
アガベを育てていると、親株のまわりから小さな子株が出てくることがあります。
「この子株はどうしたらいいの?」
「親株から外して、別の株として育てられる?」
そんな方におすすめなのが、子株を外して株分けする方法です。今回は、アガベ・ポタトラム「王妃雷神(おうひらいじん)」を実際に株分けしてみました。子株が増えてきたアガベを育てている方は、株を増やす方法のひとつとして参考にしてみてください。
※アガベの種類や株の状態、育てている環境によって適した方法や時期は異なります。今回は実際の作業例をご紹介します。
アガベ・ポタトラム「王妃雷神」とは?
アガベ・ポタトラム「王妃雷神」は、きれいな斑が入った葉が魅力的なアガベです。
コンパクトにまとまりやすく、特徴的な姿をしているため、アガベをあまり育てたことがない方にもおすすめ。鉢植えにして室内に飾れば、インテリアグリーンとしても楽しめます。
今回株分けする株は、ホームセンターで購入したもの。一方で、株の一部には弱っているような部分や傷んでいるような跡が見られました。そこで、状態を確認しながら株を整理し、子株を分けることにしました。

アガベの株分けを始める前に
アガベには鋭いトゲや硬い葉があるため、作業の際は園芸用の手袋を着用しましょう。
特に子株を外す作業では、葉や鋸歯(きょし)に手が触れることがあります。安全のため、素手での作業は避けてください。

アガベ・王妃雷神の株分け方法

STEP1 株をポットから取り出して土を落とす
まず、ポットからアガベを丁寧に取り出します。株を傷めないように注意しながら、根のまわりの土を取り除いていきます。
土が落とせたら、根の状態を確認するために根を洗います。今回の株では、新しい根も少しずつ動き始めている様子が確認できました。
秋になって気温が下がり、暑さが落ち着いてくると、アガベも比較的過ごしやすい環境になります。ただし、株分けに適した時期は、育てている環境によっても変わってきます。
STEP2 根を整理する
根の状態を確認しながら、不要な根をハサミでカットして整理します。ただし、ここは屋外で育てている株と、室内で管理できる株で注意が必要なポイントです。
屋外で育てているアガベの場合、秋になって気温が下がってきた時期に根を大きく切ってしまうと、冬を越すための体力が不足し、株が弱ったり枯れたりする可能性があります。
一方、室内に取り込んである程度暖かい環境で管理できたり、植物育成用LEDなどで補光できたりする場合は、根を整理して株分けすることもできます。
株分けをする際は、これからの気温や冬の管理環境まで考えて作業することが大切です。

STEP3 子株を分ける
次に、親株から子株を分けていきます。まず、株の下の方にある枯れた葉や傷んだ葉を取り除き、作業しやすい状態にします。
葉を整理したら、ハサミで切り込みを入れ、手で少しずつ分けていきます。無理に引っ張らず、状態を確認しながら慎重に作業しましょう。
今回のアガベは、もともと1株だった親株から子株が5株出ており、全部で6株に増えていました。子株を外した後は、親株についている枯れた葉も取り除いて、株をきれいに整理します。

株分けしたアガベは、すぐに植えないのがポイント
普通の草花であれば、株分けしたらすぐに土へ植え付けることが多いですが、アガベの場合は少し違います。株分けによってできた切り口をしっかり乾燥させてから植え付けるのがポイントです。
切り口が乾いていない状態で植え付けると、そこから雑菌が入り、株が傷んでしまう可能性があります。そのため、株分けしたアガベは、最低でも3日程度を目安に乾燥させてから植え付けます。直射日光や雨が当たらない、風通しのよい場所で管理しましょう。
「何日も植え付けずに大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、アガベは乾燥に強い植物です。葉の下の部分が少ししわしわになることがあっても、慌てず、まずは切り口をしっかり乾燥させることを優先します。その後、切り口が十分に乾いたら、新しい土に植え付けます。

株分け後はそれぞれの株を育ててみよう
今回の株分けでは、1つの株から5つの子株を分け、親株と合わせて6株になりました。
子株が増えてきたアガベなら、このように一つひとつを別の株として育てることができます。
お気に入りのアガベを増やして、自分だけの株数を増やしていくのも楽しみのひとつ。ただし、株分けの時期や方法はアガベの種類や栽培環境によって異なります。
特に秋から冬にかけては、屋外で管理するのか、室内に取り込めるのかによっても株への負担が変わります。無理に株分けせず、その後の管理まで考えて作業することが大切です。
植物の品種によっては、種苗法により保護されている「登録品種」があります。登録品種は、権利者の許諾なく増殖したり、増やした苗を人に譲ったり販売したりすることが制限されている場合があります。品種によってルールが異なるため、増やす前に登録品種かどうかを確認し、増やした苗は自宅で楽しむようにしましょう。
動画でも株分けの手順を紹介しています
今回ご紹介したアガベの株分け作業は、YouTube「花農家ゆうきの園芸ガーデニングチャンネル」でも詳しく紹介しています。実際の株を使って、子株を分けていく様子を確認したい方は、ぜひ動画も参考にしてみてください。なお、動画内では手袋を着用せずに作業していますが、アガベの株分けは葉や鋸歯が手に当たると痛いため、作業の際は必ず手袋などを着用してください。
まとめ
- アガベの子株は、親株から分けて増やすことができます。
- 株分け後は切り口をしっかり乾燥させてから植え付けましょう。
- 秋の株分けは、冬の管理環境まで考えて行うことが大切です。
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