
お気に入りの花を、来年もまた楽しみたい!そんなときにおすすめなのが、自分で育てた植物から種を取って保存する方法です。
園芸店やホームセンターで苗を購入するのも楽しいですが、自分で採った種から育てれば、植物を増やす楽しみが広がります。たくさんの種が取れれば、花壇や寄せ植えに活用したり、育てた花を身近な場所で楽しんだりすることもできますね。
植物によっては、花が咲き終わったあとに種ができ、自然に地面へ落ちる「こぼれ種」で増えることもあります。ただし、種を採取して保存しておけば、翌年の種まきに向けて準備しやすくなります。
今回は、夏から秋にかけて楽しめる一年草の「ケイトウ」と、多年草の「キキョウ」を例に、種が熟したサインや種の取り方、保存方法をご紹介します。
ケイトウ(セロシア)とは
基本情報
🌼 分類:一年草
🌸 開花時期:7月~11月頃
☀️日当たり:日なた
📏 草丈:10cm~200cm程度(品種によって大きく異なります
🔰 育てやすさ:育てやすい
夏から秋にかけて長く花を楽しめる定番の一年草
鶏のとさかのような花姿が名前の由来ですが、現在は、羽毛のような形や丸みのある形など、さまざまな花姿や花色の品種があります。
一年草のケイトウは、花が咲き終わると種をつけます。種を採っておけば、翌年も種まきから育てる楽しみが味わえます。
キキョウとは
基本情報
🌼 分類:多年草
🌸 開花時期6月~10月頃
☀️ 日当たり:日なた
📏 草丈:20cm~150cm程度(品種によって異なります)
🔰 育てやすさ:育てやすい
風船のようにふくらんだつぼみと、星のような形の花が特徴の多年草
日本では古くから親しまれ、秋の七草のひとつとしても知られています。
多年草は、同じ株が翌年以降も育つ植物ですが、キキョウのように種を採取できる種類もあります。花が終わったあとも観察して、種ができているか確認してみましょう。
秋に種を取るときのポイント
植物によって種を採取する時期は異なります。一般的に、種が十分に熟してから採取することが大切です。
例えば、ケイトウのように寒さに弱く、一年で生育を終える植物は、種を残すことで次の世代へとつながります。
一方、パンジーやビオラは暑さが苦手な植物です。春から初夏に種を採り、適した時期に種まきをすることで、秋から春にかけて花を楽しめます。
このように、種取りに適した時期は植物によって違います。今回は、秋に種を採取する際のポイントを押さえておきましょう。
種取りに適した天気は?
種を採るときは、晴れた日で、花や果実、穂がしっかり乾いているタイミングを選びましょう。
雨の日や雨の翌日など、植物に水分が残っていると、採取した種や穂が湿った状態になり、カビが発生する原因になることがあります。
屋外で育てている植物は、天気のよい日に状態を確認してから採取するのがおすすめです。
種が熟しているか確認しよう
種取りで大切なのは、種が十分に熟しているかどうかを見極めることです。
ケイトウの場合
種ができている穂を開いて、中の種を確認します。黒く、しっかりと硬い種ができていれば、熟している目安になります。色が薄かったり、茶色っぽかったりする種は、十分に熟していない可能性があります。
キキョウの場合
花が終わったあとにできる果実を観察しましょう。果実の上部が開き始めているかどうかが、熟し具合を判断する目安になります。中を確認すると、黒い種が見られます。
ただし、果実が開いたまま雨に当たると、中に水分が入り、蒸れやカビの原因になることがあります。種ができそうか、採取できる状態になっているか、定期的にチェックしておきましょう。

ケイトウ・キキョウの種の取り方
用意するもの
- バットなどの浅い容器
- ハサミ(茎や枝が硬い場合)
- 茶封筒など、種を保存するための封筒
- 必要に応じて、封筒を留めるテープ
道具を準備したら、さっそく種を採取していきましょう。
1.種ができている穂や果実を採取する
まずは、ケイトウやキキョウの種が十分に熟しているかを確認します。
ケイトウは穂の中に黒く硬い種ができているか、キキョウは果実の上部が開き、中に黒い種ができているかをチェックしましょう。
いくつか確認して、種が十分に熟しているようであれば、穂や果実を採取します。
2.穂や果実を乾燥させ、種を取り出す
採取した穂や果実は、バットや段ボール箱などに入れ、風通しのよい乾燥した場所で1週間ほど乾燥させます。
先にしっかり乾燥させておくことで、余分な水分が抜け、種を取り出しやすくなります。
十分に乾燥したら、穂や果実を開いたり、軽くほぐしたりして種を取り出しましょう。
種を取り出すときは、強くこすったり押しつぶしたりせず、種を傷つけないように気をつけます。
なお、乾燥にかかる日数は、気温や湿度、植物の状態によって変わります。1週間はあくまで目安とし、十分に乾燥しているか確認してください。

3.種を封筒などに入れて保存する
種を取り出したら、種に混ざったごみや枯れた花がらなどを、取り除ける範囲で取り除きます。細かなものまで無理に取り除く必要はありません。
種を保存する際は、茶封筒などの紙製の封筒がおすすめです。封筒には、植物名や採取した日付を書いておきましょう。複数の植物の種を採取する場合も、後から見分けやすくなります。
封筒の角や底の隙間から小さな種がこぼれないよう、必要に応じてテープで留めておくと安心です。
保存する前に、種が十分に乾燥していることをもう一度確認しましょう。湿ったまま封筒に入れると、カビが発生するおそれがあります。

採取した種の保存方法
乾燥させた種は、湿気や高温を避け、温度変化の少ない涼しい場所で保存しましょう。
長期間保存する場合は、十分に乾燥させた種を封筒に入れ、さらに密閉できる容器などに入れて冷蔵庫で保管する方法もあります。
冷蔵庫で保存する場合は、結露などで種が湿らないように注意してください。冷蔵庫から取り出したときは、封筒や容器をすぐに開けず、室温に戻してから開封すると安心です。
なお、種の寿命や保存に適した条件は植物によって異なります。保存しておけば必ず発芽するわけではないため、できるだけ新しい種を使い、翌年の種まきに備えましょう。
まとめ
- 種は十分に熟してから採取しましょう。
- 採取した穂や果実は、しっかり乾燥させてから種を取り出します。
- 種は植物名と採取日を記入した封筒に入れ、湿気や高温を避けて保存します。
秋は、夏から楽しんできた花を振り返りながら、来年のガーデニングの準備を始める季節でもあります。
お庭や鉢植えで育てている植物に種ができていたら、ぜひ観察してみてください。自分で採った種から花を咲かせるのも、ガーデニングならではの楽しみですね。
動画でも種の取り方を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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