カスミソウの育て方・基本情報・まとめ

カスミソウの育て方のポイント

カスミソウとは

カスミソウの育て方のポイント

カスミソウは、ナデシコ科に属し、地中海沿岸からアジアを原産とする植物です。繊細な細い茎に小さな花を無数に咲かせる姿は、まるで白い霧が広がったように美しく、花束やアレンジメントに欠かせない存在です。一般的には白い花が多く見られますが、やさしいピンク色や淡い紫色の品種もあり、ナチュラルな雰囲気を演出してくれます。開花期は5月から9月ごろまでと長く、庭植えにすればふんわりとした景色が広がり、鉢植えでも可憐な姿を楽しめます。特に切り花やドライフラワーとして長く楽しめるのも大きな魅力です。カスミソウは一年草タイプのものが一般的によく流通していますが、二年草や宿根タイプのものなど種類も豊富で、草丈も20cm程度の低いものから1m近くまで成長するものまであります。

カスミソウは日当たりと風通しの良い場所を好み、水はけのよい土を選ぶことが大切です。乾燥には強い一方で、過湿を嫌うため、水やりは土がしっかり乾いてから行うのがポイントです。初心者でも育てやすく、繊細な見た目とは裏腹に丈夫な性質を持っています。優しい風にそよぐカスミソウの姿は、きっとあなたの庭やベランダにやすらぎの時間を運んでくれるでしょう。

園芸店やホームセンターで苗を購入する際には、茎がしっかりしたものを選ぶようにしましょう。

カスミソウの基本情報 

名前カスミソウ
学名Gypsophila
科・属名ナデシコ科 / カスミソウ属(ギプソフィラ属)
英名Gypsophila
和名カスミソウ、宿根カスミソウ
分類一年草、二年草、多年草
開花時期5月~7月
お勧め植え付け時期2月~4月、10月~11月
販売時期4月~5月
原産地地中海沿岸、アジア
耐暑性やや弱い
耐寒性強い

カスミソウの栽培カレンダー

カスミソウの栽培カレンダー

カスミソウの基本的な育て方

植え付け

植えつけの適期は春または秋です。日当たりと水はけのよい場所を選び植え付けましょう。根鉢を崩さずに、植え穴に元肥として緩効性の化成肥料を混ぜてから植えつけます。水はけが悪い場所には腐葉土や軽石を混ぜて排水性を高めましょう。品種によって草丈が異なるため、植え付け場所にも気をつけてください。

植え替え

宿根タイプのカスミソウは数年育てると株が弱るため、2〜3年ごとに植え替えましょう。植え替えの適期は春か秋です。古い土を軽く落とし、新しい培養土とともにひと回り大きな鉢に植え替えると元気を取り戻します。

日当たり・置き場所

日当たりをとても好みます。風通しのよい場所で、できるだけ一日中日が当たる場所に置くのが理想です。半日陰では花つきが悪くなったり、徒長したりすることがあるので注意しましょう。

水やり

鉢植えの場合、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えますが、過湿には弱いため水の与えすぎに注意が必要です。地植えでは根が張れば特に水やりは不要で(降雨だけで育つことが多い)、乾燥気味の管理が向いています。

肥料

春から秋の生育期に、緩効性化成肥料を月に1回程度施します。追肥として液肥を10日に1回ほど与えても良いですが、肥料過多になると茎葉ばかりが育ち、花が減る原因になります。

病害虫

多湿によって根腐れや立枯病が発生することがあります。風通しと排水を良くして予防しましょう。春から秋にかけてアブラムシやハダニがつくことがあるため、見つけ次第市販の薬剤や水流で対処してください。風通しをよくし、葉裏に水をかけることで発生を軽減できます。

摘芯

春先に出てくる新芽の先端を摘むと、枝分かれして花芽が増え、より多くの花を咲かせることができます。

切り戻し

花が一通り咲き終わったら、花茎を株の根元で切り戻しておきます。風通しを良くし、株のリフレッシュにもつながります。秋以降は無理に切り戻さず、株の様子を見ながら整えましょう。

夏越し

高温多湿に弱いため、夏は特に風通しのよい場所で育てましょう。鉢植えの場合は、涼しい半日陰に移動させ、雨の当たりすぎや過湿を避けます。水やりも控えめにし、涼しい時間帯に行いましょう。

冬越し

一年草タイプのカスミソウは、花後に株全体が枯れて終わるため、植え替えの必要はありません。

宿根タイプのカスミソウは特別な冬越しの作業はありませんが、花が咲き終わったら、株の根元で切り戻しておきましょう。冬は地上部が枯れたようになりますが、翌春にまた芽吹いてきます。冬は生育が緩慢になるため、水やりは控えめにしましょう。

増やし方

種まきや挿し芽で増やすことができます。

種まき

春か秋に種まきが可能ですが、高温多湿に弱いため温暖な地域では秋まきがおすすめです。(※寒冷地では春まきの方がよいこともあります)気温が安定して15~20℃くらいになったらバーミキュライトや草花用の培養土へ種をまき、薄く土をかぶせます。発芽した元気の良い芽を残して間引いて育てます。

挿し芽

4~5月または9~10月頃に太くて元気な枝を5cmほどに切り取り、バーミキュライトを入れた鉢に挿すと良いでしょう。新芽が出てくるまでは明るい日陰に置き、新芽が6枚ぐらい出てきたら新しい鉢に植え替えます。

まとめ

  • 日当たりと水はけのよい場所で、乾燥気味に育てるのがポイントです。
  • 咲き終わった花はこまめに摘み、切り戻しで株をリフレッシュしましょう。
  • 梅雨や夏は特に蒸れに注意し、風通しを意識した管理を心がけましょう。