サルビア・ネモローサ「カラドンナ」を増やしたい!秋の挿し木に挑戦

サルビア・ネモローサ「カラドンナ」を増やしたい!秋の挿し木に挑戦

品種が多いサルビアの中でも人気のある、サルビア・ネモローサ カラドンナ。

黒褐色のシャープな茎と濃い青紫色の花穂のコントラストが美しく、花が散った後も赤紫色のガクが長く残るため、花後も長く楽しめるのが魅力です。

耐暑性・耐寒性があり、丈夫で育てやすく、すっきりとした草姿も美しい多年草タイプのサルビアです。

「お気に入りのカラドンナをもう一株増やしたい!」

「お庭をカラドンナでいっぱいにしたい!」

そんな方に向けて、今回は9月中旬に行ったサルビア・ネモローサ カラドンナの挿し木をご紹介します。

さらに、挿し木から約2週間後の様子もあわせて、発根した挿し穂のその後の管理まで見ていきましょう。

植物によって挿し木の適期や方法は異なります。

気温や植物の状態を確認し、その植物に合った時期に行いましょう。また、品種によっては、挿し木で増やした苗の販売や譲渡などが制限されているものがあります。挿し木をする前に、購入時のラベルや品種登録に関する情報などを確認しておくと安心です。

挿し木の基本的な方法や、失敗しにくいポイントについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

サルビア・ネモローサ カラドンナは挿し木で増やせる?

今回挿し木をするサルビア・ネモローサ「カラドンナ」は、品種登録されていない一般的な品種です。

ただし、サルビア・ネモローサには、品種登録されている品種もあります。品種登録された植物には、育成者の権利を守るため、増殖や販売・譲渡などについて制限が設けられている場合があります。

そのため、サルビアに限らず、挿し木で植物を増やす際には、その品種が増殖可能かどうかを確認してから行うことが大切です。

サルビア・ネモローサ カラドンナの挿し木に必要なもの

今回使用したものはこちらです。

  • サルビア・ネモローサ カラドンナの株
  • スリットポット
  • 赤玉土
  • 竹串など、土に穴を開けるもの

スリットポットについて

スリットポットは、鉢底などに切れ込みが入ったポットです。根が鉢の中でぐるぐると円形に回るのを防ぎ、根の生育を促す効果が期待できます。ポットを繰り返し使用する場合は、汚れていれば水洗いしてきれいにしてから使いましょう。

また、長く使っているポットは、素材が劣化して端が剥がれたり、割れたりすることがあります。状態を確認してから使用してください。

サルビア・ネモローサ カラドンナの挿し木の方法

今回は9月中旬に挿し木を行いました。

①ポットに土を入れて、しっかり湿らせる

スリットポットに赤玉土を入れ、たっぷりと水を与えます。鉢底から水が流れ出るくらい、土全体をしっかり湿らせておきましょう。
挿し木をしてから水を与えるのではなく、あらかじめ土を湿らせておくことで、挿し穂を挿した後の水分管理もしやすくなります。

②親株を切り戻す

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次に、親株から挿し穂を取ります。伸びた茎を整理するように切り戻していきましょう。

親株がこんもりとした姿になるように全体を整えながら切ると、株のお手入れも同時にできます。
枯れた葉なども取り除いて、株全体をきれいにしておきます。

③挿し穂を水に浸けて吸水させる

日中の暑い時間帯に作業する場合は、切り取った挿し穂を水に浸けて、しばらく吸水させます。挿し穂は切り取った後に水分を失いやすいため、挿すまでの間にしおれないようにするためです。

今回は夕方に作業を行い、日差しも弱くなっていたため、水に浸けずにそのまま土に挿しました。
作業する時間帯や気温などによっても挿し穂の扱いは変わるため、植物の状態を見ながら行いましょう。

④挿し穂を作る

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切り戻した茎を挿し穂にします。清潔なハサミを使い、土に挿す側の茎を斜めにカットします。

葉がたくさん付いている場合は、下葉を取り除きましょう。葉が多すぎると、葉から水分が失われる「蒸散」が増え、挿し穂がしおれやすくなります。葉を減らして蒸散を抑えることで、挿し穂の消耗を抑えることができます。

葉が多い場合は、葉を取り除くほか、葉の面積を減らすために半分程度にカットする方法もあります。

⑤土に穴を開けて、挿し穂を挿す

今回使用した赤玉土は比較的硬いため、挿し穂をそのまま挿すと、柔らかい茎が折れてしまうことがあります。そこで、竹串などを使って、あらかじめ土に穴を開けておきます。

今回は、切り戻した後に残った茎の硬い部分を使って穴を開けました。
穴に挿し穂を入れたら、茎のまわりの土を軽く押さえて、挿し穂と土を密着させます。
挿し穂を土に挿すときは、葉や枝が出ている「節」を土の中に入れることを意識します。節の部分から発根しやすいため、節を含むように挿すのがポイントです。

