
春になると花いっぱいの庭を楽しめる多年草。
実は、そんな多年草の植え付けは「秋」がおすすめです。
暑さが落ち着いてくる秋は、植物にとって植え付けの負担が少なく、冬を迎えるまでに根を張る時間も確保しやすい季節。
「春に植えるもの」というイメージがある多年草も、秋のうちに植えておくことで、翌春からの生育をスムーズにスタートできることがあります。
今回は、秋植えがおすすめの多年草と、植え付けのポイント、冬越しまでの管理についてご紹介します。

なぜ多年草は秋植えがおすすめ?
多年草の植え付けは、春と秋が適期になる植物が多くあります。
なかでも秋は、夏の厳しい暑さが落ち着き、冬の寒さが本格的になるまでの期間に根を張ることができるため、多年草の植え付けに向いています。
暑さによる負担が少なくなる
真夏の高温期は、植え付けたばかりの苗にとっても厳しい環境です。
秋になって気温が下がってくると、春や夏に比べて地上部からの水分の蒸散も少なくなり、植え付けによる負担を抑えやすくなります。
冬までに根を張る時間ができる
秋は地上部の生育がゆるやかになっていきますが、土の中では根がゆっくりと成長しています。
冬の寒さが本格的になる前に根を張っておくことで、植え付けた場所にしっかり根付き、冬越ししやすくなります。
春の生育スタートにつながる
秋のうちに根を張った多年草は、春になって気温が上がると生育をスタートしやすくなります。
春に植え付ける場合と比べて、植え付け直後の根の成長に時間を取られにくいため、早い時期から株の成長を楽しめることもあります。

秋の多年草、いつ植える?
秋植えだからといって、9月になったらすぐに植え付ける必要はありません。
近年は9月に入っても厳しい残暑が続くことがあるため、暑さが落ち着いてから植え付けるのがおすすめです。
目安としては、最高気温が20℃前後になってくる頃。
ただし、適期は植物の種類や地域によっても異なります。
まだ日中の気温が高い時期は無理に植え付けず、気温の変化を見ながらタイミングを選びましょう。
秋植えにおすすめの多年草
秋は、春からの開花を楽しみたい多年草を植えるのにぴったりの季節です。ここでは、秋植えにおすすめの多年草をご紹介します。
アムソニア
細い葉と星形の花が涼しげな印象を与えるアムソニア。丈夫な多年草で、一度植えると年々株が充実していくのも魅力です。
春と秋のどちらでも植え付けできますが、秋に植えて根をしっかり張らせておくことで、翌年の暑さや乾燥にも強い株に育てやすくなります。
秋に植え付ける場合は、暑さが落ち着いてから行い、冬までにしっかり根を張らせておきましょう。
サルビア類
サルビアには一年草タイプだけでなく、宿根性の多年草もあります。種類によって性質や耐寒性が異なるため、植え付ける品種の特徴を確認することが大切です。
春に植えることもできますが、種類によっては9月~10月頃の秋植えにすることで、冬までにしっかり根付き、翌年にはボリュームのある株に育てやすくなります。
秋に植え付ける場合は、その品種が地域の気候で冬越しできるかを確認してから植え付けましょう。
ヒューケラ・ヒューケレラ・ティアレラ
花だけでなく、葉の美しさも楽しみたい方におすすめなのが、ヒューケラ、ヒューケレラ、ティアレラです。
これらは夏の強い暑さを苦手とする種類も多いため、暑さが落ち着いた9月下旬~11月頃の秋植えがおすすめです。
ヒューケラは葉色のバリエーションが豊富で、花壇や寄せ植えのアクセントとしても活躍します。
ヒューケレラはヒューケラとティアレラの交配種で、両方の魅力をあわせ持つのが特徴。
ティアレラは、切れ込みの入った葉と可憐な花を楽しめる多年草です。
それぞれ性質は異なりますが、比較的半日陰でも育てやすく、庭の明るい日陰や木陰などにも取り入れやすい植物です。秋に植え付けた後は、根がしっかり張るまで乾燥させないように管理しましょう。
クリスマスローズ
冬から早春にかけて花を楽しめるクリスマスローズも、秋の植え付けにおすすめの多年草です。
クリスマスローズは涼しい環境を好むため、暑さが落ち着いた10月~12月頃の秋植えがおすすめ。気温が下がって根が活動しやすい時期に植え付けることで、株への負担を抑えながら冬越しに備えることができます。
春に植え付ける場合は、その後に夏の高温期を迎えるため、植え付け後の管理に注意が必要です。半日陰を好むため、夏の強い日差しを避けられる場所を選びましょう。

