アスチルベの育て方・基本情報・まとめ

アスチルベの育て方

アスチルベとは

アスチルベは東アジアや北アメリカを原産とする多年草の植物です。日本の山野にも自生しており、チダケサシやアワモリショウマなど6種が自生しています。円錐形の綿菓子のような花穂を伸ばし、ふわりとした白やピンクの小さな花をいっぱいに咲かせます。こんもり茂った葉とのバランスもよく、安定した草姿が魅力で、たくさんの花穂が風にゆれる姿はとても可憐です。

梅雨の長雨でも花が傷むことなく元気に咲き続けます。ジメジメした日本の気候でもよく育ち、寒さにも割と強く、日当たりがよくない場所でも花を咲かせてくれる丈夫な植物です。

初夏の庭を明るく彩り、耐陰性があるので半日陰のシェードガーデンにも向きます。花が終わった後も冬まで葉をよく茂らせてくれるので、グランドカバーとしても使えます。

店頭で苗を購入する際は、葉がしっかりと繁って蕾が多くついたものを選ぶのがおすすめです。

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アスチルベの基本情報

名前アスチルベ
学名Astilbe ×arendsii
科・属名ユキノシタ科/チダケサシ属
英名Astilbe
和名アワモリショウマ(泡盛草)、チダケサシ
分類多年草
開花時期5月~7月
お勧め植え付け時期5月~6月
原産地北アメリカ~中央アメリカ
耐暑性普通
耐寒性強い

アスチルベの栽培カレンダー

アスチルベの栽培カレンダー

アスチルベの基本的な育て方

植え付け 

植え付けの適期は3月から4月、10月から11月です。真夏を除いてポット苗は、ほぼ周年植えつけが可能です。植え場所には、腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。土は水はけと水もちがよいものを使います。市販の山野草用の培養土も利用できます。

複数株を植え付ける場合は、株間を40〜60cmほどあけます。

花つきの開花株を入手した場合は、花後に一回り大きな鉢に植え替えるか、庭に植えつけます。植え付け後はたっぷりと水を与えます。

植え替え 

数年程度は植え放しでよいですが、芽数が増えて混んできたり、花立ちが少なくなってきたりするようなら、早春か秋に株分けして、植え直しをします。鉢植えで育てていると、根が詰まりやすくなりますので、1~2年ごとに鉢が混みあう前に植え替えましょう。

日当たり・置き場所 

暑さや乾燥にはあまり強くないため、日差しが強いところは適しません。落葉樹の下や明るい日陰、木漏れ日がさすようなどで育てましょう。高温乾燥になったり葉焼けを起こしたりして株が弱ることがありますので、夏は半日陰になる場所がよいです。株元をバークチップなどでマルチングしておくのもよいでしょう。

鉢植えは乾きやすいので、夏の間は日陰で管理するほうが安全です。

水やり 

アスチルベは乾燥が苦手で湿り気のある環境を好みますので、土の表面が乾いたらしっかり水を与えましょう。1年を通して極端に乾かさないように管理します。

特に鉢植えでは、水切れすると葉が枯れやすくなり、蕾も枯れてしまうことがあります。

肥料 

春の成長期と秋に化成肥料を施します。量が多かったり、濃度が高かったりすると根が傷みますので、数回に分けて少しずつ施しましょう。

病害虫 

水はけが悪いと梅雨どきを中心に、白絹病や灰色かび病が発生します。柔らかい蕾は、アブラムシ、ヨトウムシ、ナメクジなどの被害を受けることがありますし、夏に乾燥するとハダニが出やすくなります。見つけ次第、駆除しましょう。

花がら摘み 

花後は花がら(花穂)を切り取ります。

切り戻し 

冬は地上部を枯らして越冬しますので、地際から刈り取ります。

夏越し 

鉢植えでは、夏の強い日差しを避けて半日陰か日陰の場所へ移動させて、乾燥に注意しながら水やりをしてください。

冬越し 

冬には地上部が枯れて休眠しますので、特に必要な冬越しの作業はありません。

増やし方 

アスチルベは株分けが一般的です。種をまいて増やすこともできますが、個体差が出るようです。

株分け 

株分けは10月以降から早春までの休眠期に行います。数年経った株は、地中で根が混み合い、生育が衰えてきます。株を掘り上げて3~5芽ぐらいの塊に切り分け、植え付けましょう。

育て方のポイントまとめ

  • 水はけと水もちがよい土に植え付け、明るい日陰や日陰などで育てるようにしましょう。
  • 乾燥が苦手ですので、土が乾いていたらしっかり水やりをしましょう。
  • 花後は花がら(花穂)を切り取り、冬には地際から刈り取りましょう。新芽は地中にありますので、刈り取っても大丈夫です。