サルビアは比較的発根しやすい植物ですので、今回の挿し木では、発根促進剤を使用しませんでしたが、植物によっては、切り口に発根促進剤を使用する方法もあります。

また、たくさん挿し穂ができたからといって、一つのポットに詰め込むように挿すのは避けましょう。挿し穂同士が近すぎると蒸れやすくなるため、適度な間隔をあけて挿すようにしましょう。

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⑥明るい日陰で管理する

挿し木をしたばかりの挿し穂には、まだ十分な根がありません。そのため、強い直射日光に当てると水分がどんどん失われ、葉がしおれやすくなります。

9月中旬はまだ日差しが強い日もあるため、直射日光の当たらない明るい日陰で管理しましょう。朝に少し日が当たる場所や、明るさのある日陰などが適しています。

水切れにも注意し、土の状態を確認しながら水を与えます。挿し木の方法によっては、鉢や容器の底を水に浸して底から吸水させる「腰水」で管理する場合もあります。

挿し木をして2~3日ほどは、葉がしおれることがあります。日中に水やりをするのが難しい場合などは、植物の状態に合わせて、乾燥を防ぐためのカバーを利用する方法もあります。ただし、蒸れすぎないように風通しにも注意しましょう。

根が出るまで、挿し穂を抜いて確認しない

「そろそろ根が出たかな?」と気になっても、発根するまでは挿し穂を抜いて確認するのは我慢しましょう。
根が出始めたところで挿し穂を動かすと、伸び始めた根を傷めてしまう可能性があります。焦らず、植物の様子を見ながら待ちましょう。

実際の挿し木作業をご覧になりたい方はこちらの動画をご参考ください。

親株のお手入れも忘れずに

挿し穂を取った後の親株も、あわせてお手入れしておきましょう。
枯れた葉や傷んだ下葉、株の内側にある枯れた葉などを取り除き、風通しをよくします。株の内側を整理してすっきりさせることで、光も入りやすくなり、新しい芽が出てくるきっかけにもなります。

また、株が大きく育ち、鉢の中で根がいっぱいになっている場合は、植物の状態や時期を見ながら、鉢増しなどを検討してもよいでしょう。

宿根草の挿し木は「時期」も大切

宿根草を秋に挿し木する場合は、その後の気温の変化も考えて時期を選ぶことが大切です。

11月頃でも挿し木できる植物はありますが、気温が一気に下がってくると、地上部の生育もゆっくりになります。
そのため、植物によっては、遅くとも10月中旬頃までに挿し木を行い、ある程度株を育ててから冬を迎えることがポイントになります。

ただし、適期は植物によって異なりますので、地域の気温や植物の生育状態を確認して行いましょう。

挿し木から約2週間後のカラドンナ

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今回のカラドンナは、挿し木をしてから約15日後の10月に様子を確認しました。

ポットから取り出してみると、発根しているものと、まだ発根していないものがあり、今回、根が出ていたのは茎の上の方、成長点に近い部分の挿し穂でした。一方、茎の下の方から取った挿し穂には、まだ根が出ていないものもありました。
このように、同じ植物でも、挿し穂を取った位置によって発根の様子が異なることがあります。

 挿し木から約2週間後のサルビア・カラドンナの様子を動画でご覧になりたい場合はこちらをご覧ください。

発根した挿し穂はポットに植え替え

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根がしっかり出ているものは、鉢増しをして育てていきます。土を入れたポットに水を与えて、あらかじめ土を湿らせておきます。

指などで土に穴を開け、発根した挿し穂を、根を傷めないようにそっと入れます。根と土がなじむように、周囲の土を寄せて軽く押さえ、最後に水を与えます。

植え付けた直後は、いきなり強い日差しに当てず、しばらく明るい日陰で養生させましょう。

今回のカラドンナは、まだ根がたくさん張っている状態ではありませんでした。そのため、しっかりと根が張るまでは、明るい日陰で様子を見ながら管理します。

まだ発根していない挿し穂は?

まだ根が出ていない挿し穂は、無理に処分せず、元のポットに戻して引き続き様子を見ます。

発根のスピードは挿し穂によって異なるため、約2週間で根が出なかったからといって、すぐに失敗とは限りません。葉や茎の状態を確認しながら、もうしばらく管理してみましょう。

秋の挿し木を楽しむときの注意点

秋に挿し木をするときは、植物の種類だけでなく、その時期の気温や植物の状態も確認することが大切です。
特に宿根草の場合は、冬までにどのくらい生育できるかを考えて、遅くなりすぎないようにしましょう。

また、品種登録されている植物などは、増殖や販売・譲渡について制限されている場合があります。挿し木で植物を増やすときは、その品種が増殖可能かどうかを事前に確認しておきましょう。

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まとめ

  • サルビア・ネモローサ カラドンナは、秋にも挿し木に挑戦できます。
  • 挿し木後は直射日光を避け、水切れや蒸れに注意しながら発根を待ちましょう。
  • 秋の挿し木は、その後の冬越しも考えて、植物や地域に合った時期に行うことが大切です。

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