を切り分けます。

挿し木での増やし方

6月か9月から10月ごろに、花芽でない若い芽の頂芽挿し、または1節ずつに切り分けた節挿しを、挿し木用の清潔な土か赤玉土に挿し、根がついたらポットなどに植え替えます。

種まきでの増やし方

4月から5月または9月から10月に、ポットや鉢に種を播きます。個体差が出やすく、親株と同じ花が咲くとは限りません。

挿し木や挿し芽は人に譲らず自宅で楽しむようにしましょう。

挿し木や挿し芽で増やした登録品種苗を、無断で人に譲ったり売ったりすることは「種苗法」という法律で禁止されています。増やした苗は人に譲ったりせず、自宅で楽しむだけにしましょう。

育て方のポイントまとめ

  • 年2回、春と秋に肥料を与えるようにしましょう。
  • 花が一段落したら茎の中ほどで切り戻しをし、休眠に入る頃には茎が枯れてくるので刈り取りましょう。
  • 毎年春か秋に古い土を落として、芽数を制限して植え替えを行いましょう。