ブルンネラ(ブルネラ)とは
ブルンネラ(またはブルネラ)は、ハート型の葉と装飾的な葉脈の模様が特徴的なブルンネラ属の宿根草です。草丈は30~40cm程度で、春には細い茎を伸ばしてワスレナグサによく似た青い小さな花を咲かせます。シェードガーデンで育つカラーリーフとしてよく用いられ、明るい日陰や半日陰の庭などを明るく彩ります。高温や乾燥が苦手で涼しい場所を好みますので、冬から春にかけては日が当たり、気温が高くなる夏は日陰になる落葉樹の下などでの栽培が適しています。耐寒性もあり、冬は地上部が枯れて休眠しても、春には株元から芽が出てきて葉を展開します。
ブルンネラ(ブルネラ)の葉色は、原種では緑ですが、原種はほとんど流通していません。一般的によく流通しているのは、くっきりと浮き出た葉脈が美しく葉の装飾がきれいな銀色と緑に斑が入った品種です。代表的な品種としてはブルンネラ・マクロフィラがありますが、他にも銀色や白、黄色、クリームの斑入りなどの園芸品種が約20品種ほど育成されています。葉の厚みや独特の質感、斑の入り方は品種によって異なり、同じような栽培環境を好むギボウシなどの半日陰の植物と一緒に組み合わせて楽しむのもおすすめです。
店頭で苗を購入する際は、下葉に傷みや枯れなどがなく、株がしっかりしたものを選びましょう。葉色に特徴のある品種が多数ありますので、色味を見て好みのものを選んでみるのもよいでしょう。
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ブルンネラ(ブルネラ)の基本情報
名前 | ブルンネラ(ブルネラ) |
学名 | Brunnera macrophylla |
科・属名 | ムラサキ科 / ブルンネラ属 |
英名 | Siberian bugloss |
和名 | ブルネラ |
分類 | 耐寒性多年草 |
開花時期 | 4月~6月 |
お勧め植え付け時期 | 3月~5月、9月~11月 |
原産地 | 東ヨーロッパ、西アジア、西シベリア |
耐暑性 | 普通 |
耐寒性 | 強い |
ブルンネラ(ブルネラ)の栽培カレンダー
ブルンネラ(ブルネラ)の基本的な育て方
植え付け
春か秋が植え付けの適期です。腐葉土を混ぜた土を深く耕して植えつけます。レイズドベッド(周りよりも高く底上げした花壇)や岩や石を組みあわせたロックガーデンに植えると生育がよくなり、株元へのバークチップなどのマルチングも効果的です。植え付けには市販の山野草用の土を使うこともできます。複数植え付ける場合は、間隔に余裕を持たせて植え付けてください。
植え替え
庭植えでは数年間植えたままにできますが、鉢植えは根詰まりしやすいため1~2年に一度、早春か秋に一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行いましょう。
日当たり・置き場所
冷涼な気候を好み、高温や乾燥を嫌います。落葉樹の下など、春は日が当たり、夏は日陰で地温が上がらない場所での栽培が適しています。夏に強い西日が当たる場所は避けましょう。株元が過湿にならないよう水はけをよくしつつ根も乾燥させないように管理することが大切です。半日陰のロックガーデンで育てて根が深く張ったものは、かなりの暑さにも耐えることができるようです。
水やり
乾燥には弱いため、土が乾き始めたらしっかり与えます。特に4月から5月の成長の盛んな時期は水切れを起こさないよう注意します。
肥料
地植えの場合、有機物を含む肥沃な土壌であれば特に肥料を与えなくても育ちますが、3月から4月と10月から11月中旬に緩効性肥料を株元に施すと生育がよくなるでしょう。ただし夏の高温期には肥料分が残らないように注意しましょう。
病害虫
病気の被害はほとんど見られませんが、新芽や蕾にアブラムシがつくことがありますので早めに防除してください。
花茎切り
花が咲き終わったら、花茎を切り取りましょう。花が終わった後には葉が大きく展開し、秋頃までカラーリーフとして楽しむことができます。
芽かき
芽かきは不要な芽をかき取ることです。斑入り葉の品種では、先祖返りをして斑が入らない緑葉の芽が出ることがあります。緑葉の芽が出たら早めに切り取るようにしましょう。
夏越し
夏の高温多湿と強い日差しが苦手です。西日を避けて遮光などを行い、日陰で地温が上がらない場所で管理しましょう。地植えで、落葉樹の下など条件にあう環境がない場合は、鉢植えで育て、季節によって置き場所を移動させるのがよいでしょう。鉢植えは、遮光したり涼しい場所に移動したりすれば夏越しが楽になります。半日陰から明るい日陰ぐらいの風通しの良い場所で管理するとよいでしょう。
冬越し
夏越しした株は冬には地上部が枯れて休眠し、春になると再び株元から芽吹くようになります。新しい葉が動き出す頃、茶色に変色した古い葉があれば取りのぞいておきます。鉢植えで育てているものは、冬の間も土が乾いたら水やりを行いましょう。
増やし方
ブルンネラ(ブルネラ)を増やす場合、株分けが確実です。
株分け
秋か早春に、株を掘り上げて切り分け、分けた株を植え付けたいところへそれぞれ植えます。
種まき
秋に種をまいて増やすこともできますが、斑入り葉の品種は緑葉に戻ってしまいます。品種の特性を残したい場合は、株分けが確実です。
根伏せ
根伏せは挿し木の一つで、短く切った根を土中に埋めて、発芽・発根させて増やす方法です。休眠期の晩秋に根伏せによって増やすこともできますが、斑入り葉のものは緑葉に戻ってしまいます。種まきと同様、品種の特性を残したい場合は、株分けが確実です。
育て方のポイントまとめ
- 冬から春にかけては日が当たり、夏は日陰になる落葉樹の下などの冷涼な環境で育てるようにしましょう。
- 生育が盛んな時期の水切れに注意し、土が乾いたらしっかり水やりを行いましょう。
- 鉢植えは根詰まりを起こしやすいため、1~2年に一度株分けなどを行って植え替えしましょう。