
フローラマムとは

フローラマムは、鉢植えで何年も楽しめるように開発された、キク科キク属の耐寒性多年草です。学名は Chrysanthemum × morifolium。いわゆる「マム(洋菊)」の仲間で、日本の菊をもとにヨーロッパで発展したマムの中から、鉢植えで楽しみやすいように開発されたシリーズです。秋になると株いっぱいに花を咲かせ、こんもりとまとまった華やかな花姿を楽しめます。
フローラマムには、中心にボリュームのあるアネモネ咲きが特徴の「ソルータ」、さまざまな花色が揃う「マウントオビスク」、個性的な花形が魅力の「アナンシ」、花色のコントラストが美しい「アーティスティック」などがあります。品種によって花色や花形にそれぞれ個性があり、秋の庭や玄関先、ベランダなどを好みの雰囲気に彩ることができます。
また、フローラマムは比較的ローメンテナンスで育てやすいのも魅力のひとつです。日当たりのよい場所で育て、土の表面が乾いたら水を与えるなど基本的な管理を行えば、こんもりとした株に育てやすく、秋にはたくさんの花を楽しめます。耐寒性にも優れているため、適切に管理することで冬を越し、翌年も花を楽しむことができます。
秋に花を楽しんだ後も、花後の切り戻しや春の植え替え、肥料、夏前の摘心など、季節に合わせて管理することで、翌年の開花に向けて株を育てていくことができます。
ここでは、フローラマムを長く楽しむための基本的な育て方や、季節ごとの管理方法について詳しくご紹介します。
フローラマムの基本情報
| 名前 | フローラマム |
| 学名 | Chrysanthemum × morifolium |
| 科・属名 | キク科 / キク属 |
| 英名 | Flora Mum |
| 和名 | 菊・洋菊 |
| 分類 | 多年草 |
| 開花時期 | 秋から晩秋 |
| お勧め植え付け時期 | 秋・春 |
| 販売時期 | 秋 |
| 耐暑性 | 普通~強い ※高温多湿には注意が必要 |
| 耐寒性 | 強い |
フローラマムの栽培カレンダー

フローラマムの基本的な育て方
植え付け
フローラマムは、日当たりと風通しのよい場所に植え付けます。
鉢植えで育てる場合は、水はけのよい草花用培養土などを使用しましょう。購入した苗を植え付ける際は、根鉢を崩しすぎないようにして植え付け、植え付け後は鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。
フローラマムは鉢植えでも楽しみやすい植物ですが、翌年以降も長く育てる場合は、株の生育に合わせて植え替えを行うことが大切です。
植え替え
フローラマムの植え替えは、新芽が動き始める早春~春頃が適期です。
鉢植えの場合は、根が鉢の中でいっぱいになってきたら、ひと回り~二回り程度大きな鉢へ植え替えるか、地植えにします。植え替え後はたっぷりと水を与え、その後も日当たりのよい場所で管理しましょう。
日当たり・置き場所
フローラマムは、日当たりのよい場所を好みます。
日照が不足すると、茎が間延びしたり、株が十分に育たなかったりすることがあるため、できるだけよく日の当たる場所で育てましょう。
鉢植えの場合は、ベランダや玄関先など、日当たりと風通しのよい場所がおすすめです。
また、フローラマムは耐寒性多年草で、最低温度の目安を-15℃としていますが、冬に強い霜が直接当たる場所は避け、寒さの厳しい地域では防寒対策を行いましょう。
秋は夜間の照明に注意
フローラマムを育てるうえで、秋の夜間照明には注意が必要です。
マムは短日植物で、昼の長さだけでなく夜の暗い時間の長さも花芽形成に関係します。そのため、秋に外灯や玄関灯などの人工的な明かりが夜間に当たると、開花が遅れたり、花が咲きにくくなったりする場合があります。
秋に花を咲かせる時期は、できるだけ夜間に照明が当たらない場所で育てましょう。特に、外灯や玄関灯の近くに鉢を置く場合は注意してください。

