亀甲竜の育て方・基本情報・まとめ 

亀甲竜の育て方のポイント

亀甲竜とは

亀甲竜の育て方のポイント

亀甲竜とはヤマノイモ科、ディオスコレア属の多肉植物です。南アフリカの乾燥した地域に自生する多肉植物で、土中に塊根を形成し、根とつるを伸ばしハート形の可愛らしい葉を広げていきます。大きくなると塊根の上部が土中から出てきてひび割れを起こしカメの甲羅に見えることから、亀甲竜と呼ばれています。小さいですが花も咲きます。

日本でも古くから愛好家により栽培されてきましたが、近年また人気が高まってきましたので、園芸店などでも小さめの株をみかけることがあるかと思います。園芸的な価値を出すため、塊根部のほとんどが土の上に出た状態で販売されています。うまく管理できれば何年も楽しむことができます。

多肉植物は、生育する季節によって、春秋型、夏型、冬型の3つに分類されます。亀甲竜は、生育適温が5~20℃となる冬型に分類されています。春秋は生育が緩慢になり、夏は休眠します。低温を好みますが霜が降りるほどの寒さには弱いものが多いので、0度より気温が低くなると枯れてしまうことがあります。冬は夜に室内に取り込むようにしましょう。

亀甲竜の塊根に含まれているサポニンという成分は、犬や猫に有害です。ペットを飼っている場合、ペットが亀甲竜をかじったりひっかいたりしないよう注意が必要です。

ガーデンパーティでは亀甲竜を取り扱っていますので、育ててみたいなと思われた方はこちらのページもご覧ください。

亀甲竜の基本情報

名前亀甲竜
学名Dioscorea elephantipes
科・属名ヤマノイモ科 / ディオスコレア属
英名elephant’s foot
和名キッコウリュウ(亀甲竜)
分類塊根植物
開花時期
お勧め植え付け時期6月~8月
原産地南アフリカ
耐暑性やや弱い(直射日光が苦手)
耐寒性やや強い(目安は0℃)

亀甲竜の栽培カレンダー

亀甲竜の栽培カレンダー

亀甲竜の基本的な育て方

植え付け

水はけのよい市販の多肉植物用の培養土やサボテン用の土を使うのが手軽です。水はけがよすぎて保水力がない土を使うと、塊根の生長が遅くなるようです。塊根を大きく成長させるには、保水力と適度に肥料を与えるようにします。

日当たり・置き場所 

日当たりと風通しのよい場所で管理するのがよいですが、直射日光が当たらないようにします。塊根部が直射日光に当たると風化が進み表面が傷んでしまいます。葉にはしっかり日光を当てますが塊根部は遮光気味にします。

最低気温が10℃以下になるまでは屋外に置き、最低気温が10℃を下回るようになったら室内の日当たりのよい場所で管理します。

3月から4月にかけて、最低気温が10℃を上回るようになってきたら、日中は屋外で管理し、夜は室内に入れるようにします。

5月から6月頃、落葉し始めたら屋外に出し、日中は日陰で管理します。

7月から9月の休眠期は、直射日光が当たらない屋外の半日陰で管理します。真夏の直射日光に長時間当たってしまうと、成長が止まることがありますので注意してください。

水やり

8月下旬からツルが伸び始めてきたら、土の表面が湿る程度の少ない分量の水を与え、1週間程度様子を見ます。ツルと芽の状況を見ながら、少しずつ水の量を増やすようにします。土の表面を触って乾いているようだったらあげるようにします。気温が高い日中に水やりをすると根腐れの原因となりますので夕方以降に行うとよいでしょう。

9月上旬から4月の成長期は土が乾いたら、たっぷり水やりをします。

9月から10月は土の中が完全に乾いている状態を確認してから、11月から4月は土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れるぐらいたっぷりと水を与えるようにします。※土の中の確認には新品の竹串を使うとよいです。

冬の寒い時期は、気温が少しずつあがってくる朝からお昼までの間に水やりをするとよいでしょう。

5月に入り葉が落ち始めるようになってきたら水やりの頻度を減らしていきます。水やりを2週間に1度にする、または竹串をさして土の中が完全に乾いているのを確認してから3日後ぐらいにあげるようにするとよいでしょう。

葉を落としている6月から8月の休眠期は水やりを止めますが、2週間に1回程度、活力剤を薄く希釈した水を塊根にスプレーすると、休眠明けにの成長に勢いがつくようになります。

水やりが難しい場合は、水を張った容器に鉢ごと浸して底面から水を吸収させるようにするとよいでしょう。水不足になると、葉が白くなったり、丸まってきたりします。夏の時期以外に枯れてきた場合も、水不足が考えられますので、注意してください。

植え替え

植え替えをする場合は、7月から8月上旬にすると株への負担が少ないです。植え替えの前は、水やりをとめ、完全に土が乾いた状態で行います。

古い鉢から亀甲竜を取り出し、根鉢を丁寧にほぐし、腐ったり傷んだりした根は取り除きます。太い根だけを残し、新しい鉢へ植え替えます。植え替えの時に、緩効性肥料を混ぜ込むか、鉢の縁付近に指で土に穴をあけて肥料を少量入れるとよいです。

鉢上げについては下記の動画でもご覧いただけます。

肥料

秋から春にかけて液肥を2週間に1度ぐらい与えるようにしましょう。成長期には、月に1回、希釈した活力剤を水やりの際に混ぜて与えるとよいでしょう。

支柱たて

9月上旬から5月中旬が成長期になり、9月ぐらいからツルを伸ばして葉を展開していきます。ツルをそのままにしておくと周囲のものに巻きついていくようになりますので、どのような形に仕立てていきたいのかを考えながら、支柱を立ててつるを誘引するとよいでしょう。

夏越し

6月から8月の夏の休眠期はできるだけ涼しい環境に置いて管理しましょう。休眠期は葉が黄色くなり枯れてきます。直射日光が当たらない屋外の半日陰で管理し、水やりを控えるようにします。休眠期が終わったら、また元気にツルを伸ばしてくるようになります。

冬越し

寒くなってから屋外の冷たい風にさらされると葉を落としてしまいます。最低気温が10℃を下回るようになったら室内の日当たりのよい場所で管理します。

増やし方

亀甲竜は種まきで増やすことができます。

種まきについては下記の動画をご参考いただければと思います。

育て方のポイントまとめ

  • 夏の直射日光に当てないようにしましょう。
  • 休眠期には、水やりをとめましょう。
  • 成長期や休眠期、それぞれの時期にあった管理をして育てるようにしましょう。