ゲラニウム
可憐な花を次々と咲かせ、ナチュラルな庭にもよく似合うゲラニウム。
種類が豊富で、花色や草姿もさまざまです。涼しい秋に植え付けておくことで、冬の間に根をしっかり張らせ、翌春からの生育につなげやすくなります。秋に植え付ける場合は、冬までにしっかり根付かせることを意識しましょう。水はけのよい場所を選び、植え付け後は土の乾燥に注意して管理します。

コレオプシス
黄色や赤、ピンクなどの花を長く楽しめるコレオプシス。
丈夫で育てやすい多年草ですが、秋に植え付けることで冬の間に根をしっかり張らせ、翌春から初夏にかけて株を充実させやすくなります。植え付けは9月~10月頃がおすすめ。日当たりと水はけのよい場所を選び、植え付け後は根付くまで土を乾燥させないように管理しましょう。

秋に多年草を植えるときのポイント
植え付け場所をあらかじめ決めておく
多年草は、植え付けてから何年も楽しむ植物です。
植え付け前に、日当たりや風通し、水はけなど、その植物に合った場所を選んでおきましょう。特に水はけの悪い場所では、根が傷む原因になることがあります。
植え付け後はたっぷり水やり
秋は気温が下がるため、水やりを控えたくなることがありますが、植え付け直後は別です。
植え付けたら、根鉢と周囲の土がなじむように、たっぷりと水を与えます。
その後は土の乾き具合を確認しながら、水切れしないよう管理しましょう。
根付くまでは乾燥に注意
気温が下がってくると、夏ほど土は乾きません。だからといって「秋だから水やりは不要」と考えるのはNG。
植え付け後、根が十分に張るまでは、土の状態を確認しながら水やりを行います。
一方で、常に土が湿っている状態も根腐れにつながるため、水のやりすぎにも注意しましょう。
秋に植えた多年草、冬になったらどうなる?
秋に植えた多年草を育てていると、冬になって葉が枯れたり、地上部がなくなったりすることがあります。
「枯れてしまったのでは?」と心配になるかもしれませんが、これは多年草の自然な姿である場合があります。
植物によって、
- 地上部が枯れて休眠する
- 葉を残したまま冬を越す
- 冬に葉が傷んでも、春に再び芽吹く
など、冬の姿はさまざまです。
秋に植えた植物の様子がおかしいと感じたら、すぐに処分せず、その植物の冬越しの性質を確認してみましょう。

秋植え後の冬越しで気をつけたいこと
多年草は比較的丈夫なものが多いですが、冬の管理も大切です。
水やりは土の状態を見ながら
冬は生育がゆるやかになるため、夏や秋と同じ頻度で水やりをする必要はありません。
土が乾いているかを確認し、必要なときに水を与えましょう。
寒さに弱い植物は防寒対策を
多年草でも、耐寒性は植物によって異なります。
寒さに弱い種類は、霜や凍結、冷たい風から守るなど、地域の気候に合わせた対策を行いましょう。
株元をマルチングする
寒さが厳しい地域では、株元を腐葉土などで覆うマルチングも冬越し対策になります。
ただし、植物によって適した管理方法は異なるため、品種ごとの性質も確認しましょう。

まとめ
- 秋は暑さが落ち着き、多年草を植え付けやすい季節です。
- 冬までに根を張らせることで、翌春のスムーズな生育につながります。
- 植物ごとの植え付け適期や耐寒性を確認して、秋のガーデニングを楽しみましょう。
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