秋にやっておきたい多年草の株分け~アキレアを例にやり方を紹介~

秋にやっておきたい多年草の株分け~アキレアを例にやり方を紹介~

多年草を長く育てていると、「株が大きくなってきたけれど、このままで大丈夫?」「もっと株を増やしたい」と思うことがありますよね。

そんなときにおすすめなのが株分けです。

多年草の株分けは、一般的に春と秋が適期とされていますが、植物によって適した時期は異なります。

今回は、秋の株分けに向いている多年草の中から、アキレアを例に、株分けの手順とポイントをご紹介します。

多年草の株分けは春と秋が基本

多年草の株分けは、一般的に早春(2月下旬~3月頃)または秋(9月下旬~11月頃)が適期とされています。
その中でも、春から初夏に花を咲かせる多年草は、秋の株分けがおすすめです。気温が下がって涼しくなる秋は、夏の暑さによる株への負担が少なく、冬の休眠に入るまでに根を張る時間も確保できます。

秋のうちに株分けしておけば、冬の間にしっかりと根を張り、翌春の成長につなげやすくなります。ただし、秋ならすべての多年草を株分けできるわけではありません。

秋に株分けするときは「冬の姿」に注意

秋に株分けをする場合は、冬の間に地上部が残るかどうかもひとつの判断材料になります。

冬も葉を残す常緑タイプの多年草は、秋に株分けしても、その後に根を張る時間を確保しやすいため、比較的作業しやすい植物です。一方、冬になると地上部が枯れて休眠する宿根草は、秋の遅い時期に株分けすると、根が十分に伸びる前に寒さが厳しくなることがあります。

そのため、株分けをするときは「多年草だから秋でOK」と考えず、植物ごとの適期を確認してから作業することが大切です。

今回は「アキレア」を株分けしてみます

秋にやっておきたい多年草の株分け~アキレアを例にやり方を紹介~

アキレアの基本情報
🌼 分類:多年草
🌸 開花時期: 5月~8月
☀️ 日当たり:日なた
📏 草丈: 5cm~120cmcm程度(品種によって異なります)
🔰 育てやすさ:初心者にもおすすめ

初夏から夏にかけて小さな花をたくさん咲かせるキク科の多年草
アキレアは、ノコギリソウやセイヨウノコギリソウ(西洋ノコギリソウ)の名前でも知られ、ノコギリの刃に似たギザギザした細かい切れ込みの葉が特徴です。小さな花が集まって傘状に咲くため、たくさんの花がまとまって咲く姿も魅力です。
株が大きくなってきたら、株分けで増やして楽しむことができます。

アキレアの株分け方法

秋にやっておきたい多年草の株分け~アキレアを例にやり方を紹介~

STEP1 葉を軽くカットする

まず、株分けしやすくするために、上部の葉を軽くカットします。葉をすべて切り取ってしまうと株への負担が大きくなるため、作業しやすくなる程度に必要な分だけ残しておくのがポイントです。

STEP2 株の外側の土をカットする

ポットから苗を取り出し、根の周りの土を軽くほぐします。その後、ハサミを使って外側の土をぐるりと一周するようにカットします。このとき、根まで切ってしまわないように注意しましょう。
特に上の方を深く切りすぎると根を傷めることがあるため、根がしっかり残るように作業することが大切です。

STEP3 株を分ける

次に、株をいくつかに分けます。株を分けるときは、根の周りの土をすべて落とすのではなく、土を少し残した状態で分けると株へのダメージを抑えやすくなります。

ご家庭で株分けする場合は、細かく分けすぎず、ある程度大きめの塊を残すのがおすすめです。また、茎を強く握ったり引っ張ったりすると株を傷めることがあるため、やさしく扱いましょう。

秋にやっておきたい多年草の株分け~アキレアを例にやり方を紹介~

STEP4 新しい鉢やポットに植え付ける

株を分けたら、それぞれを新しい土を入れたポットなどに植え付けます。
植え付けが終わったら、すぐにたっぷりと水を与えましょう。株分けした根は乾燥に弱いため、植え付け後は乾いたまま放置しないことが大切です。できれば、植え付け後10~30分以内を目安に水やりを行い、根と土をしっかりとなじませます。

秋にやっておきたい多年草の株分け~アキレアを例にやり方を紹介~

株分け後はどこで管理する?

株分け直後の株は、根が傷んでいるため、いきなり強い日差しや乾燥にさらさないようにします。しばらくは風通しのよい明るい場所で管理し、土が乾きすぎないように注意しましょう。

根が落ち着いてきたら、徐々に本来の置き場所に戻します。

秋は春や夏ほど気温が高くないとはいえ、日中は暑さが残ることもあります。株分けの時期は、できるだけ暑さが落ち着いてから行うのがおすすめです。

株分けは「増やす」だけじゃない!

株分けの魅力は、ひとつの株から新しい株を増やせること。庭や鉢を増やしたい場所に植えたり、別の場所で楽しんだりと、育て方の幅が広がります。
また、大きくなりすぎた株を分けることで、株のサイズを整えながら、株を更新するきっかけにもなります。多年草を長く育てている方は、株の状態を見ながら株分けを取り入れてみてはいかがでしょうか?

株分けで増やした苗は、自宅で楽しむようにしましょう

植物の品種によっては、種苗法により保護されている「登録品種」があります。登録品種は、権利者の許諾なく増殖したり、増やした苗を人に譲ったり販売したりすることが制限されている場合があります。登録品種かどうかにも気をつけて、増やした苗は自宅で楽しみましょう。

動画でも株分けの手順を紹介しています

今回ご紹介した株分けの作業は、YouTube「花農家ゆうきの園芸ガーデニングチャンネル」で詳しく解説しています。実際の株を使った作業の様子を見ながら確認したい方は、ぜひ動画も参考にしてみてください。

まとめ

  • 多年草の株分けは春と秋が基本。秋は冬までに根を張る時間を確保しやすいのがメリットです。
  • 株分けは植物ごとの適期を確認してから。秋に向く多年草でも、作業時期には注意しましょう。
  • 株分け後は乾燥に注意。たっぷり水を与え、根が落ち着くまでやさしく管理しましょう。

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