ザミオクルカスの育て方・基本情報・まとめ

ザミオクルカスの育て方

ザミオクルカスとは

ザミオクルカスの育て方

ザミオクルカスは、サトイモ科ザミオクルカス属に属する常緑の観葉植物で、東アフリカの熱帯地方を原産としています。つややかで濃い緑色の葉が美しく、肉厚の葉が茎に整然と並ぶ姿は、シンプルでありながら高級感のある佇まいを演出します。インテリアグリーンとして高い人気を誇り、ホテルやオフィス、店舗などでもよく見かける植物です。

最大の特徴は、乾燥に非常に強く、薄暗い環境にも耐えるというタフさ。観葉植物の中でも特に育てやすく、初心者にも扱いやすいことから「手のかからない植物」として親しまれています。葉や茎、根に水分をため込む性質があり、多少水やりを忘れても枯れる心配が少ないのも嬉しいポイントです。

ザミオクルカスは花を咲かせることがありますが、室内では非常に稀で、多くの場合は葉の美しさを楽しむ植物として育てられています。自然環境下では、地下にできる球茎から細長い花茎を伸ばし、クリーム色〜黄緑色の仏炎苞(ぶつえんほう)状の花を咲かせることもあります。※仏炎苞は花びらのように見えますが、実際には花を包む葉です。

基本的には鉢植えで育てるのが一般的で、リビングや玄関、オフィスのデスクなどにもよく合います。直射日光は葉焼けの原因になるため、カーテン越しのやわらかな光が入る半日陰の場所が適しています。耐陰性がある一方で、まったく光が当たらない場所では成長が鈍るため、定期的に日光に当てると健康に育ちます。

育てる際のポイントは、水のやりすぎに注意すること。土が乾いてから水を与える「乾かし気味の管理」が基本です。また、通気性と排水性の良い土を選び、根腐れを防ぐようにしましょう。寒さにはやや弱いため、冬は10℃以上を保てる室内での管理が安心です。

なお、ザミオクルカスの樹液にはシュウ酸カルシウムが含まれているため、樹液に触れると炎症などを引き起こす可能性があります。小さなお子様やペットがいるご家庭では、手の届かない場所で管理しましょう。植え替えや剪定の際には、念のため手袋を着用するのがおすすめです。

ザミオクルカスは、スタイリッシュで扱いやすく、忙しい現代人のライフスタイルにもぴったりな観葉植物です。お部屋にグリーンの潤いをプラスしたい方や、はじめて観葉植物に挑戦する方に、ぜひおすすめしたい一鉢です。

園芸店やホームセンターで苗を購入する際には、葉につやがあり、茎がしっかり立っているものを選びましょう。

ガーデンパーティではザミオクルカスを取り扱っていますので、興味を持たれた方はこちらからご購入いただけます。

ザミオクルカスの基本情報

名前ザミオクルカス
学名Zamioculcas zamiifolia
科・属名サトイモ科 / ザミオクルカス属
英名Zamioculcas
分類観葉植物
お勧め植え付け時期春・秋
原産地東アフリカ、ザンジバル諸島
耐暑性やや強い
耐寒性やや弱い

ザミオクルカスの栽培カレンダー

ザミオクルカスの栽培カレンダー

ザミオクルカスの基本的な育て方

植え付け

ザミオクルカスの植え付けは、春〜初夏(5月〜6月)に清潔で水はけの良い土を使って行いましょう。市販の多肉植物用培養土でも育ちますが、成長を早めたい場合は観葉植物用の培養土がおすすめです。自分で配合する場合は、赤玉土(小粒)4:軽石3:ピートモス3の割合が適しています。

植え替え

1~2年に1回を目安に、春〜初夏(5月〜6月)に植え替えを行いましょう。根が詰まってくると生育が鈍るため、鉢底から根が見えるようなら植え替えのサインです。
観葉植物用の排水性の良い土を使って植え替えましょう。根は折れやすいので優しく扱います。

鉢増し

根を切らずに、一回り大きな鉢に植え替える場合は5月から9月に作業を行えます。

日当たり・置き場所

明るい日陰から半日陰の室内が理想です。直射日光は葉焼けの原因になるため避けましょう。耐陰性はありますが、あまりにも暗い場所では徒長(ひょろひょろと間延び)してしまうため、カーテン越しのやわらかい光が入る場所がベストです。エアコンの風が直接当たる場所も避けましょう。

水やり

ザミオクルカスは乾燥にとても強く、水のやりすぎが根腐れの原因になります。

成長期の春から秋は、土が完全に乾いてから鉢底から水が流れるまでたっぷりと与えます。休眠期の冬は水やりを控えめにします。土が乾いて数日たってから、控えめに与える程度でOKです。

肥料

肥料はあまり必要としませんが、成長期の5〜10月に緩効性肥料を規定量与えるとよいでしょう。冬場は肥料を与えないようにします。

病害虫

病気の心配は少ないですが、害虫としてカイガラムシやハダニ、アブラムシが発生することがあります。葉の表裏に白い粉状のものやべたつきが見られたら、ティッシュや綿棒で拭き取るか、市販の殺虫スプレーで対処しましょう。風通しを良く保つことも予防になります。

夏越し

ザミオクルカスは暑さに強いですが、夏は葉焼け防止のためにも直射日光を避けて育てましょう。

冬越し

寒さにやや弱いため、冬は室内の暖かい場所で管理します。10℃を下回らないよう注意しましょう。冷たい窓辺やすきま風にも注意しましょう。水やりも控えめにし、休眠期に無理に成長させないことが冬越しのコツです。

増やし方

ザミオクルカスは葉挿しや株分けで増やすことができます。

葉挿し

葉挿しの適期は5月から6月です。葉軸を少しつけて切りとり、赤玉土小粒などの清潔な用土に葉が1cmくらい埋まるように挿します。1か月くらい経つと切り口に小さなイモができて発根しますが、小さなイモから新芽が出てくるのに1年ぐらいかかることがあります。

株分け

5月〜6月の植え替え時に、イモを切り分けてそれぞれ新しい鉢に植えつけます。

まとめ

  • 葉焼けの原因となる直射日光を避け、明るい室内や半日陰で育てましょう。
  • 根腐れに注意し、水やりは乾いてからたっぷり与えるようにしましょう。
  • 冬越しには、10℃以上を保って室内で管理しましょう。