
ヒューケラとは

ヒューケラは、鮮やかな色合いが特徴的なユキノシタのツボサンゴ属の多年草で、ツボサンゴという名前でも知られています。葉色が赤系、緑系、黄色系、シルバー系など豊富で、草姿もコンパクトにまとまり、ほとんど手もかからず日陰でもよく育つため、人気があるカラーリーフといえます。1年を通して草姿がほぼ変わらず、耐寒性もあるため花がない冬の時期でも庭に彩を与えてくれるでしょう。
耐陰性もあるため、暗くなりがちなシェードガーデンにも重宝されます。日陰や半日陰などの少し暗くなってしまうような庭や、日当たりが悪いような場所でも栽培が可能で、暗くなりがちな日陰の庭を発色のよい色のヒューケラを使って庭を明るくしたり、寄せ植えに加えてほかの花を引き立てたりすることができます。品種も多いため、ヒューケラだけで異なる品種のものを組み合わせて寄せ植えにして楽しむこともできます。
ヒューケラには多数の品種があり、色や葉の形などバリエーションが豊富にあります。また葉脈に沿って色が浮き出るタイプと葉脈が浮き出ないタイプがあります。カラーリーフとして楽しまれますが、5月から7月ぐらいには可愛らしい釣鐘型の小さな花が群れ咲きます。花径は1mぐらいまで成長するものもあります。
代表的な品種としては、ドルチェシリーズ、ファイヤーフライ、キャラメルなどがあります。長く楽しみたい場合の苗選びのポイントとしては、ライム色が強いと葉緑体がないか少ないため、緑か黒系の葉の色の方が明るい色系よりも長く楽しめます。
ガーデンパーティでもヒューケラの苗を取り扱っていますので、植えてみたいなと思われた方はこちらのページもご覧ください。
ヒューケラの基本情報
名前 | ヒューケラ |
学名 | Heuchera |
科・属名 | ユキノシタ科 / ツボサンゴ属(ヒューケラ属) |
英名 | coralbells |
和名 | ツボサンゴ(壷珊瑚) |
分類 | 多年草 |
開花時期 | 5月~7月 |
お勧め植え付け時期 | 3月~4月、9月~11月 |
原産地 | 北米、メキシコ |
耐暑性 | 普通 |
耐寒性 | 強い |
ヒューケラの栽培カレンダー

ヒューケラの基本的な育て方
植え付け
3月から4月、9月から11月の時期に植え付けを行います。水はけのよい土に元肥を施して、株元が土の上にでるように浅く植えるようにします。深植えすると低い位置にある芽が埋まってしまうことがありますので注意が必要です。鉢植えであれば市販の培養土を用いるのもよいでしょう。5~7号の鉢に1株を目安にするとよいでしょう。地植えにする場合は南側・西側をさけ、株を複数植え付ける場合は、30cm程度間隔をあけるとよいでしょう。植え付けからしばらくは、土が乾かないように注意します。
植え替え
真夏と真冬を除いた時期に、鉢植えであれば1~2年ごと、地植えであれば3~5年ごとに株分けや植え替えをします。そのまま植えていると、株の生育が停滞します。株が大きく込み合っているときは、植え替え時に株分けするのがおすすめです。
日当たり・置き場所
夏の暑い時期に直射日光があたると葉焼けを起こしてしまうものもありますので、落葉樹の下など夏は半日陰になるような場所や、明るい日陰がよいです。斑入りの品種や淡色系の品種は特に葉焼けに注意が必要です。耐陰性がありますが、まったく光が当たらないと、生育が鈍り花つきも悪くなります。秋から春にかけては、日光に当てることで、葉の色がよくなります。
水やり
地植えの場合は、株が大きくなっていれば乾燥にも耐えられるため、雨が降らず乾燥が続いた時ぐらいに水やりをする程度でよいでしょう。土が常に湿っていると根腐れを起こすことがありますので、土が乾いた時に水やりをするようにしましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。葉がしおれそうに垂れ下がっていたら、水切れかもしれません。真夏の時期は高温になり、乾燥しやすくなるため、朝と夕方の涼しい時間帯に水やりをするとよいでしょう。
