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サンビタリアとは
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サンビタリアは、アメリカ南西部や南米を原産とするキク科の植物です。和名では蛇目菊(ジャノメギク)とも呼ばれ、春から秋にかけてヒマワリをこぶりにしたような黄色い小さな花を咲かせます。非耐寒性の多年草で、寒さには弱いため日本では一年草として扱われることが多いです。
花色は黄色やオレンジがあり、中心部分が黒や濃い茶色になります。花は直径が2cmほどの大きさになり、枝垂れるように育っていきます。近年の園芸品種は草姿のまとまりがよく花もたくさん咲きますので、単独で植えても充分楽しむことができます。生育旺盛な園芸品種も流通しており、複数の苗を植えて群植させれば色鮮やかな花が一面に広がり見応えがあります。
新しい品種では乾燥や多湿に強いものもありますが、一般的に高温多湿や蒸れには弱いため、西日が当たらず梅雨や長雨が避けられるような場所で育てれば、春から秋まで長期間花を楽しむことができるでしょう。這うように広がっていき、細かく枝分かれして茂りますので、その性質を生かして、寄せ植え、グランドカバー、花壇の縁取り、ハンギングなどに使うとよいでしょう。
園芸店やホームセンターで苗を購入する際には、株元まできれいな葉がついて、蕾の多い苗を選ぶようにしましょう。
ガーデンパーティではサンビタリアを取り扱っていますので、興味を持たれた方はこちらからご購入いただけます。
サンビタリアの基本情報
名前 | サンビタリア |
学名 | Sanvitalia |
科・属名 | キク科 / ジャノメギク属(サンビタリア属) |
英名 | Sanvitalia, Creeping zinnia |
和名 | ジャノメギク(蛇目菊) |
分類 | 一年草 |
開花時期 | 5月~11月上旬 |
お勧め植え付け時期 | 4月~6月 |
原産地 | アメリカ~メキシコ |
耐暑性 | やや弱い |
耐寒性 | 弱い |
サンビタリアの栽培カレンダー
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サンビタリアの基本的な育て方
植え付け
4月から6月と9月が適期です。梅雨までに植えつけを終わらせて、しっかり根を張らせることができれば、よく育ちます。
高温になる梅雨明けから夏の間は植え付けを避けて、涼しくなる秋を待ってから苗を入手して植えつけるのもよいでしょう。
酸性の土壌であれば、植え付けの2週間ぐらい前に苦土石灰を施して土壌酸度を中和しておくとよいでしょう。
水はけがよい弱アルカリ性の土を好みますので、自分で配合する場合は、赤玉土中粒5、腐葉土3、酸度調整済みピートモス2で配合した土などに、リン酸分の多い緩効性化成肥料と苦土石灰を施して植えつけましょう。
横に這って広がるものが多いですので隣の植物との間隔は広く取って、風通し良くしましょう。
鉢植えで育てる場合は、市販の園芸用の土が使えます。
どちらも、植え付け後はたっぷりと水を与えましょう。
日当たりと水はけのよい場所が適していますが、地植えにする場合は雨が当たらない軒下の花壇や、盛り土などで一段高くした花壇へ植えつけましょう。
鉢植えは、長雨に当てないようにしながら、日当たりのよい屋外で管理しましょう。
日当たり・置き場所
西日や長雨が避けられるような、日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。
水やり
多湿に弱く乾燥気味を好みます。
地植えでは根付いてからの水やりは特に必要ありませんが、真夏に乾燥が続いて葉がしおれてくるような場合は適宜水やりをしてください。
鉢植えでは土の表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。特に、高温時は極端に乾かしすぎないようにしましょう。
肥料
4月から10月に肥料を適宜与えるようにします。
開花期間中、地植えは緩効性化成肥料を施し、鉢植えは緩効性化成肥料と液体肥料を施すようにします。
病害虫
4月から6月頃と、9月から11月頃に、風通しが悪いとうどんこ病が発生しやすくなります。
4月から11月は新芽にアブラムシが発生しやすくなりますので、見つけ次第、防除しましょう。
雨が続くとナメクジが発生しやすくなります。昼間は鉢底などに隠れていることがありますので見つけたら退治しましょう。
切り戻し
6月から9月頃に、伸びすぎて姿が乱れた株を切り戻します。梅雨入りの直前に切り戻すと風通しがよくなり株の蒸れを防ぐことができます。初秋に切り戻すと晩秋の花つきがよくなります。
花がら摘み
種を採らない場合は、花がらをこまめに摘み取りましょう。
夏越し
鉢植えは、梅雨や長雨の時期は、雨が当たらないような軒下などへ移動させるとよいでしょう。
冬越し
寒さには弱いため屋外では枯れてしまうことが多いですが、暖地では霜よけをすることで冬越しできることもあります。鉢植えは、屋内に取り込んで水やりを控えめにすることで冬越しができることもあります。
増やし方
種まきで増やすことができます。品種によっては挿し芽でも増やすことができます。
種まき
春の3月から4月と秋の9月から10月に種まきをすることができます。
バーミキュライトの細粒に種をまいたら薄く土をかぶせます。乾かさないように水やりをしながら管理してください。秋に種まきした場合は、室内の日当たりのよい場所などで管理して、霜のおそれがなくなってから植えつけるようにしましょう。
挿し芽
挿し芽の適期は、3月から5月と、9月から10月です。新芽の先端7cmほどを切り取り、水で湿らせておいた挿し木用の土に挿し、明るい日陰に置いて乾燥させないように水やりをしながら管理します。
まとめ
- 高温多湿に弱いので、西日と長雨が避けられる日当たりのよい場所で育てましょう。
- 乾燥気味を好みますので、過湿にならないよう気をつけましょう。
- 6月から9月頃に切り戻しを行って、株の蒸れを防いで花付きをよくしましょう。
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