ニゲラの育て方・基本情報・まとめ

ニゲラの育て方

ニゲラとは

ニゲラの育て方

ニゲラは地中海沿岸から西アジアに分布するキンポウゲ科の植物で、和名では黒種草(クロタネソウ)と呼ばれており、花後には黒い種ができます。風に揺れる自然な雰囲気が魅力で、春から初夏にかけて涼しげで優しい色合い花の姿を楽しむことができ、ナチュラルガーデンにもよくあいます。秋まきの一年草で、手間もほとんどかからず初心者の方でも育てやすい植物です。

白や青、紫紅色の花弁のように見える部分は萼片で、苞と呼ばれる糸状の葉が花を包むように覆っています。本当の花弁は退化していて目立つことはありませんが、八重咲きの品種では花弁が萼片のように発達しています。

草丈は40cmから1mぐらいまでに成長しますので、地植えであれば花壇の中段より後方に植えるのがおすすめです。鉢植えの場合も他の植物と一緒に寄せ植えにして楽しむこともできます。切り花としても楽しめるほか、花や実を収穫して風通しのよい日陰に吊るして乾燥させればドライフラワーにもなります。

花後には風船のような形をした特徴のある果実ができます。縦縞の模様が入った緑色の果実は、そのまま放置していると茶色くなってきて中の種が熟してきます。乾燥した果実の中には黒い種がたくさん入っていますので、熟してから摘み取れば種の採取も可能です。完全に枯れた果実は収穫せず放置していると種が自然にはじけますので、翌年もこぼれ種で楽しめることがあります。

ニゲラの育て方

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ニゲラの基本情報

名前ニゲラ
学名Nigella
科・属名キンポウゲ科 / クロタネソウ属
英名Nigella
和名クロタネソウ(黒種草)
分類一年草
開花時期4月下旬~7月上旬
お勧め植え付け時期3月~4月、10月~11月
原産地地中海沿岸~西アジア
耐暑性弱い
耐寒性強い

ニゲラの栽培カレンダー

ニゲラの栽培カレンダー

ニゲラの基本的な育て方

植え付け 

水はけと通気性に富み、適度な保水性のある土が適していますので、鉢植えであれば、赤玉土小粒5、腐葉土3、軽石2の割合で配合したものを用いるか、市販の草花用の培養土を使うとよいでしょう。

地植えにする場合は、植えつけ2週間前ぐらいに苦土石灰をまき、1週間前に腐葉土を加えて耕しておきましょう。

秋にポットに種をまいて育てた苗は、本葉が5枚~6枚になる頃には植えつけが可能です。10月上旬から11月下旬に大きく育ってから根鉢を崩さないようにして花壇やコンテナなどへ植えつけます。根鉢の周りの土が崩れてしまうような若い苗は鉢増しをしながら育苗して、3月中旬から4月下旬に植えつけるようにします。種は直まきも可能です。複数の株を植える場合は株と株の間を20cm程度あけるようにしましょう。

日当たり・置き場所 

日当たりと風通しがよく、水はけのよい場所で育てましょう。日陰では、茎がヒョロヒョロと伸びて徒長してしまうことがあります。

水やり 

ニゲラは水を与えすぎると株が軟弱になったり、根腐れを起こしてしまったりしますので、水やりの頻度に気をつけましょう。

地植えの場合、よく根が張ってからは降雨に任せるだけでよいです。乾燥した日が続くような時は水をやりましょう。

鉢植えの場合、土の表面がしっかりと乾いてから水をたくさん与えます。冬の間は土が乾きにくくなるため春や秋よりも控えめにしましょう。

肥料  

植えつけの際に元肥として緩効性肥料を土に混ぜ込みます。ポットで育苗している間は、緩効性化成肥料または液体肥料を定期的に追肥します。地植えの場合は植えつけ後の追肥は不要です。

肥料が多いと軟弱に育って倒れやすくなりますので、適量か規定量よりもやや少なめがよいでしょう。

病害虫 

病気の発生はほとんどみられませんが、春から秋にかけて茎や葉にアブラムシが付着して弱らせることがあります。発見したら早めに駆除しましょう。風通しが悪い時や肥料のチッソが多すぎる時によく発生しますので、植え場所や肥料に注意してください。

花がら摘み 

放任でもよいため花がら摘みは特に必要ありませんが、茂りすぎて風通しが悪くなるとアブラムシが発生しやすい状態になってしまうことがあるため、風通しを良くするために適宜花がら摘みを行っても良いでしょう。

こぼれ種で増やしたくない場合も、花がらを摘み取るようにするのがよいでしょう。

夏越し 

耐暑性は弱く夏には枯れてしまう1年草です。

冬越し 

寒さには強いので秋まきした種は苗の状態で冬越しができますが、霜や凍結などの心配がある時はマルチングなどをしましょう。

増やし方 

ニゲラは種まきで増やすことができます。

種まき 

春または秋に、ポットにまくか直まきします。暖地の場合は秋に種まきをして苗を冬越しさせることで春からの開花が楽しめます。寒冷地の場合は、春に種まきをして初夏からの開花を楽しむのがおすすめです。

ニゲラは光が当たっていると発芽しにくい嫌光性種子(暗発芽種子)のため、種をまいたら光が当たらないよう土を5mmほどかぶせるようにしましょう。土を乾かさないよう水やりをしながら育てると15日程度で発芽します。発芽後は光が当たる場所で管理し、1本を残して間引きましょう。

ニゲラの育て方
種の管理に気をつけて

ニゲラの種には植物アルカロイドという毒が含まれており、大量に摂取すると中毒症状を引き起こす恐れがありますので、小さなお子さんやペットが誤って口にしないよう種の管理には注意しましょう。

育て方のポイントまとめ

  • 日当たりと風通し、水はけのよい場所で育てるようにしましょう。
  • 肥料や水を与えすぎないようにしましょう。
  • アブラムシが発生したら早めに駆除し、花がら摘みや茎を透かすなどして風通し良く育てましょう。