コルジリネの育て方・基本情報・まとめ

コルジリネの育て方

コルジリネとは

コルジリネの育て方

コルジリネは、東南アジアやオーストラリア、ニュージーランドを原産とする植物で、放射状に広がる長細い葉と鮮やかに色づく葉色が魅力です。ドライガーデンにとてもよくあう植物として、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。品種により雰囲気も異なり、可愛らしい印象を与えるものから落ち着いた印象のものまであり、庭の景色を彩るアクセントとして楽しめます。生長するにつれて樹木のような雰囲気に変わっていくのも特徴のひとつです。品種によってはある程度の寒さにも耐えることができ、常緑でほぼ手がかかりません。お庭にあるだけでインパクトがあり、化粧鉢に入れて玄関に置いておくのもおしゃれです。

流通する品種も少しずつ増えてきて、斑入りの品種や複色の品種なども育成されています。品種によっては、ポット苗サイズの小さな苗から人の背丈を超えるぐらい大きな株までさまざまなサイズの株が販売されています。大きなものでは3mぐらいまで成長するものもあります。夏の暑さには強いですが、耐陰性はあまりないので、育てる際は日当たりと風通しがよい場所で育てるようにしましょう。

葉が硬いので、手を滑らせて切ってしまうことがありますので、小さなお子さんがいらっしゃるお宅では、お子さんの手が届かない場所へ置くなどして置き場所を注意してください。

コルジリネと見た目が似たような「ドラセナ」にも「コルジリネ」という品種が花屋さんなどで販売されていることがあります。紛らわしいですが、そちらは茎がのびるタイプの耐寒性がないコルジリネになります。ドラセナのコルジリネは室内で観葉植物として楽しむことができますが、寒い地域では屋外で育てると枯れてしまうことになるかもしれませんので、購入の際には注意してください。

コルジリネを店頭で購入する際は、葉の色つやがよく、しっかりした株を選ぶようにしましょう。

ガーデンパーティーではコルジリネの花苗を販売しておりますので、興味を持たれた方はこちらからどうぞ。

コルジリネの基本情報 

名前コルジリネ
学名Cordyline fruticosa
科・属名キジカクシ科(クサスギカズラ科) / センネンボク属(コルジリネ属)
英名Cabbage Tree, Cabbage Palm
和名センネンボク(千年木)
分類多年草(日本では一年草扱い)
お勧め植え付け時期5月~8月
販売時期5月~6月
原産地中国南部~オーストラリア北部
耐暑性強い
耐寒性弱い

コルジリネの栽培カレンダー

コルジリネの栽培カレンダー

コルジリネの基本的な育て方

植え付け

水はけがよく肥沃な土割合が、赤玉土小粒:6、ピートモス:3、堆肥:1の配合土など)に植えつけます。大きくしたい場合は、大きい鉢に入れて育てるようにし、あまり大きくしたくない場合は、小さめの鉢に植えるとよいです。小さい鉢で育てる場合、土の量が少なく乾燥しやすくなりますので、水切れに注意が必要です。

植え替え

鉢でずっと育てていると、次第に地下茎が鉢いっぱいに育って根詰まりを起こすようになります。根詰まりになると新しい葉が出なくなって、葉の色も悪くなり葉が落ちてきて老化が進みます。2年ぐらい経ったら鉢増しをするか、地植えにしてあげるとよいでしょう。2年に1回を目安として植え替えましょう。

5月~7月が植え替えの適期で鉢から抜いた株はまわりの古い土を3分の1ほどぐるりと落とし、長すぎる根は2/3ほどの長さにカットして新しい用土で植えます。植え替え直後は根が傷んでいることもあり多少生育が弱ります。明るい日陰に移動し新しい葉が生長してきたら、日の当たる明るい場所に移動させます。

日当たり・置き場所

日当たりと排水性のよい場所を好みますので、水はけの悪い場所は避けてください。また、半日以上は日光が当たる場所で育てるようにしましょう。光線が弱いと新葉の発色が悪くなりますので、春と秋は日光によく当てましょう。夏は午前中だけ日が当たるような半日陰の場所や明るい日陰で、冬は室内でガラス越しの日光に当てて管理するのがおすすめです。

