チューリップとは
チューリップは、中央アジアから北アフリカにかけての地域を原産とするユリ科の球根植物です。春を代表する花のひとつで、3月から5月の春の時期に色とりどりの可愛らしい花を咲かせます。これまでに数多くの品種が生み出され、5000を超える品種が登録されています。チューリップは大きく、早生・中生・晩生・原種に分類されています。地域によって異なりますが早生は4月上旬から、中生は4月中旬から、晩生は4月下旬からの開花時期となります。原種は野生種としてアジアから中東、地中海沿岸に自生しているチューリップのことで、草丈が低く花も小さめでミニチューリップと呼ばれることもあります。一般的なチューリップと比べて球根は小さく数年間植えっぱなしでも開花が楽しめるのが特徴です。
花の色や形状も様々で、一重咲きや八重咲き、ユリのような形状のユリ咲き、花びらの縁がギザギザとなったフリンジ咲き、花弁の縁に深い切込みが入るパーロット咲き、モザイクの絞りが入ったレンブラントなど多種にわたります。海外の生産国としてはオランダが有名ですが、日本では富山県や新潟県でチューリップの球根が多く生産されています。
球根を購入する時には、堅くしまった大きなもので、黒っぽい斑点などが出ていないきれいな状態のもの、発根部が変色していないものを選ぶようにし、根が出ているものは避けるようにしてください。
ガーデンパーティではチューリップの球根を取り扱っていますので、植えてみたいなと思われた方はこちらのページもご覧ください。
チューリップの基本情報
名前 | チューリップ |
学名 | Tulipa |
科・属名 | ユリ科 / チューリップ属 |
英名 | tulip |
和名 | ウコンコウ(鬱金香) |
分類 | 球根 |
開花時期 | 3月下旬~5月上旬 |
お勧め植え付け時期 | 10月~12月 |
原産地 | 中央アジア~北アフリカ |
耐暑性 | -(休眠します) |
耐寒性 | 強い |
チューリップの栽培カレンダー
チューリップの基本的な育て方
植え付け
紅葉の時期を目安として、根が伸びるのに最適な10℃から15℃ぐらいの気温になってから球根を植え付けるようにします。気温が高すぎるうちに植えると、根の張り方が悪くなったり、病気になりやすかったりしますので、気温が下がってから植え付けましょう。
庭植えにする場合、球根2~3個分ぐらいの深さに尖った方を上にして植え付けます。間隔は大きな球根であれば2個分、小さな球根であれば1個分程度あけるようにします。
鉢植えの場合は、球根が隠れる程度の深さに浅く植え付けます。球根を掘り上げず花を楽しむ場合は密植してもよいですが、3~5cmぐらい間隔をあけるとよいでしょう。
土質は選びませんが、水はけがよい土に緩効性化成肥料を元肥としてすき込み植え付けるとよいでしょう。市販の球根用の土を利用してもよいでしょう。球根の植え付け後は、たっぷり水をやるようにしてください。
日当たり・置き場所
日当たりのよい場所で、冬の寒さにしっかり当たるようにさせます。
水やり
球根を植え付け後にたっぷり水をやります。植え付け後は、庭植えの場合は雨水で充分ですが、晴れが続き乾燥が続くような場合は、水やりをしてください。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるようにします。鉢植えで育てる場合は、乾燥しやすいので水切れに注意します。
肥料
元肥で緩効性化成肥料をすき込み、12月ぐらいに緩効性化成肥料を追肥します。葉が出てきたら液体肥料を月に2~3回与えると、花付きがよくなるでしょう。
病気と害虫
アブラムシがつくことがあります。チューリップは、かいよう病、褐色斑点病などの病気に気をつけてください。病気が発生した株は抜き取るようにしましょう。
花がら摘み
花が散る前に、花首のところで切り取るようにします。花が散ったままにしておくと、球根が病気にかかることがありますので、こまめに取り除きます。
株の抜き取り
病気になってしまった株や成長が悪い株、発芽しない球根は抜き取るようにします。
球根の保存
翌年も楽しみたい場合、葉が黄色くなり枯れて茎が倒れた頃に球根を掘り上げるようにします。陰干しして、よく乾燥させたら球根を分けてネットなどに入れて吊るし涼しい場所で保管します。
※原種チューリップは2~3年植えたままでも大丈夫です。
増やし方
花後に球根を掘り上げた際に、大き目の球根と小さめの球根を分ける分球が一般的ですが、関東地方より南の地域では、開花後に気温があがり球根が充実する前に葉が枯れてしまうため、球根を太らせることが難しいです。2年目以降も咲く場合もありますが、1年目より花が小さくなったり、葉だけが出て花が咲かなかったりすることがありますので、新しい球根を買うのがおすすめです。
育て方のポイントまとめ
- 紅葉の見ごろ時期を目安に植え付けるようにしましょう。
- 鉢植えやプランターなどで育てる場合は水切れに注意しましょう。
- 花が終わったら、こまめに切り取るようにしましょう。