
爽やかな香りと、やさしい青紫色の花が魅力のネペタ(キャットミント)。
暑さにも寒さにも比較的強く、育てやすいため、お庭や鉢植えで楽しまれている方も多い宿根草です。
寒さにあたると地上部が枯れることがありますが、春になると再び芽吹き、毎年花を咲かせてくれます。基本的には植えっぱなしでも育ちますが、定期的に仕立て直しを行うことで、株が若返り、花付きもぐっと良くなります。
今回は、ネペタを元気に育て、春から秋までしっかり花を楽しむための仕立て直し(鉢上げ)の基本ポイントをご紹介します。

ネペタとは?
ネペタは、葉を軽くこするとミントのような爽やかな香りが楽しめる宿根草です。青紫色やピンク、白などの小さな花を穂状に咲かせ、開花期間が長いのも特徴です。
・丈夫で育てやすい
・庭の縁取りやグランドカバーにおすすめ
・猫が好む香りをもつことから「キャットミント」とも呼ばれています
暑さ・寒さには強い一方で、蒸れにはやや弱い性質があります。梅雨時期や真夏は、風通しを意識して管理すると安心です。 ネペタは園芸店やホームセンターでも見かけますが、ザ・ガーデンパーティーでも取り扱っています。
仕立て直し(鉢上げ)
仕立て直しを行うタイミング
株元から新芽が動き出してきた頃(2月中下旬頃)が、作業の目安です。
地上部が枯れていたり、株が混み合ってきたと感じたら、仕立て直しを行いましょう。
① 地上部の整理(掃除)
まずは、枯れた葉や茎を取り除きます。
・枯れた茎は根元からカット
・株の形を整えるため、思い切ってバッサリ切ってOK
・多少新芽を切ってしまっても、また芽が出てくるので心配いりません
株元に草や苔がついている場合は、一緒に取り除いておきましょう。なお、切り取った元気な茎は挿し木に利用できることもあります。

② 鉢上げ・植え付けのポイント
用意した鉢(スリット鉢がおすすめ)に、軽く土を入れます。
その際、マグァンプKなどの緩効性肥料を混ぜておくと、初期生育が安定します。

・根鉢は基本的に崩さず、そのまま置く
・鉢の中央に株を配置し、周囲に土を入れる
・元のポットの土と同じ高さ、もしくは少し高めになる程度が目安
新芽が茎の上の方から出ている場合は、新芽の位置までやや深植えにすると、茎が目立たず、葉が展開したときの見た目のバランスがよくなります。


③ ウォータースペースを忘れずに
鉢の上部には、1~2cmほどのウォータースペースを作りましょう。ウォータースペースがないと、水やりの際に水が土の表面を流れてしまい、鉢の中までしっかり水が行き渡らないことがあります。
植え付け後は、オルトランDXなどの粒剤を使って、害虫予防をしておくと安心です。
また、複数品種を一緒に鉢上げする場合は、ラベルを挿して品種名がわかるようにしておきましょう。


今回ご紹介した内容は、YouTubeチャンネル「花農家ゆうきの園芸ガーデニングチャンネル」でも、動画で詳しく解説されています。ぜひあわせてご覧ください
年間を通しての育て方については、こちらのブログをご参考ください。 ⇒栽培ブログ「ネペタの育て方・基本情報・まとめ」
まとめ
- 株元から新芽が動き出した頃が、仕立て直しのタイミング。
- 古い葉や茎は思い切って整理してOK。
- 植え付け時は元肥とウォータースペースを忘れずに。
ひと手間かけることで、ネペタは毎年元気に育ち、長く花と香りを楽しませてくれます。
ぜひ、ご自宅のネペタでも試してみてください。

