スピレア(シモツケ)とは
スピレア(シモツケ)は5月~6月頃にかけて枝先に小さな花を密集させて咲かせる、日本や中国、朝鮮半島を原産とするバラ科の落葉低木で、公園などにもよく植えられている植物です。
和名のシモツケは、現在の栃木県の下野(しもつけ)で、自生したものが見つけられたことに由来します。
蕾の時は丸い粒の状態で、赤やピンク、白などの花を咲かせます。
花色や葉色が変化した園芸品種が多くあり、花のない時期でもカラーリーフとして庭や花壇を明るくしてくれます。
シモツケは暑さや寒さに強く丈夫な性質でガーデニング初心者の方にも育てやすい樹木です。日当たりが良く乾燥しすぎない場所を好みますが、明るい日陰であれば育ちます。鉢植えも可能ですが、株がこんもりとやや大きく育つので庭植えで育てるのがおすすめです。
苗木を購入する際は、葉色が美しく樹形が良いものを選ぶようにしましょう。
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スピレア(シモツケ)の基本情報
名前 | スピレア(シモツケ) |
学名 | Spiraea japonica |
科・属名 | バラ科 / シモツケ属 |
英名 | Japanese spiraea. |
和名 | シモツケ(下野) |
分類 | 落葉低木 |
開花時期 | 5月~6月 |
お勧め植え付け時期 | 3月~4月、11~12月 |
原産地 | 日本、朝鮮半島、中国 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 普通 |
スピレア(シモツケ)の栽培カレンダー
スピレア(シモツケ)の基本的な育て方
植え付け
植え付けの適期は厳寒期を除く落葉期です。地域や気温によっては春早くに芽が動き出すこともあるため、3月上旬くらいには植え付けを済ませた方がよいでしょう。元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んでから植え付けましょう。
植え替え
鉢植えでシモツケを育てる場合は、生長が早いため、毎年1回は植え替えや株分けをしましょう。
日当たり・置き場所
日当たりがよく乾燥しすぎない場所であれば、旺盛に生育します。屋外の明るい日陰でも育ちます。
鉢植えで育てる場合は、春から秋までは日当たりのよい場所で管理しましょう。日差しが強い夏場は明るい日陰などに移動させるのがよいでしょう。やや日陰でも育ちますが、日当たりのよい場所の方が樹形も整って花付きがよくなります。冬は落葉するので日陰で管理してもかまいません。
水やり
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷり与えます。冬は休眠するので、水やりの頻度は控えめにしましょう。
庭植えの場合は、根付いてからは降雨に任せます。真夏で日照りが続く時は水やりを行いましょう。
肥料
庭植えで育てる場合、肥料は必要ありません。
鉢植えで育てる場合、4月ごろの新芽が伸び始めたころに、緩効性化成肥料や固形の油かすを株元に施します。
病害虫
病気についてはほとんど心配ありませんが、春から秋にかけてアブラムシが発生しやすいので注意しましょう。枝が密集して風通しが悪くなるとカイガラムシが付くこともあります。どちらの場合も見つけたら早めに駆除しましょう。アブラムシはテープなどに貼り付けての駆除が可能ですし、カイガラムシは歯ブラシなどでこすり落とすことができます。
剪定
樹形を整えるため剪定を行いましょう。シモツケはその年の春に伸びた枝に花芽をつくるため、花後から3月ごろまで剪定することができます。
花がら切り
シモツケは枝を伸ばしながら花芽をつくります。花後に枝先の花がらを切ると、脇から花芽を伸ばして二番花を咲かせます。花がら切りを繰り返し行うと、7月下旬まで花を楽しむことができるでしょう。
増やし方
シモツケは、挿し木や株分けで増やすことができます。
挿し木
梅雨の6月下旬から7月中旬が適期です。その年に伸びた新しい枝先10cmをカットして、先端2〜3枚の葉以外を取り除き、挿し木用の土に挿しましょう。枝に花がついている場合は、花を切り除きましょう。発根して新芽が動くまでは、土が乾燥しすぎないようにこまめに水やりをし、十分に育ったら鉢上げしましょう。
挿し木や挿し芽で増やした登録品種苗を、無断で人に譲ったり売ったりすることは「種苗法」という法律で禁止されています。増やした苗は人に譲ったりせず、自宅で楽しむだけにしましょう。
株分け
株分けは植え替えの時に作業します。
根鉢をやさしく崩して古い土を落としたら手で割いて二つに分け、それぞれ植え付けたいところに植え付けます。
育て方のポイントまとめ
- なるべく日当たりのよい場所で育てるようにしましょう。
- 花が咲き終わったら剪定をして、樹形を整えましょう。
- 鉢植えで育てる場合、毎年植え替えをしましょう。