ビデンス(ウインターコスモス)の育て方・基本情報・まとめ

ビデンスの育て方

ビデンス(ウインターコスモス)とは

ビデンスの育て方

ビデンスは世界に200種以上が広く分布しているキク科の植物で、一・二年草と多年草のものがあり、メキシコに多くの種が自生しています。日本の道端にも雑草として生えており、種が衣服につくアメリカセンダングサもビデンスの一種の帰化植物です。

ビデンスは開花時期が種類によって異なり、夏に咲くタイプと秋から冬に咲くタイプがあり、秋から冬に咲く種類はウインターコスモスとも呼ばれています。花色は白、ピンク、黄色、やその複色など様々です。花の形はコスモスによく似ており小さな可愛らしい花を咲かせますが、コスモスとは別の種類になります。夏に咲くタイプ、秋から冬に咲くタイプのどちらも日当たりのよい場所を好み、やせ地でもよく育つ丈夫な植物です。日当たりと水はけがよい場所であれば、地下茎で旺盛に繁殖していきます。

草丈は10cm~100cm程度と品種により異なり、草丈が低い這い性の品種はハンギングバスケットや花壇の縁取りに適し、草丈の高い品種は花壇の後列に植えることで背景を美しく彩ます。寒冷地での冬の寒さに注意すれば初心者の方にも育てやすい、おすすめの植物といえます。

店頭で苗を購入する際は、蕾が多く葉色がきれいで、株元がしっかりした苗を選ぶのがおすすめです。

ガーデンパーティーではビデンス(ウインターコスモス)の花苗を販売しておりますので、興味を持たれた方はこちらからどうぞ。

ビデンス(ウインターコスモス)の基本情報 

名前ビデンス/ウインターコスモス
学名Bidens
科・属名キク科/センダングサ属
英名Smooth beggarticks/Bidens
和名ビデンス/ウインターコスモス
分類一・二年草、多年草
開花時期5月~1月 ※品種により大きく異なる
お勧め植え付け時期9月~10月下旬、3月~5月中旬
販売時期9月~5月中旬
原産地メキシコ、グアテマラ
耐暑性強い
耐寒性やや弱い

ビデンス(ウインターコスモス)の栽培カレンダー 

ビデンスの栽培カレンダー

ビデンス(ウインターコスモス)の基本的な育て方

植え付け

水はけのよい土に成肥料を適量施してから日当たりと水はけのよい場所に植えつけましょう。庭の水はけの悪い場所に植えつける場合は、盛り土したり腐葉土を混ぜたりして、まず水はけをよくしておきます。そこへ苗の根鉢がすっぽり入るぐらいの大きさの植え穴を掘り、根鉢を崩さずに植えつけます。複数の苗を植える場合は、20~30㎝の間隔をあけて植え付けるとよいでしょう。

鉢植えで育てる場合は、市販の草花用の培養土を利用するとよいでしょう。

植え替え

多年草の中でも地下茎でふえる種類は、株分けを兼ねて毎年4月から5月に植え替えると、よく育つようになります。ビデンスは生育が非常に旺盛で、鉢植えで育てていると、1年で根鉢がいっぱいになりますので、毎年の植え替えをおすすめします。根鉢はかなり固くなっていますので、ハサミなどを使って切るとよいでしょう。古い根と土を取り除いたら、一回り大きな鉢に植え替え、水をたっぷりやり、10日間程度明るい日陰で管理した後、日なたへ移動させます。

日当たり・置き場所

日当たりがよく、水はけのよい場所で育てるようにしましょう。晩秋から初冬にかけて咲くタイプは、霜が降りるようになったら、明るい室内に取り込んで防寒すると年が明けても開花し続けます。

水やり

鉢植えでは、土の表面が乾いてきたら根元にたっぷりと水やりをします。冬は水やりを少し控えて乾燥気味に管理します。庭植えでは水やりはほぼ不要で、降雨に任せます。

肥料

鉢植えでは4月から10月頃に、緩効性の化成肥料を施します。1回に多く施しすぎないよう分量に注意します。庭植えの場合、肥料は特に必要ありません。

病害虫

病気の被害はほぼ見られませんが、4月から11月にはアブラムシが新芽に発生しやすいので、防除してください。また、高温と乾燥が続く夏にはハダニの発生が多くなります。水やりの都度、葉裏にも水をかけると発生が抑えられます。

花がら摘み

咲き終わった花はこまめに摘み取ることで花を長く楽しむことができます。

切り戻し

晩秋から咲くグループの品種は9月から10月に切り戻すと、切り戻し後に発生する新芽がすぐに花芽になり、コンパクトな草丈で花を咲かせることができます。

冬越し

耐寒性はやや弱いですが、多年草タイプの場合、冬に凍らなければ戸外での冬越しも可能です。寒冷地や秋まきした場合は、冬は室内に取り込むか南向きの日向に置くなどして防寒対策をするとよいでしょう。

増やし方

ビデンスは種まきや挿し木、株分けなどの方法で増やすことができます。

種まき

9~10月と3~4月が種まきの適期です。花後に花を摘み取らなければ種子ができ、種を採取することができます。

育苗トレーなどに種まき用の土を入れ、十分に湿らせてから種子をばら撒きして覆土します。発芽したら適度に間引き、本葉が3~4枚くらいになったらポットに植え替えて苗を作ります。

一年草タイプを秋に種まきした場合は、霜よけをして冬越しさせ、霜が降りなくなったころに、庭や鉢に植えつけるようにしましょう。

挿し木

挿し木は、4月から6月頃に充実した茎の先端を挿して増やすことができます。茎を先端から10cmほど切って水に30分程度浸けた後に、挿し木用の清潔な土に挿し、明るい日陰で管理します。土を乾かさないように注意して管理することが大切です。

株分け

4月~5月に、植え替えを兼ねて株分けを行うのがおすすめです。掘り上げた株の根の周辺の土を落とし、清潔なハサミやスコップなどを使って株を切り分け、分けた株はそれぞれ好きな場所へ植え付けます。

育て方のポイントまとめ

  • 鉢植えで育てる場合は、毎年植え替えを行いましょう。
  • 株が凍ってしまうような寒冷地では、冬は室内に取り込んで管理しましょう。
  • 咲き終わった花はこまめに摘むようにしましょう。