クニフォフィア(トリトマ)の育て方・基本情報・まとめ

クニフォフィアの育て方

クニフォフィア(トリトマ)とは

クニフォフィアの育て方

情熱的な赤やオレンジの花が、まるでたいまつのように立ち上がる「クニフォフィア(トリトマ)」は、ガーデンに華やかなアクセントを加える多年草です。日本ではトリトマという名前で一般的に知られていますが、タイマツのようなユリという意味で、トーチリリーと呼ばれることもあります。ユリ科またはツルボラン科に分類され、原産地は南アフリカ。暑さや乾燥にも比較的強く、日本の夏にもよくなじみます。草丈は50~150cmと品種によって差がありますが、高さを活かして花壇の後方やポイントに植えるのがおすすめです。

花は夏から秋にかけて咲き、赤・オレンジ・黄色がグラデーションになって咲く姿が魅力。円筒状の花が密集して咲く独特の形状は、他の花と一線を画し、庭に動きとインパクトを与えてくれます。

植え方としては庭植えが最もおすすめですが、大きめの鉢植えやコンテナでも楽しめます。特に鉢植えなら、冬場に霜が当たらない場所に移動できるため寒冷地でも育てやすいでしょう。花が咲いたら室内に飾って切り花としても楽しむことができます。アレンジメントに加えると、エキゾチックな雰囲気が引き立つでしょう。

育てる際のポイントは「日当たりと水はけの良さ」です。湿気が苦手なので、梅雨時期は風通しに注意し、過湿にならないように気をつけましょう。肥料は春と秋に緩効性のものを施せば十分。毎年咲かせるために、花後の切り戻しも忘れずに。

初めての方でも比較的育てやすく、ガーデンにひと味違った表情を加えられるクニフォフィア(トリトマ)、ぜひ挑戦してみてください。

クニフォフィア(トリトマ)には、花色や草丈、開花時期に違いのある多くの品種があります。その中でも初心者にも育てやすく、見た目にも楽しめるおすすめの品種をご紹介します。

クニフォフィア ‘アイス・クイーン’

少し珍しい白っぽい花を咲かせる品種で、暑い季節の中でも涼しげな印象を与えてくれます。草丈は約100cm前後で、ナチュラルガーデンやシックな色合いの庭にぴったりです。

クニフォフィア‘ポコシリーズ’

一般的なクニフォフィアに比べて草丈が低めで、鉢植えや小さな庭にも適したコンパクトサイズ。夏の初めから秋にかけて、長期間にわたって次々と花を咲かせ、メンテナンスが比較的簡単で初心者にもおすすめです。

それぞれ庭のスタイルやスペースに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。園芸店やホームセンターで苗を購入する際には、葉がしっかりしていて、元気なものを選ぶようにしましょう。

ガーデンパーティではクニフォフィア(トリトマ)を取り扱っていますので、興味を持たれた方はこちらからご購入いただけます。

クニフォフィア(トリトマ)の基本情報 

名前クニフォフィア(トリトマ)
学名Kniphofia
科・属名ツルボラン科(ワスレグサ科) / シャグマユリ属(クニフォフィア属)
英名torch lily, red hot poker
和名シャグマユリ(赤熊百合)
分類多年草
開花時期5月中旬~11月中旬 
お勧め植え付け時期2月~4月、9月~10月
販売時期4月~5月
原産地南アフリカ
耐暑性強い
耐寒性強い

クニフォフィア(トリトマ)の栽培カレンダー

クニフォフィアの栽培カレンダー

クニフォフィア(トリトマ)の基本的な育て方

植え付け

植え付けの適期は春か秋です。水はけのよい土壌を好むため、植え付けの際は腐葉土やパーライトを混ぜて排水性を高めた土に元肥を混ぜ込みましょう。

庭植えは、日当たりと風通しの良い場所に株間を広めにとって植え付けましょう。鉢植えは、市販の草花用培養土を使用するか、赤玉土6、腐葉土4の割合で配合した土を用いて、8号鉢以上のやや大きめの鉢に植え付けるようにしましょう。

植え替え                 

鉢植えの場合は2年に1回を目安に春か秋に植え替えましょう。根詰まりすると花付きが悪くなるため、鉢底から根が出てきたり葉が込み合ってきたりしたら植え替えましょう。古い土は1/3ほど落とし、傷んだ根は切り戻して新しい土で植え直します。

庭植えは、株が混みあってきたら数年に一度、株分けをして植え替えましょう。

日当たり・置き場所

日当たりと水はけがよい場所で育てましょう。日当たりが不足すると花付きが悪くなるため、1日を通してよく日が当たり、風通しのよい場所で育てましょう。

鉢植えで育てる場合は、雨が直接当たらない軒下やベランダなどが理想的です。高温多湿を嫌うため、特に梅雨時期は蒸れないよう注意してください。

水やり

乾燥に強い性質ですが、生育期には適度な水分が必要です。春〜秋は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。

庭植えの場合は、根付いてからは極端に乾燥しない限り自然の降雨で十分です。鉢植えは過湿に注意し、土が乾いたらたっぷり水やりしましょう。冬は休眠期になるため、水やりは控えめにして土がしっかり乾いてから与える程度で大丈夫です。

肥料

クニフォフィアは肥料を与えすぎると軟弱に育つため控えめが基本ですが、春と秋に緩効性肥料を株元に施しましょう。液体肥料を使う場合は月に1〜2回程度、薄めたものを使用しましょう。

病害虫

特に問題となる病害虫はほとんどありませんが、まれに白絹病や苗立枯病が発生することがありますので、過湿にならないように気をつけましょう。

花がら摘み 

花穂が先端まで咲ききったら花茎のつけ根から切り取るようにしましょう。夏は次々に花が上がってきますので早めに切り取りましょう。枯れた葉もその都度取り除いて風通しを良くすることで病気の予防にもなります。また、早春に株元から出る古葉を整理しておくと、新芽がスムーズに育ちます。

夏越し

クニフォフィアは暑さに比較的強いですが、高温多湿を避けて風通しのよい場所で管理しましょう。

鉢植えの場合は風通しのよい半日陰に移動し、雨ざらしを避けましょう。庭植えは葉や花が蒸れないように、株元の風通しを確保することが大切です。葉が密に茂っている場合は軽く間引くと蒸れを防げます。

冬越し

耐寒性はあるものの、霜にあたると傷むことがあります。暖地では屋外でも冬越し可能ですが、寒冷地では霜よけや防寒対策が必要です。鉢植えは軒下や室内に取り込みましょう。地植えの場合は株元に腐葉土やワラなどでマルチングすると安心です。水やりは控えめにし、根腐れを防ぎます。

増やし方          

クニフォフィアは株分けで増やすのが一般的です。種まきも可能ですが、開花までに数年かかるため、初心者の方には株分けがおすすめです。

株分け 

春か秋の植え替え時に掘り上げた株を、1株に3~5芽が付いた状態で切り離し、それぞれの株に芽がついていることを確認してから植え直します。株分け後は根が落ち着くまで日陰で管理しましょう。

まとめ

  • 日当たりと水はけの良い場所で育てましょう。
  • 過湿と蒸れに注意し、風通しをよくしましょう。
  • 花がらや古くなった葉をこまめに取り除き、美しい姿を楽しみましょう!