ポピーについて
ポピーは華やかな薄い花びらが特徴的なケシ科の植物で、春から初夏にかけて可愛らしい花を咲かせます。風に揺られる姿が可憐で、一株でも可愛らしいですが、たくさん植えると見ごたえがあります。春頃に咲く花として見かけたことがある方も多いのではないかと思います。
園芸用として栽培されているポピーの代表的な品種としては、アイスランドポピー、シャーレーポピー、オリエンタルポピーがあります。
基本的にポピーは寒さにはとても強いのですが、夏の暑さには弱いため1年草として扱われることが多いです。オリエンタルポピーは、冷涼な地域であれば多年草として翌年も花を楽しむことができます。
今回ご紹介する希少品種のポピーはシャーレーポピーの1品種で、シックな色合いが特徴的な1年草の花です。種から育てる苗となりますので、葉の形状や大きさも苗ごとに少しずつ異なります。
どんなポピーなのか、どうやって育てたらよいか関心をお持ちいただいた方へ、その魅力をお伝えできればと思いますので、是非ご参考にしていただき希少なポピーをお家で育てていただければ嬉しいです!
希少な人気品種のご紹介
ガーデンパーティーの自社農場では、【アメージンググレイ】【パンドラ】【アメージンググレーとパンドラの交配種】を種から育てています。種から育てるため、どうしても個体差が出てしまいます。 ポピーはいずれも60cmぐらいの高さまで成長します。大きく成長した時に株元が少し寂しくなるため、花壇であればポピーの前側に低い草丈の植物などを植えるのもおすすめです。
小さな苗の状態では見た目にはっきりした違いは見られませんが、それぞれの特徴は以下のようになります。
【アメージンググレイ】
これまでのポピーにはなかった紫がかったシックな色合いでとても人気があります。種から育てていますので、色幅があり、白っぽくなるものからグレー、青みがかったもの、更には赤みがかったものが出ることもあります。
【パンドラ】
赤みがかった花びらにシルバーや白、ピンクなどの模様が入るアンティークカラーのポピー。明るい花色で大輪の花を咲かせます。
【アメージンググレーとパンドラの交配種】
パンドラの花粉をアメージンググレイの雌しべに交配させて種を付けた品種。パンドラの赤みがかった色が優勢になるか、青みがかったアメージンググレイの花色が優勢になるか、咲いてからのお楽しみとなります。こちらの交配種はガーデンパーティーの通販サイト限定の苗となります。なんとなくですが、赤色はポピーの遺伝子が強いイメージがありますので、もしかしたら赤みがかった色しかでないことも?
上記3種はガーデンパーティーで販売しておりますので、興味を持たれた方はこちらからご購入いただけます。
ポピーの冬の管理
寒さに強いポピーですので、屋外で育てることは問題ないです。鉢植えで育てる場合、ポピーのように草丈が60cmぐらいまで成長するものは、風で倒れることもありますし、土の量が少なくなって生育しないこともあります。ポピーは地上部が大きくなるため、基本的には鉢植えよりも花壇で育てた方がよいというのはありますが、雪がたくさん降る豪雪地域では注意が必要です。1週間~1か月など長期間にわたって雪の下になってしまうとポピーが傷んでしまうことがあります。
雪がたくさん降ってなかなかとけないような豪雪地域にお住いの方は鉢植えでの栽培をおすすめします。雪の時期が終わってからであれば、鉢で育てたものを花壇に植えかえてもよろしいかと思います。
豪雪地域にお住いの方⇒鉢植えがおすすめ。雪が降らなくなってから地植えにして育てるのもよい。
豪雪地域以外にお住いの方⇒地植えがおすすめ。鉢植えで育てたい方は、大きな鉢へ植え付けして育てるようにしてください。
ポピーは寒さに強く、低温でも生育がよい植物ですので冬でも植え付けをしていただいて問題ありません。ただ、寒さに当たった時に葉先が黒くなったり茶色くなったりして葉っぱが傷むことがあります。新芽がやられていなければ問題なく復活しますので、葉っぱが傷んでもそういったものなんだなと思って管理をしてあげてください。株全体がとろけている場合は病気の可能性もありますが、気温が10℃を超えない頃には病気も起こりにくくなってくるかと思いますので、病気が心配という方は植え付け後に殺菌剤などで予防してあげるとよいのではないかと思います。
植え付けは深植えNG
今回は6号スリット鉢へ植え付けていく手順をご紹介します。苗が1つぐらいだと見た目が寂しい感じがしますので2つ植えます。8号ぐらいのサイズであれば、苗が2つぐらいでちょうどよいかと思います。
〈用意するもの〉
大きめの鉢(※スリット鉢であれば鉢底石は入れなくてよいです)・土・元肥(マグァンプKなどの化成肥料)
〈植え付け手順〉
1.スリット鉢へ土を半分ぐらい入れます。
2.ある程度土を入れたら、元肥を入れます。春先に大きくなる花には緩効性の元肥を多めに入れてあげた方が、その後の生育がよくなります。
3.ポピーは根鉢を崩さずに植え付けるのがよいといわれていますが、根がしっかりしていれば下の方の根が回っている分ぐらいは軽く崩してもよいかなと思います。
4.ポピーは株元から葉っぱが出てきますので、株元を深植えしてしまうと病気や腐れる原因となりますので、株元を埋めないようにポット苗と同じ土の高さか、ポット苗の方を高めに植えるようにしましょう。
5.苗を鉢へ入れて位置を決めたら、苗の周囲に残りの土を入れていきます。
6.たっぷり水をあげたら鉢植えの植え付けが完成です!
ポピーは地上部がすごく伸びますので、鉢植えで育てていると苗がクテンクテンと倒れやすくなる傾向があります。鉢があまりに小さいと風に吹かれて、春先などに倒れてしまうことがありますので注意してくださいね。
YouTube花農家ゆうきの園芸ガーデニングチャンネルでは「【希少品種】ポピーの育て方 アメージンググレイとパンドラと㊙の紹介 」を解説していますので、よろしければこちらもご覧ください。
また、ポピーの基本情報や育て方については、栽培ブログ「ポピーの育て方・基本情報・まとめ」でもご説明しておりますので、そちらもご参照ください。
まとめ
- 希少品種のポピーは種から育てているため、花色や葉の形状には個体差がでます。
- ポピーは地上部が伸びますので基本的には地植えでの栽培がおすすめですが、雪がたくさん降る地域では冬の間は鉢植えでの栽培をおすすめします。
- 植え付けの際には、葉っぱがでる株元を土に埋め込まないように気をつけましょう。