金魚草とは
金魚草は、春になると金魚に似た可愛らしい花を次々と咲かせます。花の色は、赤、黄色、白、ピンク、オレンジなどがあり、2色が組み合わさったタイプもあります。開花時期は主に春の4月から6月にかけて咲くものが多いですが、基本的に周年花を咲かせますので、長い期間、花を楽しむことができるでしょう。
金魚草は品種が多く、草丈が高くなるもの、低くなるもの、一重咲き、八重咲き、カラーリーフとして葉も楽しめるタイプなど様々あり、寄せ植えや鉢植え、花壇などに幅広く利用されています。
金魚草は地中海沿岸を原産とする多年草ですが、高温多湿や蒸れにはあまり強くないため日本では基本的には1年草として扱われることが多いです。うまく管理ができれば、翌年も咲かせることができますが、夏前に枯れてしまうことが多いようです。品種改良により夏の暑さに強い品種も誕生しており、多年草として翌年も楽しめるものもあります。
金魚草には甘い香りがするものが多くありますので、お庭に加えて、ほんのりと漂う香りも楽しんでみてはいかがでしょうか。
苗選びの際には、株がしっかりして、葉色が濃いものを選ぶようにするとよいでしょう。株元がぐらつくものや、葉が黄色くなったもの、茎がひょろひょろと伸びたものなどは避けましょう。
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金魚草の基本情報
名前 | 金魚草(キンギョソウ) |
学名 | Antirrhinum majus |
科・属名 | オオバコ科/キンギョソウ属(アンティリナム属) |
英名 | Snapdragon(スナップドラゴン) |
和名 | 金魚草 |
分類 | 多年草(日本では一年草扱い) |
開花時期 | ほぼ周年開花(メインの開花は4月~6月・9月~11月) |
お勧め植え付け時期 | 3月下旬~5月中旬/9月上旬~11月中旬 |
販売時期 | ほぼ周年 ※メインの販売は3月下旬~5月中旬、9月上旬~11月 |
原産地 | 地中海岸、ヨーロッパ南部、北アフリカ |
耐暑性 | やや強い |
耐寒性 | 強い※氷点下0℃前後だと問題なく越冬します。 |
金魚草の栽培カレンダー
金魚草の基本的な育て方
植え付け
春か秋にポットの苗を深植えにならないよう植え付けます。
庭植えにする場合、あらかじめ堆肥や腐葉土などを土に混ぜ込んで、土壌を改良しておくとよいでしょう。鉢植えの場合は、水はけがよい土であればよいので、市販の培養土を使うのがおすすめです。品種によっては根が弱いものがありますので、根を崩さずに植え付けするようにするとよいでしょう。
日当たり・置き場所
日当たりと水はけがよい場所に植え付けます。日陰になる場所や、水はけが悪い場所で育てると、成長しても花が咲かないことがあります。鉢植えで育てる場合、春は日当たりの良い場所に置き、夏は直射日光をさけて明るい日陰に移動させるとよいでしょう。冬越しさせる場合は、冬の時期は霜対策をして、-5℃以下にならない場所で管理するようにするとよいでしょう。
水やり
土の表面が乾いたら株元にたっぷり与えるようにします。
苗が小さいうちは乾燥させないよう注意します。成長してからは、乾燥気味がよく、土の表面が乾いてから水やりをします。過湿になると根腐れを起こしますので水のやりすぎに注意しましょう。
肥料
庭植えの場合、肥料は与えなくても大丈夫です。鉢植えの場合は、春と秋に薄めの液体肥料を少量与えるようにします。
病気と害虫
生育期間中はアブラムシがつきやすいので、見つけ次第駆除しましょう。
病気としては灰色かび病や立ち枯れ病が発生することがありますので、風通し良く管理しましょう。
花がら摘み
金魚草は周年開花しますので、咲き終わった花をこまめに摘み取るようにしましょう。花がらを残したままにしておくと、種をつける方に栄養をとられます。土に落ちた花がらもこまめに取り除いて、かびなどが生えないようにしておきましょう。
切り戻し
花の姿が乱れてきたり、花茎が混みあうようになってきたら、草丈の1/3から1/2程度の高さで、花茎を切ります。花が一段落した頃に行うのもよいでしょう。下葉のすぐ上で切り戻しを行うことで、新芽が出やすくなります。切り戻すことで、脇芽が増え、株の蒸れ防止になります。
支柱立て
高性の品種は支柱を立てて倒れないようにするとよいでしょう。
夏越し
1年草扱いの品種は、夏に枯れてしまうものが多いのですが、宿根タイプや夏に強いタイプのものは、真夏などの高温期に直射日光を避けて明るい日陰に置いて管理することで、夏越しをするとよいでしょう。
冬越し
寒い地域では冬に枯れてしまうこともありますが、-5℃ぐらいまでであれば屋外でも大丈夫です。ただし強い霜にあたると枯れてしまうことがありますので、霜対策をするとよいでしょう。
増やし方
金魚草は種まきや挿し木で増やすことができます。
種まきでの増やし方
金魚草の発芽適温は15~20℃です。春か秋に、種まき専用の土に種を蒔きます。発芽の際に光を必要としますので、覆土はしません。小さな種ですので、上から水をやると種が流れてしまうことがありますので、水を張った容器に入れて底面から水を吸収させるようにして発芽させるとよいでしょう。発芽したら、よく日に当てて乾かし気味に管理し、本葉が4~6枚ぐらいになったらポットに鉢上げしましょう。本葉が7~8枚になったら、植え付けます。根がまっすぐ伸びる性質ですので、根を崩さないように注意します。
挿し木での増やし方
挿し木は6月か10月に行うとよいでしょう。元気のよい茎を長さ6~10cm程度に切り取り、赤玉土または挿し木用の土に挿します。根が出るまで土を乾燥させないようにし、明るい日陰で管理しましょう。十分に根が伸びたら、植え替えましょう。
挿し木や挿し芽で増やした登録品種苗を、無断で人に譲ったり売ったりすることは「種苗法」という法律で禁止されています。増やした苗は人に譲ったりせず、自宅で楽しむだけにしましょう。
育て方のポイントまとめ
- 日当たりと水はけが良い場所に植え付けしましょう。
- 過湿にならないように注意し、乾かし気味に育てるようにしましょう。
- 生育期間中はアブラムシがつきやすいので、見つけ次第駆除しましょう。
「見切り品の金魚草を復活させるポイント」についてもブログでご紹介していますので、こちらもご参照ください。