トレニアの育て方・基本情報・まとめ

トレニアの育て方

トレニアとは

トレニアの育て方

トレニアは和名で「夏すみれ」という和名があり、スミレに似たような小さな花が春から秋まで次々と咲きます。アジアからアフリカにかけて約40品種が知られていますが、寒さには弱い性質があるため、ほとんどの品種は冬前に枯れてしまいます。

トレニアには、一年草タイプと多年草タイプ、一年草タイプと多年草タイプの交雑による園芸品種などがあります。一般的に「トレニア」として流通しているものは、一年草タイプになります。

多年草タイプは室内に取り込むことで冬越しができるものもありますので、鉢植えで育てるのがよいでしょう。

草丈は20〜30cmで、草姿がこんもりまとまる立性タイプと、這うように広がっていく、ほふく性タイプがあります。ほふく性タイプはハンギングにして飾ったり、鉢植えにして少し高い花台の上などに置いたりするのもおすすめです。

花色は、ピンク・青紫・白・黄色など豊富で、暑い夏にもたくさんの花を次々と咲かせて長期間、庭を彩ってくれます。耐陰性もあり、明るい日陰のような場所でも育てることができ、初心者の方でも育てやすく人気があります。

園芸店やホームセンターの店頭でトレニアの苗を購入する場合は、葉の色が濃く鮮明なものを選びましょう。下葉が黄色に変色しているものやヒョロヒョロと間延びしたような株は避けましょう。

ガーデンパーティではトレニアを取り扱っていますので、興味を持たれた方はこちらからご購入いただけます。

トレニアの基本情報

名前トレニア
学名Torenia fournieri
科・属名アゼトウガラシ科 / ツルウリクサ属(トレニア属)
英名Wishbone flower
和名ナツスミレ(夏菫)
分類一年草、多年草
開花時期4月~11月
お勧め植え付け時期4月~8月
原産地アジア、アフリカ
耐暑性普通
耐寒性弱い

トレニアの栽培カレンダー

トレニアの栽培カレンダー

トレニアの基本的な育て方

植え付け            

4月から8月に、水はけがよく有機物に富んだやわらかい土に植えつけます。自分で配合する場合は、赤玉土小粒5、腐葉土3、酸度調整済みピートモス2の割合の土などに、元肥としてリン酸分の多い緩効性化成肥料混ぜます。鉢植えには市販の培養土を用いてもよいでしょう。苗を複数植える場合は、20〜30cmぐらいあけましょう。庭植えで育てる場合は西日が当たらない場所に植えつけましょう。

植え替え 

一年草タイプは冬前に枯れてしまいますので、植え替えは不要です。

庭植えにしている多年草タイプは10月までに鉢上げしておいてから室内に取り込むようにしてください。

多年草タイプのトレニアを鉢植えで育てている場合、成長するにつれて根詰まりを起こして株の勢いが弱くなってきますので、1〜2年に1度、植え替えましょう。古い根は取り除き、新しい培養土で植え替えます。大きく育てたい場合は元の鉢よりも大きめの鉢に植え替えるとよいでしょう。

日当たり・置き場所

日当たりと風通し、水はけがよい場所が適しています。午前だけ日が差す場所や、一日を通して木漏れ日が差すような半日陰の場所でも育ちます。いつも日当たりが悪いような場所では、徒長して花つきが悪くなりますので気を付けてください。

暑さには強いので夏も屋外で管理できますが、庭植えで育てる場合は西日が差す場所を避けたほうがよいでしょう。

鉢植えで育てる場合は、4月から11月までは風通しのよい日なたで管理し、7月から8月は夏の直射日光を避けて日陰へ移動させましょう。

水やり 

庭植えの場合は、しっかり根付いてからの水やりはほとんど不要で、降雨に任せます。雨が降らない日がずっと続くようであれば水やりをしてください。

鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷり水を与えて、真夏は水切れに注意して極端に乾かさないようにしましょう。

肥料 

鉢植え、庭植えのどちらの場合も、4月から10月まで緩効性化成肥料を施します。

秋まで花を咲かせますので、追肥として2週間に1回程度、水やりをかねて液体肥料をあげるとよいでしょう。

病害虫 

丈夫であまり病気の心配はありませんが、6月から10月に雨が続いたり株が茂って蒸れたりすると灰色かび病が発生することがあります。花がらを放置していると灰色かび病のもとになりますので、梅雨などの雨が続く時期には花がら摘みをこまめに行いましょう。

アブラムシやアザミウマが、4月から11月頃に新芽や蕾などに発生することがありますので、見つけ次第防除しましょう。

切り戻し

6月から8月に、地際から草丈の半分くらいの高さを目安に1/2程度の長さに切り戻します。葉がなくなるほど強く切り戻してしまうと株が枯れてしまうことがありますので切り過ぎには注意しましょう。

摘芯

苗を植え付けて2週間ぐらいたってから(苗が小さいうちに)、茎の先端を切り取る摘心をしましょう。摘心によってよく分枝し、花つきがよくなります。

花がら摘み

4月から11月に行います。次々に花が咲きますので、終わった花は早めに摘み取りましょう。株の上に散った花がらを取り除くだけでも、灰色かび病の予防に効果があります。

夏越し 

真夏の強烈な西日に当たり続けると株が弱りますので、鉢植えで育てている場合は、夏場だけ半日陰の涼しい場所に鉢植えを移動するなどしましょう。

冬越し 

一年草タイプのトレニアは耐寒性がないので寒くなる前に枯れてしまいます。

多年草タイプのトレニアは寒さが厳しくなる前に室内に取り込んで冬越しさせましょう。

増やし方

種まきと挿し芽で増やすことができます。

種まき

トレニアはこぼれ種でも増えることがありますが、花後に花を摘まずそのままにしているとさやが茶色くなってきます。茶色くなったさやごと切って乾燥させ、乾燥後に種をさやから取り出して冷暗所で保管します。

種まきの適期は5月から6月です。種が非常に細かいので、市販の種まき専用の土へ種が重ならないようにまきましょう。トレニアは発芽に光を必要としますので土をかぶせません。水は浅めの容器に入れて底から給水させ乾燥させないようにしつつも過湿にならないようにしましょう。日陰に置いて適切に管理すれば10日ほどで発芽します。発芽後は日当たりと風通しのよい場所で管理してください。本葉が2〜3枚になったら根を傷めないようにしてポットに鉢上げしましょう。ポットで根鉢が充実するまで育苗したら定植します。

挿し芽

挿し芽の適期は6月から9月で、多年草タイプのコンカラーと交雑種は挿し芽で増やすことができます。

新しく伸びた茎を2節以上つけて切り口を斜めにカットし挿し穂を作ります。水に1時間ほどつけておき、その後、挿し穂に残っている下葉を2〜3枚切り取り、水で湿らせた挿し木用の土に穴をあけて挿し穂を挿します。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理し、根が回ってきたらポットに鉢上げし、ポットで十分に育ってから定植してください。

まとめ

  • 夏は直射日光を避けて風通しの良い明るい半日陰へ鉢植えを移動させましょう。
  • こまめに花がらを摘んで、病気の予防をしましょう。
  • 6月から8月に切り戻しをして、脇芽を増やして、花数を多くしましょう。