室内で育てる場合は、周に2~3回はぐらいは、日光浴をさせるようにしてください。

水やり

春から秋は鉢土の表面が乾いてきたら与え、冬は乾かし気味に与えます。夏場に、根の量に比べて地上部が大きくなって水分のバランスが崩れると葉先が焼けてしまうことがあります。鉢で育てる場合は、初夏から夏にかけてはたっぷり水を与えて、水切れに注意してください。夏は、根がよく水を吸うのでほぼ毎日水を与えても問題ありませんが、土が湿っているときにさらに水を与えてしまうと、根腐れを起こしやすいので注意しましょう。受け皿に水がたまったままにならないようにしてください。霧吹きで葉水を与えると、病気対策や病害虫予防に効果的です。地植えした株は、根付けいてからは水やりは不要です。

肥料

春から秋の生育期に緩効性化成肥料を2か月に1回、置き肥します。または月に2回程度液体肥料を施すのもよい方法です。コンパクトに育てる場合は、肥料は規定の半分の量を目安に与えてください。成長が鈍る11月から2月頃にかけて肥料は不要です。地植えの場合は、肥料は与えなくても大丈夫です。

病害虫 

カイガラムシ、アブラムシ、ハダニがつくことがあります。高温多湿期に、軟腐病、立枯病などがみられることがあります。

剪定

剪定をする必要はほとんどありませんが、生長とともに樹形が乱れることがありますので、樹形を整えるために剪定を行うとよいでしょう。また、大きく生長しすぎたときは、切り戻しをして高さを調整してください。

樹形も乱れず切り戻しも必要ない場合は、枯れた葉や変色した葉を取り除いて通気性をよくしておきましょう。葉を下に引っ張るだけで簡単に取れますが、引っ張る際に手が滑ってケガをしないように気をつけてくださいね。

夏越し

コルジリネは耐暑性が強く、30°を越える気温でも枯れる心配はほぼありませんので日当たりと風通しの良い場所で育てることもできますが、夏の強い日差しに当たると葉焼けの原因となるため、直射日光を避けて明るい日陰に移動させるのがよいでしょう。遮光ネットや寒冷紗などで日差しを調整する方法もあります。

冬越し 

雪が降る地域では、雪の重みで葉が折れてしまうことがありますので、鉢植えにして雪にあたらないようにして育ててあげるのがおすすめですが、地植えで育てたい場合は、ロープなどで葉をしばって雪の重みで葉が折れないようにするのがよいかと思います。

大株になると-10℃近くの低温に耐えます。ただし小株は性質が弱く、寒さにも強くありません。軽い霜に当たった程度で枯れることもあります。また斑入りの品種は寒さに弱い傾向があります。秋から冬にかけてはなるべく室内で管理し、5℃〜10℃程度の気温を保つようにしましょう。水やりの頻度は週に1〜2回を目安に少なくし、乾燥気味に管理してください。日当たりの悪い場所に置いて水やりを多くすると、茎や枝が必要以上に伸びることがありますので、窓際など日当たりの良い場所に置き、水は控えめに育てましょう。

増やし方

コルジリネは挿し木や茎伏せで増やすことができます。

挿し木 

生長期の5月〜8月の間に行うのがおすすめです。剪定や切り戻しで出た茎を使用するのもよいですし、茎は5~10cm、根茎は2~3cmに切って、赤玉土などの挿し木用の土に挿します。明るい日陰で管理すれば約1ヶ月程度で発根しますので、2ヶ月後には鉢上げしましょう。

挿し木や挿し芽は人に譲らず自宅で楽しむようにしましょう。

挿し木や挿し芽で増やした登録品種苗を、無断で人に譲ったり売ったりすることは「種苗法」という法律で禁止されています。増やした苗は人に譲ったりせず、自宅で楽しむだけにしましょう。

茎伏せ 

葉のついていない茎の部分でも、茎伏せという方法で増やすことができます。方法は3cm程度にカットした茎の一部を、微粒赤玉土や挿し木用の用土に半分くらい埋まるように伏せておき、土が乾燥しない程度に水やりをし、発根したら鉢上げをしましょう。

1本の茎を何個かに切り分ければ一度にたくさんの苗を作れますが、挿し木よりも難易度が高いので、初心者の方は挿し木から試すことをおすすめします。

育て方のポイントまとめ

  • 日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。
  • 鉢植えは2年に1度ぐらい植え替えをしましょう。
  • 夏は根がよく水を吸うのでほぼ毎日水を与えても問題ありません。