肥料
9~11月、3~4月の生育期に緩効性肥料を株の周囲にまいておくか、月に3回ほど液体肥料を施します。夏は株が弱りやすくなっているため、施肥は控えます。気温が上がり始めたら、施肥を中止し、土に肥料が残ったまま夏を迎えないようにしましょう。
病気と害虫
風通しや水はけがよくないと、カイガラムシやアブラムシなどが発生することがあります。
葉っぱに白い斑点が出るうどんこ病になってしまった場合には、薬剤などを使用して株全体に病気が広がらないよう対処しましょう。
花がら摘み
花が咲き終わったら花茎の根元から切り取り、枯れた葉も一緒に切り取りましょう。こまめに摘み取りをすると、長く花を楽しめます。
切り戻し
草姿が自然にまとまるため、特に切り戻しをする必要はありませんが、株が大きくなってくると元気がなくなってくることがありますので、古くなった葉や茎を株元から切り取り、株を整えるようにすると草姿をきれいに保つことができます。
梅雨越し
雨で花茎が倒れてしまったら、なかなか元に戻らないため、花茎の根元から切り取るようにします。
夏越し
耐暑性は普通ですが、夏の高温は苦手です。鉢植えにしているものは風通しのよい半日陰に移動させ、地植えにしているものは、寒冷紗などで日よけをするとよいでしょう。夏に水やりをする場合は、株の蒸れ防止のため、朝か夕方の涼しい時間帯に、葉や茎に直接水をかけないように気をつけて株元に水やりをしましょう。
冬越し
耐寒性がありますので、冬でも屋外で育てることができますが、霜がつくと葉の色が悪くなることがあるため、鉢植えの場合は、軒下や日向に移動させましょう。地植えの場合は、腐葉土やバークチップなどを株元に敷いてマルチングしましょう。品種にもよりますが、低温に当てることで花芽がつきますので、花を咲かせたいなら屋外で管理しましょう。
増やし方
ヒューケラは、株分け・挿し芽・種まきなどにより、増やすことができます。
株分けでの増やし方
植え替え時に株分けすることで、株を増やすことができます。根がついているものを水分をしっかり吸わせた状態で株分けすると株分けしやすいでしょう。枯れ葉などのいらないものをとって株元をほぐし、根がついているものの株をとっていくつかに株分けします。わさびみたいになるものは株分けしにくいので、そのような場合は、成長点を切って横の芽を増やして挿し木するとよいですが、初心者の方にはおすすめしません。バケツなどの容器に水を張って水の中で根っこを揺らしてほぐすと土も取りやすいでしょう。根に対して葉の枚数が多いと、水分がいきわたらないので、葉の枚数を切り取って調整しましょう。濡らした土に芽を挿したら水を忘れずに与えましょう。
ヒューケラの株分けについてはこちらの動画でも解説しています。
挿し芽での増やし方
挿し芽は6月から9月が適期となります。勢いのある茎葉を株元から2~3cmのところで切り取って挿し穂を作り、肥料が入っていない挿し木用の清潔な土に挿します。水切れに注意し管理すれば、発根します。発根後はポットに植え替えて育苗し、株が大きくなってから植え付けします。
種まきでの増やし方
日本に古くからあるツボサンゴや一部の品種は、春か秋に種まきで増やすことができます。種が細かいのでピートバンなどに播いて水切れに注意します。発芽後5~10cm程度まで成長したらポットに鉢上げして育苗します。
挿し木や挿し芽で増やした登録品種苗を、無断で人に譲ったり売ったりすることは「種苗法」という法律で禁止されています。増やした苗は人に譲ったりせず、自宅で楽しむだけにしましょう。
育て方のポイントまとめ
- ヒューケラは年々株が大きくなりますので、地植え・庭植えのどちらでも、数年に一度は株分けなどをして植え替えるようにしましょう。
- 春と秋の生育期には緩効性の肥料を施すとよいですが、夏まで肥料が残らないように注意しましょう。
- 高温となる夏の時期は、鉢植えの場合、明るい日陰に移動させ、地植えは日よけなどをするとよいでしょう。