水やり
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。常に土が湿っている状態は根腐れの原因になるため、土の乾き具合を確認してから水やりをしましょう。
春から秋にかけては生育が旺盛になるため、土の乾燥に注意します。一方、冬は生育が緩やかになるため、水やりの回数を減らし、土が乾いてから与えるようにします。寒い時期は根腐れを防ぐため水やりの回数を減らします。
肥料
フローラマムは、春から秋の生育期(3月〜10月頃)に肥料を与えて株を充実させます。
早春~春の新芽が伸び始める頃から、緩効性の置き肥や液体肥料などを適量与え置き肥を1か月に1回程度、液体肥料を1~2週間に1回程度与えます。
肥料の種類や濃度によって適量が異なるため、実際に使用する際は肥料の表示に従ってください。
また、開花中はあまり肥料を必要としません。冬の休眠期に入ったら肥料はお休みします。
病害虫
フローラマムも、ほかのマム類と同様に、アブラムシやハダニなどの害虫が発生することがあります。
葉の裏や新芽、茎などをこまめに観察し、害虫を見つけたら早めに対処しましょう。
また、株が混み合ったり、風通しが悪くなったりすると病害虫が発生しやすくなるため、枯れた葉や花がらなどを取り除き、株の周りを清潔に保つことも大切です。
花がら摘み
咲き終わった花は、こまめに摘み取りましょう。花がらをそのままにせず、花茎ごと切り取ることで、株をきれいに保つことができます。
秋にたくさんの花を楽しんだ後は、花が終わったタイミングで次の冬越しに向けた管理へ切り替えます。
切り戻し
フローラマムを翌年も楽しむためには、花が咲き終わった後の切り戻しがポイントです。
花が終わったら、株元から5cm程度を目安に切り戻します。切り戻すことで、冬越しに向けて株を整理できます。
切り戻した後は、日当たりがよく、強い霜が直接当たらない場所で冬越しさせましょう。

摘心
フローラマムは、晩春~夏の暑くなる前に一度摘心することで、枝数や花芽を増やします。新しく伸びてきた枝先を摘み取ることで、わき芽が伸びやすくなり、株がこんもりとした姿に育ちやすくなります。
摘心の時期が遅くなると秋の開花に影響することがあるため、暑くなる前を目安に行いましょう。
夏越し
フローラマムは耐寒性に優れた多年草ですが、夏の高温多湿には注意して管理しましょう。
日当たりのよい場所を好みますが、鉢植えの場合は、夏の強い暑さで鉢の中が高温になりすぎないよう注意します。水やりは土の表面が乾いてからたっぷりと行い、株が蒸れないよう風通しを確保しましょう。
また、夏までに摘心を行って株を充実させ、秋の開花に向けて育てていきます。
冬越し
フローラマムは耐寒性多年草ですので、冬も屋外で管理できます。
花が終わったら株元5cm程度まで切り戻し、日当たりがよく、強い霜が直接当たらない場所で冬越しさせます。冬は生育が緩やかになるため、水やりの回数を減らし、土が乾いてから水を与えます。肥料は冬の間はお休みしましょう。
寒冷地や積雪の多い地域では、地域の気候に合わせて防寒対策を行ってください。
増やし方
一般的なマムでは挿し木や株分けなどがあります。ただし、フローラマムには品種登録されているものもあるため、品種によっては無断で増殖・譲渡・販売することが制限されています。
そのため、ご家庭で増やして楽しみたい場合は、購入した苗のラベルなどに記載された品種登録や増殖に関する表示を確認しましょう。
・フローラマムは翌年も花を楽しめますか?
はい。フローラマムは耐寒性多年草なので、花が終わった後も適切に管理することで、翌年も花を楽しむことができます。花後は株元から5cm程度を目安に切り戻し、冬越しをさせます。
春になって新芽が伸びてきたら、植え替えや肥料を行い、晩春~夏には摘心をして秋の開花に向けて株を育てましょう。
・フローラマムは冬も屋外で育てられますか?
フローラマムは耐寒性に優れているため、基本的には屋外で冬越しできます。冬は生育が緩やかになるため、水やりを控えめにし、土が乾いてから与えます。
また、強い霜や凍結の心配がある地域では、軒下などに移動するなど、地域の気候に合わせて防寒対策を行いましょう。
まとめ
- フローラマムは花後に切り戻し、冬越しをすることで翌年も花を楽しめます。
- 春から夏は植え替えや肥料、摘心などを行い、秋の開花に向けて株を充実させましょう。
- 秋は夜間照明に注意し、冬は水やりを控えめにするなど、季節に合わせた管理を行ってください。
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